Excessive leakage was detected in the case.
Q大の高度計が3台来ている。順番に検査しているけど最後のヤツでちょっと引っかかった。
Winterのメートル計だけど最初の気密試験でツーツーに気圧が抜けてしまう。グライダーの場合は予圧も無いし形状が綺麗だから機内の気圧は静圧と大差無い。だから高度計の筐体から気圧漏れが多少有っても実害は無い。とは言っても単体の基準はあるし機体に装着状態で静圧系統の漏れチェックもある。ウーン。
このままでは不合格になるのは確実なので分解して怪しい所を潰してみる事にした。
最初に目が行ったのは銘板の固定リベット、密閉が大事なのにケースを貫通して銘板が固定して有る。こう言う場合はシールにするかリベットを使うにしても貫通させない構造にすべきじゃ無かろうか。
怪しいのでニップルの周囲と一緒に接着剤でシールして置いた。
次はQNH調整ノブの軸。個々には何もシールが無くて少し粘り気のあるゴミの塊が溜まっていた。
正しいかどうか解らんけど、ここにはシリコーングリースを塗ったOリングを追加しておいた。
最後はガラスのシール面。ここは角断面のゴムリングでシールしてあるけど、筐体とゴムが接触する周辺部がゴリゴリに汚れた感じ。なんかオリジナルのグリースなのか後で追加したシール剤なのか解らん。
ここも掃除してシリコーングリースを付けて締め直したら完成。
せっかく開けたので可動部の清掃と注油をして置いた。前回の作業では一番薄い油を使ったけど、その後で時計用オイルを調べて居たら種類は有るけどエンジンオイルに近い動粘度である事が判明。
と言う事で今回はVG32くらいの化学合成油を気持ちだけ注油して完了。
作業のおかげか漏れは止まったし、注油のおかげかほぼ全ての範囲でWinter規格を超える精度が確認出来た。
あー、良かった。一時はどうなることかと思ったけど何とか助かった。
整備の神様ありがとう。
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