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2025年6月26日 (木)

The difference in dead time cannot be ignored.

06261_20250628220501 色々調べて見ても実使用に繋がる具体的なデータが見つからなかったので、手元のインジェクタを使って無効噴射時間を測定してみた。
 この試験器は6個のインジェクタを全て並列に接続し、低インピーダンスタイプ用のピークホールド方式で駆動している。
 6個とも高インピーダンスタイプを装着するなら大きな問題は起らないけど、高インピーダンスタイプと低インピーダンスタイプを混在させると上手くない。
 と言う事でまずは6本とも同じインジェクタを装着し、90Hzの周波数でオン時間を0から5msくらいのゾーンで吐出量を測定してみた。本当は100Hzにしたかったけど100Hzが出なかったので中途半端な周波数になってしまった。しかもRCの発振なので外気温で周波数が変わってしまって測定的には宜しくなかった。
06262_20250628220501 それでも何となくそれっぽいデータは取れた。158が純正品、455が前期ボクスターで053が後期ボクスター。
 周波数の不安定さから吐出量の絶対値に信頼性が無いけど、無効噴射時間とか非線形に移行する辺りの見当を付ける事は出来た。
 高インピーダンスタイプの方が反応が良くなった旨の記述も見かけたけど、手元のインジェクタでは低インピーダンスタイプの方が反応が良い。
06263_20250628220501 もう少し精度を高めようと思い、左3本は053で右3本は455で試験をしてみた。これはどちらも高インピーダンスタイプなので混在させても問題はほぼ無い。
 同じ条件なのでスペック通りに053の方が若干吐出量が多い。こうやって比較すると「差」は把握しやすい。06264_20250628220501
 この2者をグラフにしたらこんな感じに成る。新しい053の方が若干反応が良くて無効噴射時間が短いかも?くらいの差が有る感じ。使うなら053かな。形状がEV-6なので付くかどうか不安だけど。
 こうやって見ていくと純正の低インピーダンスタイプに比べて高インピーダンスタイプは400usから500us程度反応が遅れている事が解る。開弁時間が大きいと埋もれてしまうけど、3.2Lの場合はアイドリング時の開弁時間が2.3ms程度。低負荷時にアクセルを緩め気味の時は1,5msとか1.3msくらいまで短く成る。
 そうなると500usの違いはかなりの物となる。実際にペリカンのフォーラムで「高インピーダンスタイプで調子良く動いて居る。でも始動用に抵抗を使って別回路を追加しないと始動しない」と書いて居る人が居た。開弁時間が長いゾーンでは無視できるけど、開弁時間が短いゾーンでは始動不可程度の実害が出るという事だ。
 これも無効噴射時間が低インピーダンスタイプと変わらないインジェクタを見つけた人なら問題とならないけど、今の私にとって解決すべき問題の一つである事は確か。

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