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2025年5月30日 (金)

Several types of air flow sensors for the Porsche 930

05301_20250530210901  今日はポルシェ930とか964に使われて居るベーン式のエアフロセンサに関して、私がやってきた歴史と今後の展望と今日の作業に関して。
 最初の写真はオリジナルの内部構成。セラミック基板みたいなヤツの上に印刷?された抵抗体の上を摺動子が滑る。モロ接点式のボリュームその物。
 接点式のボリュームを使って居た世代なら解ると思うけど「ガリ」が出る。そしてこのエアフロも「ガリ」がでて乗り味が悪くなり、最悪の場合はガクガクしてしまう。
05302_20250530210901  後期型は摺動子の数が3本に増えたりして居るけど、五十歩百歩というか焼け石に水でしばらく使うと筋が入ったように抵抗体が削り取られる。
 接点の問題なら無接点で行こうと考え、色々実験を繰り返した結果出来上がったのが2枚目の無接点式のベーン型エアフロ。
 配置の問題から歯付ベルトを使ってベーンの回転をセンサまで伝えて居る。寿命的に大丈夫か?と言う気がするけど、964のデスビの方が先にダメに成るのは明らか。出力はDMEが受け取れる形に変換してオリジナルのコネクタに送り出す。
 これは製品化して10台くらい売った。とてもこれだけで食べていける額では無いけど、いずれ死んでしまうベーン式エアフロを救えると思えば少しだけ気分が良かった。
05303_20250530210901  ベーン式とかメカ部分が残って無い方がスマートなんじゃね?。と思い始めたのでトヨタのセンサと下水管を使って今風のエアフロを作ってみたのがこの写真。
 同じような製品は世に有ったけど、私はコネクタ部分で互換性を持たせたかったのでマイコンを使ってトヨタの出力データをBOSCHに変換した。
05304_20250530210901  下水管の状態でしばらく使って使えそうな感触が得られたので、次は見た目をオリジナルに戻そうとベーン式のケースに押し込んでみた。
 これは結構面倒な作業で形にするまでに時間が必要だった。電気的な回路は下水管と同じで、変換のテーブルが変わって居るだけ。
05305  中はこんな感じでトヨタの小型車に使われて居るセンサが入って居る。問題点はこのセンサの消費電流が100mAを超える事で、DMEのセンサへの供給電流を超えて居る。
 その為にコネクタ経由で電源を供給することが出来ず、点火コイルの1次側から12Vを盗んできてエアフロに供給している。
05306  12V電源が別に必要な所がどうしても気に入らず、もし売るとしてもそういう商品は売りにくいし手離れが悪い。そこでDMEの供給する5Vで数十mAで動作する新しい無接点式を作ったのが最後の写真。
 最初の無接点式でも性能的には十分だったけど、使って居るセンサの入手がほぼ出来なく成った事と、内部に歯付ベルトを使って居る事が少し気に成って居たのでシンプルな構成で再設計。
 コイツは随分前に出来上がって居たのだけど、トヨタの無接点式で長期テストをしていたので放置状態だった。それを今日になって装着したという話。
 電気的なシステムとして見ると現行のセンサを使った無接点式が良いと思うけど、見た目とピン部分での互換性を考えると最後のヤツの方が適して居るのかな?と言うのが今の気持ち。

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