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2025年5月

2025年5月31日 (土)

stoichiometric air-fuel ratio

05311_20250531205601  エアフロを違う形式にしたので空燃比の微調整をした。基本的に単体の時にベーントルクとか角度と出力電圧特性などを測定して居るから大きなエラーは無いのだけど、そろそろ車検も有るしスムーズで高燃費なエンジンで有って欲しいから少し煮詰める。

05312_20250531205601  3.2Lのカレラはこの秘密の端子をショートさせるとアイドル制御が止まる。具体的にはアイドルスタビに依る回転数の安定化が止まり、O2センサによる混合比のフィードバック制御も止まる。
 別の言い方をすればこの状態の時にキャブの時の様な調整をしておけば、制御系はほぼ中央で制御が出来て楽だし、上下の両方に十分な制御代を確保する事が出来る。
05313_20250531205601  こういう時に先日買ったハンディーオシロが大活躍する。これでO2センサの信号を見ながらROMの噴射量を調整する事に成る。
 私は空燃比計は持たないけど、ターゲット空燃比が14.7で有ればO2センサのデータだけでも結構セッティングが可能。
 O2センサの出力値が0Vと0.9Vを行ったり来たりして居れば、それは今の空燃比が14.7辺りである事を意味する。
05314_20250531205601  ちなみに3枚目のギザギザしたデータはO2センサのフィードバック無しで理論空燃比になる様に噴射量を調整し終えた時の波形。
 4枚目のデータはO2センサフィードバック有りの状態で、2000rpm辺りで定常走行して居る時の波形。信号発生器に繋いだように綺麗なオンオフ波形になっている。これはO2センサその物だけじゃ無く、DMEの制御系やメカ的なセッティングが全て正常範囲で動作して居る事の証明となる。
05315_20250531205601  実は数点のデータをハンディーオシロに保存した後でPCにダウンロードしようとしたらハングアップした。色々やって居たらファームウェアのアップデートが有ったので入れてみたら2枚だけ回収できたと言う話。
 私のオシロはANENGのAOS02と言う型番だけど、これはZOYIのZT702Sと言う機種と同じ物らしい。そういう記述を読んで少し不安だったけど、ZT702S用のファームを入れたらVerが55から58に成った。
05316_20250531205601  最後は油量計。ステムシールを交換してから白煙が無くなったのは書いたけど、オイルが全然減らなくなった。
 この車は満タンで700kmから900km位走るけど、今まではその間で1L以上はオイルを補充していた。最後の方は2L位。それが今は全然補充しなくて良い位の量を維持している。
 オイルを補充しなくても良い事よりも、オイル上がりが殆ど無かった事の方が嬉しい。バルブガイドのガタは有ったので新車の時ほどは持たないと思うけど、しばらくはこの状態で走れると思うと、シールの交換作業をやって良かったと思う。

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2025年5月30日 (金)

Several types of air flow sensors for the Porsche 930

05301_20250530210901  今日はポルシェ930とか964に使われて居るベーン式のエアフロセンサに関して、私がやってきた歴史と今後の展望と今日の作業に関して。
 最初の写真はオリジナルの内部構成。セラミック基板みたいなヤツの上に印刷?された抵抗体の上を摺動子が滑る。モロ接点式のボリュームその物。
 接点式のボリュームを使って居た世代なら解ると思うけど「ガリ」が出る。そしてこのエアフロも「ガリ」がでて乗り味が悪くなり、最悪の場合はガクガクしてしまう。
05302_20250530210901  後期型は摺動子の数が3本に増えたりして居るけど、五十歩百歩というか焼け石に水でしばらく使うと筋が入ったように抵抗体が削り取られる。
 接点の問題なら無接点で行こうと考え、色々実験を繰り返した結果出来上がったのが2枚目の無接点式のベーン型エアフロ。
 配置の問題から歯付ベルトを使ってベーンの回転をセンサまで伝えて居る。寿命的に大丈夫か?と言う気がするけど、964のデスビの方が先にダメに成るのは明らか。出力はDMEが受け取れる形に変換してオリジナルのコネクタに送り出す。
 これは製品化して10台くらい売った。とてもこれだけで食べていける額では無いけど、いずれ死んでしまうベーン式エアフロを救えると思えば少しだけ気分が良かった。
05303_20250530210901  ベーン式とかメカ部分が残って無い方がスマートなんじゃね?。と思い始めたのでトヨタのセンサと下水管を使って今風のエアフロを作ってみたのがこの写真。
 同じような製品は世に有ったけど、私はコネクタ部分で互換性を持たせたかったのでマイコンを使ってトヨタの出力データをBOSCHに変換した。
05304_20250530210901  下水管の状態でしばらく使って使えそうな感触が得られたので、次は見た目をオリジナルに戻そうとベーン式のケースに押し込んでみた。
 これは結構面倒な作業で形にするまでに時間が必要だった。電気的な回路は下水管と同じで、変換のテーブルが変わって居るだけ。
05305  中はこんな感じでトヨタの小型車に使われて居るセンサが入って居る。問題点はこのセンサの消費電流が100mAを超える事で、DMEのセンサへの供給電流を超えて居る。
 その為にコネクタ経由で電源を供給することが出来ず、点火コイルの1次側から12Vを盗んできてエアフロに供給している。
05306  12V電源が別に必要な所がどうしても気に入らず、もし売るとしてもそういう商品は売りにくいし手離れが悪い。そこでDMEの供給する5Vで数十mAで動作する新しい無接点式を作ったのが最後の写真。
 最初の無接点式でも性能的には十分だったけど、使って居るセンサの入手がほぼ出来なく成った事と、内部に歯付ベルトを使って居る事が少し気に成って居たのでシンプルな構成で再設計。
 コイツは随分前に出来上がって居たのだけど、トヨタの無接点式で長期テストをしていたので放置状態だった。それを今日になって装着したという話。
 電気的なシステムとして見ると現行のセンサを使った無接点式が良いと思うけど、見た目とピン部分での互換性を考えると最後のヤツの方が適して居るのかな?と言うのが今の気持ち。

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2025年5月29日 (木)

Applying sealant is difficult

05291_20250529201701  塗装はほぼ硬化した。でも垂れを削ったり全体を磨くには柔らかい感じなので今日はシーラント作業。
 ダッグテール本体との境目に白のシーラントを塗っていく。この手の作業は難しくて苦手だ。YouTubeとかで建築系の人がスーッと施工しているけど素人だとああは成らない。
05292_20250529201701  この写真でも左端の方がブツブツして居る。スーッと伸びるところは良いけど、最初と最後がどうしてもこうなってしまう。
 まあ気に成るのは今だけだけどね。



05293_20250529201701  アイドルスタビライザを交換した。今まで付けて居たのは白っぽい他社用。何の車種なのか知らないけど、5個で500円くらいで買ったジャンク品に入って居たヤツ。型番は違うけど仕様が一緒なので試験的に使って居た。
 黄色っぽいのが純正品でオリジナルに戻した形に成る。とは言っても仕様が一緒なのでエンジンの挙動も何も変わらない。

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2025年5月28日 (水)

He forgot the gas

05281_20250528230301  島根からか日田からか知らんけど変なヤツが来た。旋盤を使わせてくれと言うので勝手に仕えと言ったら、その前にこれを見ろと言う。
 「スーパーカブか?」と聞くとそれを言うとH社との関係で不味いのであくまでも「カブやきくん」なのだそう。

05282_20250528230301  要はバイクの格好をした鯛焼きというか、回転焼きというか大阪人なら御座候と言いたくなる良く有るお菓子。旧車のイベントとかで出すと受けるかも知れない。
 食わせろと言ったらガスが無いと言う。そんんな事なら早く言ってほしい。我が家には小型のボンベが有ったけど使う予定が無いのでガス屋に返してしまった。
05283_20250528230301  あくまでも業務用のコンロの構成なので、カセットガスを繋いだくらいでは駄目な感じがする。食べてみたかったのに残念だ。
 変なヤツは朝から夕方まで旋盤で何か作って帰って行った。昼飯は当然の様に食べて行ったので嫁さんの機嫌が悪い。

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2025年5月27日 (火)

High-mounted stop lamp

05271_20250528225101  数年前に付けたハイマウントストップランプが劣化した。LEDの劣化じゃ無くて表面の透明樹脂の劣化。
 アマゾンの安い汎用品を買ったけど失敗だった。そこで今回はステップワゴンのリヤウイング用を買ってみた。

05272_20250528225101  新品は高いので買ったのは中古。でもアマゾンの新品よりも長持ちすると思う。
 汎用品の外に出ている部分の変色が酷い。中に隠れて居た部分も明らかに透明度が落ちている。たぶん耐久性とか全然考慮してないのだと思う。そういうのを買う消費者が居るのが問題だな(笑)。
05273_20250528225101  ちょっとだけ穴を拡大したら新しいランプが入った。両側が20mmずつくらい空いて居るから埋めないといけない。




05274_20250528225101  ガラスエポキシ基板を近い形に切り出してエポキシで貼り付けた。





05275_20250528225101  ポリパテを塗って適当に研磨。






05276_20250528225101  サフェーサは洗浄が面倒なので筆塗り。






05277_20250528225101  久しぶりに垂直面を吹いたので一発目が盛大に垂れた。そこで拭き取ってやり直すべきだったけど、なんか面倒だったのでそのまま継続。
 垂れは1週間後くらいに磨いて落とそう。


05278_20250528225101  何となくそれっぽく出来た。






05279_20250528225101  ブレーキング時。前よりも明るい。少しでも追突の可能性が下がればやった甲斐が有る。

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2025年5月26日 (月)

Many parts are rotten

05261_20250528223501  数日前に書いて居た3ピンのCDI。初期型というだけ有って回路は一緒だけど使って有る部品の劣化が酷い。
 怪しいのを外して測定し、悪かったら交換する。でも悪くなくても古い部品はリード線が根元から折れたりするので結局怪しい見た目のヤツは全部交換する事になったりする。
05262_20250528223501  いつもの様にメインコンデンサ電圧を測定していったけど、光線の具合かカメラと自分の顔ばかりが記録されて幻滅。
 このオシロはPCに接続出来るのだから、今後は出来るだけPCでキャプチャした画像をアップすべきだと痛感した。
 ちなみに修理したオシロだけど、このまま半日くらい電源を入れて居たけど死ななかった。と言う事で取りあえず修理完了と判断し、念願の電流プローブを注文した。
 注文したのは中国製で1万8,000円くらいのヤツ。純粋に直流しか考えて無いのは帯域が書かれて居なかったりするけど、コイツは200kHzと書かれている。
 たぶん今のテクトロの100kHzより性能が低い可能性が高いけど、何も書いて無かったり20kHzのヤツよりは良かろうと思って注文した。来たらテクトロと同じ電線の電流を測定して波形を比べてみたい。
05263_20250528223501  ツールド宗像の動画撮影にも使った安物アクションカメラ。電源が入らなく成ったので中を見ると電源端子が剥がれてしまっていた。
 かろうじて残ったパターンに端子を半田付けし、廻りを接着剤で固めたら修理完了。
 修理してまで使う様な高級品じゃ無いけど、電流プローブを注文したので無駄遣いは出来ない状態。修理出来て良かった。

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2025年5月25日 (日)

Have I finished repairing it?

05255_20250525200101  今日はツールド宗像というクラシックカーイベントの日。2-3年前に見に行ったことがあるけど、宗像大社の境内に犬が入れなかったのでイマイチ楽しめなかった。
 でも今年は2日目のラリーイベントが筑豊地区を通ると言う情報が入ったので、見坂峠まで見に行って来た。
05256_20250525200101 1台目の356は私の同級生の弟の車。2枚目の73カレラは同級生本人の車。どうなっとるんだ!?。そんな家の息子と知って居たら、高校時代にもっと仲良くしておけば良かったと後悔(笑)。
05257_20250525200101  生まれて初めて動いて居るカウンタックを見た。確かにこの車は独特の存在感があって素晴らしい。
 もし車の神様が1台だけ好きな車を選べと言われたら、マクラーレンF1にするかディーノにするか迷うと思っていたけど、カウンタックでも良い様な気がしてきた。
05251_20250525200101  午後からは嫁さんと一緒に別の場所で観戦した。嫁さんもサーキットの狼世代なので「あれロータスヨーロッパ?」とか言いながら楽しんだようだ。
 帰ってからはオシロの修理。修理に成るかどうか解らんけど、今のまま捨てるよりは悪あがきした方が人生の後悔が少ない筈。
05252_20250525200101  シールドを剥いだら何となく構成が解る。4ch分のアッテネータがあって、次に2ch纏めたADコンバータ?が有って、その先にその信号を処理する何かが有る。
 と言う事は3-4ch用のADコンバータ?を再半田したら治るかも知れない。足にフラックスを載せ、その中にクリーム半田を薄く溶かして半田鏝でスリスリみてみた。
 さらに仕上げで全体をヒートガンで半田が溶ける位まで加熱。電子工作用じゃ無いので口が大きくて良かったのか悪かったのか解らん。
05253_20250525200101  念のために1-2chも同じ行為をやった後で組上げて起動した。最初は今までだって正常だった。でも数分後か十数分後には3-4chがグチャグチャになって居た。さて。。。
 なんか調子が良い。1時間しても乱れは無い。2時間して晩飯を食っても何とも無い。3時間が経過してもまだ正常に表示を続けて居る。こう言う状態はここ最近は無かった事だ。と言う事は治ったという事だろうか?。
 電子の神様ありがとう。このオシロは画面が8インチ有るし各ch毎につまみが付いていて操作系が好み。だから修理が出来たのは凄く嬉しい。そして5-6万クラスの出費が不要になったのはもっと嬉しい。
05254_20250525200101  落ち着いたらなんか5万ほど儲かった気分に成ってきた(笑)。仕事的にこの関係で本当に欲しかった物は2台目の電流プローブである事を思い出した。
 オシロで使えるレベルの電流プローブは1台しか持って無い。点火コイルとインジェクタとか2箇所の電流波形を見たい事は多々有る。良い機会だから買うか?。
 今の1台目はテクトロの一番安い帯域100kHzのヤツ。インジェクタのPWM制御波形を見るには最低でもこのクラスが必要に成る。今は凄く高いので2台目もテクトロでそろえるのはキツイ。中国製なら2万くらいで同一帯域のヤツが見つかる。勢いで買ってしまうか。。。

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2025年5月24日 (土)

I have a variety of options.

05241_20250524215201  こないだ出張用のハンディーオシロが壊れたので買い換えた話を書いた。実はそれより前から据え置き型のオシロの調子も悪かった。
 もう1年以上前から症状が出ているので以前にも書いたかも知れないけど、4chのうちで1chと2chは調子が良いのだけど、3chと4chが時々不調になる。
05242_20250524215201 カップリングを変えてもダメでアッテネータを弄っても全部が可笑しい。と言う事はADコンバータ辺りが時々変に成って居るんだろうか?と予想。
 以前に分解したけど1枚の基板に全てが乗っている様な構成で、素人が何とか出来る様な時代じゃ無い。
05243_20250524215201  低レベルとは言え仕事で使って居るので無いと困る。大半は2chで用が足りるけど2割くらいは4chが必要な作業が有る。
 これは新品で買った。中国製の安価なモデルだから5万か6万くらいのヤツだったと思う。いつ買ったか覚えて無いけど、発売開始が2017年のモデルなので5年以上は確実に使って居る。
 5万を5年なら1年が1万円。最低でも1週間に1回はオシロを使って居るから十分以上に元は取っている。でも不調なのは一部なので買い換えるのは少し躊躇われる。
05244_20250524215201  もし買うとしても高周波とか触らないから低スペックの4ch機で良い。4万から6万も出せば各社からよく似たモデルが出て居るけどOWONは壊れたから避けたい。任意波形発生器は長持ちして居るのでSIGLENTと言うメーカが良いかも知れない。
 あとはテクトロとか有名どころの中古の方がしっかりして居るかも?と言う考えも出来る。いっそのこと車が買える位したレクロイとかの中古を買って「大画面は見やすいなあ」とか言うのも悪く無いかも。
 悩ましい、でも最近は不調の割合が多くなって来たので何時までも先送りは出来ない。。。今のを捨てる前に分解して基板にフラックス塗って温風でも吹きかけてみるか。

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2025年5月23日 (金)

Transformers are not in perfect condition.

05231_20250524213101  エンジンがかからないと言う車のCDI。受け入れ検査では取りあえず火は飛んで居るけど弱い。圧縮環境下では飛ばないかも知れない程度。
 でも飛んでは居るのでかからない原因は他に有る可能性も。旧車はこんな感じで複数の悪い所が混在している事がごく普通。
05232_20250524213101  今までにやった事が無い内部構成のCDI。3ピンのCDIには本当に沢山のバージョン違いがある。殆どは微妙な違いだけどこのCDIだけはトランスの向きやメイントランジスタやサイリスタの配置が違う。番号から行くとこれが初期型の様な感じ。

05233_20250524213101  大まかに分解して各部品をチェックして行く。コンデンサは無条件で交換するからデータ取りの為のチェックだけ。
 トランスが少しだけ他と違う。初期型だからインダクタンスが違う可能性は有るけど、他の回路がほぼ一緒だからトランスも一緒の定数が正しい様な気がする。
05234_20250524213101  絶縁抵抗を測ったら悪くは無い範囲。でも通常のトランスだと500Vでの測定なら無限大の抵抗が出る。コイツは少しだけ測定出来る抵抗値が出てしまう。
 1次巻線もベース巻線も鉄心に対して無限大の抵抗値だけど、2次巻線だけこんな感じの抵抗値が出てしまう。
 うーん、2次だけ巻き替えかな。でも現実作業としては2次を巻替えるには全部をバラバラにするしか無いので全部を巻き替えと変わらない。
 悩むな、でもここまでバラしたらやった方が良いだろうな。

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2025年5月22日 (木)

The injectors are working at full capacity.

05221_20250524211101  久しぶりに930のDME作業。リフレッシュ作業の後で特性の解ったROMを付けて動作を確認中。
 この車両はチューニングROMが付いていて、O2センサが外して有った。でも今回の作業でO2センサを装着し、DMEも標準仕様に戻す事になった。
05222_20250524211101  エンジンを弄ってないのなら標準のROMが一番無難な気がする。常用域を少し弄るにしても、O2センサは残した方が定常時の混合気が理想に近くなるし燃費も良くなるから良い事しか無いと私は思う。
 2枚目の画像は低負荷域の波形で上が点火コイルの電圧波形で下がインジェクタの電圧波形。点火コイルは一定のドエルタイプで規則正しく点火をして居るけど、インジェクタは短い時間しか通電して居ない事が解る。
05223_20250524211101  3枚目は高負荷域の波形。点火は変わらないけどインジェクタが全然違う。930のインジェクタは俗に言う低インピーダンスタイプなので、最初に全力でガツンと励磁した後はPWMで実質的な電流を低減して開弁状態を維持する。波形的には上下に何らかの動きが有る間は開弁期間と言う事にに成る。
 そういう目で3枚目を見ると殆ど全部の時間が開弁期間である事が解る。様は930のノーマルインジェクタを使う限りは、全開時にノーマル以上の燃料を供給できないと言う事。
 だからもっとパワーを求めるならインジェクタを交換するレベルのチューニングをしないと効果が出ないし、そこまでやらないならノーマルROMの低中速域を少し弄る程度がベストバランスなんじゃ無いかな?と言う気持ち。

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2025年5月21日 (水)

Who stole the components?

05211_20250521205301  油圧計のチェック。油圧が上がらないで入って来た車らしいけど、それの油圧計単体の検証。
 センダの代わりにVRを使って検証したけど普通に針は振れた。と言う事でセンダか配線か、本当に油圧が上がってないか。実際には油圧が出ているみたいなのでセンダか配線かな。
05212_20250521205301  オドメータが動かないナローの速度計。カシメ部分が開いたままで再カシメされて無いのが変な感じ。




05213_20250521205301  そんな気持ちで開けて見てびっくり、オドメータ関係の部品が抜いてあるじゃ無いか。そりゃ動かんわ。。。
 どういう経緯のメータか知らんけど、ヤフオクかe-bayならこう言うのも有るだろうなと言う感じ。
 ウォームとまでは行かんけど、ねじ歯車と斜歯歯車的な組合わせの歯車セットを作らないといけない。これは結構な手間だ。356で樹脂歯車のヤツがあるみたいだけど、樹脂が割れて滑るからうちで作業する時は真鍮の歯車を使って居る。
05214_20250521205301  メータ軸の化粧カバーが凸凹して居たのでよく見たらなんか変。外して見たらゴム系の接着剤で適当に接着してあった。
 うーん、部品取りにして居たメータを適当にうっぱらった感じかな?。今は356とかナローの部品は高いからなあ。

05215_20250521205301  ロー付け作業。キャブにガソリンを供給する金具の製作依頼。





05216_20250521205301  単体でメッキされていたけど焼いたら全部剥げた。ホース差し込み部の凸加工はやって無いけど、キャブの燃圧ならホースクランプで行けると思う。
 もし必要に成ったらやり直す事に成るけど、この厚みの鉄パイプを加工する工具が無い。2個だから削り出しで形状を作って再ロー付けが現実的かな。
05217  今まではホームセンターのフラックスを使って居たけど、無くなったので先日からプロ用?を使い始めた。
 よく似た感じだけどこっちの方が効果が強いような気がする。
 うちの長男の嫁はジュエリー職人なので、指輪とかブローチをロー付けしたり磨いたりする人。今度帰省してきたら教えて貰おう。バーナーとかサイズが違うかな?。

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2025年5月20日 (火)

Are you cheating?

05201_20250520211701  解りにくい写真だけどスバル360のタコメータのムーブメントを修理して居る所。
 こないだも有ったと思うけどバランス重りが外れて針が踊って居た。同じ故障が続くという事は、他のムーブメントも重りが脱落する時期に来て居ると考えた方が良さそうだ。自分が作業したヤツがお客さんの手元に届いた瞬間に外れるとかも有り得る。今後は無条件で再接着した方が良いかも知れない。でも無理に外して壊すその嫌だ。
05202_20250520211701  ムーブメントが治ったら、基板側は何時もの作業をしたら感性。





05203_20250520211701  基準信号で校正をしたら作業完了。でも今回はもう一つ作業が有った。オドメータの再設定。
 オドメータの数字を弄るとか書くと何かインチキ中古車屋みたいな雰囲気に成ってしまう。確かに昔はそういう店が沢山有った。でも最近は車検証に距離が書かれる様になったので以前よりはインチキが面倒。
05204_20250520211701  今回の依頼は程度の良いメータの数値を「増やして」使用中のメータと入れ替えたいという依頼。だから方向性としては逆のインチキ。
 動作確認の事を思うと今の数値よりも少し少なめに設定し、完成後の動作確認で2桁くらい正常に動作する事を確認したい。
 そう思って少し少なめにしたら少なすぎたみたいで数十km減ってしまった。まあこの位なら許容差の範囲だろう。

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2025年5月19日 (月)

Simple tasks make me feel easy.

05191_20250520205801  難しかったり面倒臭い作業も有るけど、シンプルで淡々と勧めれば良い作業も有る。困った時はそういう作業をやっつけてしまうのが精神衛生上は良い感じ。
 充電不良のレギュレータ。現車確認をしたらダイナモはOKでレギュレータだけの問題と解ったのでレギュレータを作業。
 最大発電命令でもフィールドに数Ωの抵抗が残って居た。3個リレーのタイプなので電圧接点と電流接点が直流に入って居るけど、どちらかと言えば電流接点の方が抵抗が大きかった。
 接点を研磨して清掃し、全体の電圧を再調整したらお終い。
05192_20250520205801  デスビだけど3.2Lのモトロニック用なのでポイントもピックアップコイルも入って居ない。単なる分配だけの為のデスビ。
 書いて居て気がついたけどデスビなんだから分配だけが本来の仕事だ。中にポイントとかピックアップコイルが入って居るヤツの方が余分な仕事をやらされている訳か。
05193_20250520205801  このタイプは中実のピンでギヤを固定し、両端をカシメて固定する様になって居る。
 ピンは売っているけどわざわざ買うのは高いし面倒なので毎回自作している。



05194_20250520205801  両端をカシメたら良い感じでギヤが固定される。
 最初に書いた様にこのデスビではタイミングを決めて無い。3.2Lはリングギヤの辺りに2個のセンサが付いていてそれがタイミングを決める。これは進角分だけ適当に中が動いてそれっぽく分配すれば良い。測定が無いから楽な作業だ。

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2025年5月18日 (日)

It's breaking my heart.

05181_20250520204801  理由は解らんけど腐食して居る928のパワーシートコントローラ基板。まずはパターンの修理をしない事にはトラブルシューティングが始まらないのでチマチマ作業して居るけど、そろそろ心が折れそうになって来た。
 じっくり見て貰うと解ると思うけど、一部のICのピンは先が溶けて無くなって居る。
05182_20250520204801  別のICもこんな感じで溶けている。理由が解らん。そしてダイオードとか抵抗の足も溶けてはんだ面に何も無いのが有る。




05183_20250520204801  パターンが傷んで居る雰囲気なので表面の塗装を剥がすと、下の銅箔が綺麗に無くなって居たりする。
 そして前にも書いたけど半田が軽石みたいに成って居て簡単には解けない。はぁ。。。この手の作業では簡単に心が折れない人なんだけど、今回に関してはそろそろ心が折れてしまうかもしれない。

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2025年5月13日 (火)

Is it caused by lead-free solder?

05131_20250514081301  ポルシェ928のパワーシートコントローラらしい。太いピンが多数生えているので結構苦労して基板まで分解したらマイコンの乗った基板が出て来た。
 流石に911と違ってゴージャスな車だけ有る。ポジションをメモリー出来るんだ。と言う事はモータにもポテンショメータが付いていると言う事か。
05132_20250514081301  表と違って半田面はメチャ汚い。汚いと言うよりも何か変な腐食みたいな感じ。海水か薬液に犯されたのか?とも思うけど、2台入って居て2台ともよく似た状況なので違うのかな?。


05133_20250514081301  回路を追いかけていると奇妙な感じが続出する。しばらく悩んでようやく解ったのはビアの8割くらいでパッドとパターンの境目で断線していた事だ。しかも半田が軽石みたいな感じでザラザラで全然溶けない。
 鉛フリー半田の銅食われと言う話は聞いた事が有るけど、完成後に長時間経過して腐食するとか有るんだろうか?。それとも何か別の原因か。
05134_20250514081301  表側もよく見ると綺麗では無かった。有機物が腐った様な見た目。





05135_20250514081301  ICを外してみるとギャーッ。やっぱり何らかの薬液がかかったんだろうか。
 そして気に成るのはこのICの足の一部が失われて居た事。普通なら半田から1mmくらいICの足が出るモンだけど、数本は半田から全く足が出ていなかった。外して見ると足が短くなって居た。訳が解らん。
05136_20250514081301  とは言っても物理的な問題点を潰して行かないと電気的なトラブルシューティングがスタートしないからやるしか無い。
 半田が原因であ何らかの薬剤であれ、全面の問題なら全部の半田を対策しないとダメなんだろうか?。もし治ったとしても次の半田トラブルが起こる可能性を考えると、やっぱり全部やるべきかなあ。。。嫌だな(笑)。

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2025年5月12日 (月)

Cheesy gear

05121_20250512203901  ポルシェ993の時計。時針と分針の位置関係が崩れてしまっている。電源を入れて確認すると両方とも同じ比率で動いて居るので初期位置がずれただけの様だ。
 これだけの作業だけどカシメを分解しないと中にアクセスできないのが面倒。

05122_20250512203901  0時0分にセット。針の圧入具合が少し緩いかも?と言う感じがしたけど、この段階で接着してしまうのも躊躇われたので今回は再圧入で処置。
 もし短期間にずれてしまったら接着剤を併用してやり直すしかないと思う。嵌め合い部がプラスチックなので潰して面圧を上げるとか出来ない。
05123_20250512203901  1時間後も適切な割合で進んで居る。まあOKと言う事にしておこう。





05124_20250512203901  同じく993のオドメータ動作不良。赤い粘土状の物体はかつてギヤだった物。





05125_20250512203901  ギヤの歯だった物質はメータ内部にちりばめて有る。これをピンセットで取り出して相手のギヤの山を掃除して・・・が一番大変な作業。



05126_20250512203901  時速100km/hで確認すると7km/hほどズレて居た。車検の40km/hならギリギリ通ったのかもしれない。
 100km/hで合わせ込んで作業終了。オリジナルは針の0点が20km/hの所にあったのでその時点でちょっと可笑しかったのだと思う。

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2025年5月11日 (日)

I find trains more exhausting than cars.

05111_20250511204701  赤ん坊は、オッパイを飲むか、ウンコをするか、寝ているかしかない。親の仕事はそれに付き添うだけ。




05112_20250511204701  今日のおでかけはベビーカー。フレームはカーボンパイプに5点式シートベルトの本格派。
 本当はこれを我が家からプレゼントする予定だったけど、嫁さんのお母さんが横から割り込んできて支払われた。。。と今でも嫁さんがブツブツ文句を言う。





05113_20250511204701  仁徳天皇陵じゃ無い別の前方後円墳。こう言うのがいくつかあるらしい。かなりデカくてびっくりする。




05114_20250511204701  お婆ちゃんと行ったお宮参りをお爺ちゃんのために再現。
 結構でっかくて立派な神社だった。境内の楠は天然記念物と書いて有った。








05115_20250511204701  適当にお参りしておしまい。

 私はお昼過ぎに息子の家を出て福岡に向かった。特に人が多いわけでは無かったけど、最近は列車に長時間乗ることが無いのでえらく疲れた気がする。午後から久住往復した時の方が疲れが少ない。
 取りあえず全てが無事に済んで良かった。孫も順調に育っている様で何より。我々生物の唯一の目的は子孫を繋ぐ事だけだと私は思っているので、最低限の1本の線は繋がったと神様に報告しておこう。

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2025年5月10日 (土)

I met my grandchild.

05101_20250511202401  長男の家に初孫を見に行って来た。ちゃしろが居るので嫁さんと一緒に動く事が出来ず、嫁さんは先週、私は今週と分割型の対面。
 普通の感じで安心した。成長曲線の上の線上を進んで居るらしく、私の悪い遺伝子がそろそろ消え去ったのかな?と、ここでも安心。
05102_20250511202401  今風の若夫婦の買い出し風景。今日は線路のアンダーパスを通るのでベビーカーでは無くて抱っこひもを選定。ちなみにこの抱っこひもは我が家からのプレゼント。








05103_20250511202401  スーパーまでの道でテスラのディーラーを発見。テスラはディーラーと呼ばずにショールームかな?。









05104_20250511202501  ふと中を見るとサイバートラックが置いてあったので店に入って詳細を観察した。
 誕生祝いに1台買ってやろうとしたけど、道路交通法の関係で国内では販売出来ないと言われてしまった。


05105_20250511202401  衝撃的だった夜の沐浴。自分がやった記憶ではお湯を掛けて流した位のイメージしか無いけど、人型にくり貫いた専用のスポンジ台の上に赤ん坊を置いて全身を石鹸?でゴシゴシ。
 時代は変わるモンだと痛感。

05106_20250511202401  育児疲れ?の母。
 私たち夫婦も同じような事を3人分やった筈だけど記憶が無い。そしてその3人を連れて大阪や福岡の実家に帰省していたとか信じられない。さらに毎年スキーに行っていたのも目茶苦茶だ。そのエネルギはどこから来て居たんだろう。
 出産と育児は若い勢いの有る内にやるべき行為だと痛感した。

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2025年5月 9日 (金)

Maximum power output remains the same.

05093_20250509203101  3.2L用のDME。O/Hと言うか動作して居るヤツなのでリフレッシュという言葉の方がしっくり来るかも知れない作業。
 この車は始動不良の症状が有ったけど、色々見ていく過程で主犯はクランクセンサだと判明した。でもDMEも良い時期なのでリフレッシュとなった次第。
05094_20250509203101  中を見ると丁度良いタイミングだったかもしれない。私の白骨号と同じ1985年式だけど、半田クラックも認められるし劣化した部品も出始めて居る。
 ROMはHyper Chipと書かれたのが付いていた。2KBタイプのチューニングROMは珍しい気がする。
05091_20250509203101  理由は解らんけどROMの足が結構腐食して居た。さらに2KBタイプはROMの自由度が低いので28ピンタイプのソケットに交換した。
 時々28ピンタイプにすると制御の解像度が上がる様な記述が有るけど、私が見た限りでは中身は2KBしか入って無いので28ピンのROMを付けても制御は変わらない。

05092_20250509203101  エンジンはノーマルっぽい感じだったけど、想像通りに最大出力近辺はノーマルのままで常用域だけを弄ったROMだった。
 ただこのROMは1000rpm台でオリジナルよりも10度以上進角してあったり、今までみたROMとは変わった感じのマップ。
 燃料の方は7割以下くらいの所で一律で増量してあるけど、4000rpm以下はO2センサで補正されるので一定速だと大して差は無い。変化した瞬間のフィーリングが少し変わったのかな?。
 自分のROMも色々と弄ってみたけど、このROMは低速時の点火に関してはやり過ぎで、それ以外はノーマルと大して違わない様な感じを受ける。89年のUS仕様あたりの方が全体に良いフィーリングに纏まるんじゃ無かろうか?と思う。

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2025年5月 8日 (木)

overkill

05081_20250508203401  356かナローか良く解らんけど、その辺りの車にオイルクーラを増設する為の配管金具。
 左側のは流用したいオイルタンクに付く金具でホース内径が20mm。その先に使う機器はホース内径が22mmなので合わない。そこでレデューサを作ってくれとの依頼。
05082_20250508203401  20mmはホースが無いので左の金具に合わせた。22mmは手持ちのホースがあったのでそれに合わせた。
 内径に合わせたパイプでは細くて貧弱に見えるので、中間部分はホース外径程度の太さにして視覚的なバランスを取ってみた。
 でも装着したらリヤフェンダの中に隠れて見えなくなる。
05083_20250508203401  エンジン作業に便利かな?と思って買ってみた電動ラチェット。我が家の電池はマキタの18Vに統一しているので、本体だけで3,000円くらいのヤツを買ってマキタの電池ホルダと組み合わせてみた。
 でも6Ahのヤツはあまりにもデカすぎた。そこで3Ahのヤツを使う様にしたらサイズ的にはギリギリ許容範囲。でもトルク面で問題が出た。
05084_20250508203401  もともとは18650を3本の12Vクラスの機械。それに5本の18Vをぶち込む訳だからメチャパワフルになってしまった。
 この手のヤツはモータの力で緩めたりはせずに手で緩めて次にモータでガーッと回すのが普通の使い方。でもコイツは締めたばかりのM8ボルトならモータの力だけで緩めてしまう。。。
 M6のボルトは明らかに締めすぎになるのでトリガを操作するタイミングを調整しないと危険。うーん、これって道具として適切なパワーじゃ無い。明らかにやり過ぎだ。さて、どうしよう。内部に抵抗でも入れるか。
05085_20250508203401  白骨号の試運転がてら千早のストレートに行ってみた。エアコンを使って見たり色々やったけど白煙は出ない。そして油温の下がり方が素早くなった気がする。オールクーラを掃除してフィンを整形した効果か?
 ソケットのホルダを買ったので白骨号のフライホイール用ボルトに使ったトリプルスクエアのソケットを整理した。今までは適当な箱の中に放り込んでいたので見つけにくいし錆も出始めて居る。
05086_20250508203401  これは数日前に紹介したハンディーオシロの画面。色々と弄ってみたら画面コピーが出来る事が解った。
 そして保存した画像は後でPCに繋いでダウンロード出来るのが良い。メモ代わりになるし後で見比べる事も出来る。

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2025年5月 7日 (水)

crimping jobs

05071_20250507200801  3.2L用の燃料ホース2種類。自分のはメッキ無しでそのまま作業したけど、これは仕事なので金具は再メッキして見た目の価値を上げる必要が有る。
 自分の作業でカシメ量とゴムホースの圧縮量なんかのデータも取れたし漏れが無い事も確認出来た。後はゴムホースの耐久性の話。
05072_20250507200801  まあそれっぽく仕上がっている。薄い鉄板を黄色クロメートすれば純正仕様になるけど、まあそこまで拘るモンでも無いと思う。
 とは言っても将来の為にどうやって作るかの検証くらいはしておいた方が良いかも知れない。

05073_20250507200801  3ピンタイプのCDI。「NG」と大きく書いたテープが貼ってあった。





05074_20250507200801  内部は3ピンのなかで一番最新の基板だった。トランスのデータは6ピンのタイプに近くて初期型よりもインダクタンスが大きい。
 前回のようにトランスが割れて居るような事は無くて、ごく一般的なリフレッシュ作業をしたら復活した。

05075_20250507200801  各部の波形を取りながら最終試験中。動作さえすれば問題はメインコンデンサ電圧。





05076_20250507200801  6,000rpm時に300Vをクリヤしているので好調が確認出来た。点火コイルの巻き数比が1:100とすれば2次f電圧は3万Vと言う事に成る。

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2025年5月 6日 (火)

Goodbye DSO150, welcome AOS02

05061_20250506195801  ポータブルのオシロを買い換えた。今まではDSO150と言うオモチャみたいなヤツを、電池駆動にしたり安定化の改造をしたりして仕事の道具として使って来た。
 小型で使いやすくて愛着もあるけど、入力信号がOPアンプに直接入って居たりして何回も修理を繰り返して来た経緯がある。
 過去のデータを見るとこのオシロを買って使い始めたのは何と8年前。8年間もオモチャを使って仕事をして来たのか、と自分でも感心する。
 自動車の電装は結構荒っぽい所で、点火コイルの1次側とかモータやリレーの巻線部分には数10Vから数100Vの逆起電力が発生する。点火コイルの2次側には数万V。そんな所にDSO150を持ち込むのは、魑魅魍魎が潜む森にカッターナイフ一つ持って突入する様なモンだ。
05062_20250506195801  新しく買ったのはANENGと言う会社のAOS02と言うマルチメータとオシロの兼用機。兼用の機械は好きじゃ無いけど、ハンディーオシロ単体の良いのが無く、これの入力耐圧だけが150Vと高めだったのでこれにした。プローブ、テストリード、熱電対センサなんかも付いて7,200円くらいと何時もの安物。
05063_20250506195801  普通のオシロ用プローブが付いていたけど自動車の整備には使いにくい。でもリード線をそのままで1:1で使うと入力を壊す事が有る。
 と言う事で1:10のリード線プローブを作っておいた。今後はこれを基本とすれば壊れにくい筈。
 構造はBNCコネクタの中に9.1MΩの抵抗を入れただけ。最初は1PF位のコンデンサも入れて真面目に補正しようとしたけど、外のGNDとの間で適度な容量が発生する様で補正コンデンサは無くても大して差は出なかった。
05064_20250506195801  このオシロの良い所はプローブの設定項目が有り、1:10を設定すれば読む値を換算せずに直読できる。
 それ以外も操作系が直感的なので全く取説を読まずに最低限の測定は出来る。ただ、矢印の向きが普通のオシロのダイヤルと逆の様な感じがして最初は慣れない。
05065_20250506195801  1枚目は100Hzの矩形波で2枚目は1kHzの矩形波。大昔にアップした一連の記事にも書いて居るけど、kHzまでの単位なら只の「線」でも大きな問題は無い気がする。
 まあこれは機械工学科出身の怪しい整備士の言う事なので真に受けず、正しい波形が気に成る人はまともなオシロとまともなプローブを使うべきなのは当然。
05066_20250506195801  ポルシェ930の6ピンCDI用のデスビ信号。300Hzなのでエンジン回転数なら6,000rpm相当の信号。
 デスビから信号が出てるの?、変な波形になってない?、こう言うのの確認のためなら十分役に立つ。

05067_20250506195801  こちらは点火コイルの1次側波形。具体的にはポイント部分の電圧波形。整備の教科書なんかに出てくる波形が実際に確認出来る。一昔前なら何万円どころか何十万も出さないと確認出来なかった波形。
 当然、ピックアップコイルの波形を見たり、O2センサの波形を見たりも問題無く出来る。
05068_20250506195801  テスタモードの為にテストリードも付いている。先端が危険なくらい尖っていて所持するのが怖いくらい。
 安全の為と思われる「ハチマキ」は箸のような持ち方をするときに邪魔なので切り取った。ちゃんとした会社のサラリーマンなら安全の部署から怒られると思う。
05069_20250506195801  老眼にも見やすい。まあ最近のテスタはどれもこんなモンだろう。抵抗とか温度は試して無いので良く解らん。実際の現場案件でも電圧と導通くらいしか使わんので、今後も使わんと思う。

 という感じで、新しいハンディーオシロの紹介。耐久性は解らんけど取りあえずは使える。そしてこれが7,000円ちょっとで買える訳だから、極端な事を言えばピックアップコイルの波形を確認して良否の判断を1回しただけでも元は取れるかも知れないレベル。
 と言う事で、初めてのテスタを考えて居る人にはお勧めしないけど、そろそをオシロが欲しいな・・・とか、ピックアップの信号見れたら良いのに・・・と考えて居る整備士にはかなりお勧め。

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2025年5月 5日 (月)

Making a torque wrench head

05051_20250505204301  新しく買ったトルクレンチ。20Nmから90Nm位の範囲をカバーするので、M8からM12位に丁度良い。
 新品は高いので中古品。さらにメーカー品のラチェット式はそれなりの値段がするのでヘッド交換式のジャンク品。
 付属しているのはコンパクトな六角レンチタイプなので使い勝手が悪く誰も入札しない。私は送料込み980円の3/8sqのラチェットと組み合わせて普通のラチェット式トルクレンチにする予定。
05052_20250505204301  使い方が解らないストレートの10mmレンチを壊し、3/8sqの頭と組み合わせる。
 中心の位置は大事なので他のアダプタに合わせて精度を確保。



05053_20250505204301  前回も同じ手法で1/4sqを作ったけど、そのときはTIGで溶接した。今回は試しにノンガスの半自動でやって見たら汚くて速かった。
 六角レンチタイプを使う事は殆ど無いと思うけど、ラチェットヘッドとセットが手に入った事に成る。
05054_20250505204301  溶接部はさび止めの為に軽く塗装しておく。今までは100均の筆を使って居たけど、先日からアリエクスプレスの筆を使って居る。100本で490円という信じられない値段の筆。
 100均の筆の時からだけど、シンナーで洗って再利用するよりも、使い捨てにする方が環境にも健康にも良いんじゃ無いか?と言う気持ちから。本当の所は解らんけど。
05055  簡単に精度の検証。
 40Nmセットの時、アーム長0.32mの位置に12.5kgfを印加したらカチッとなった。Nmで計算したら39.2Nmと成り、十分な精度がある事が解る。

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2025年5月 4日 (日)

I don't want to waste my time in life.

05041_20250504194701  今日の話はエアコン付きの3.2Lポルシェ930に乗っている人にしか響かない内容。
 この車種はエアクリーナの交換がメチャ大変。交換後にカバーの4個のクリップを留める必要が有るけど、作業者から遠い側の2個を留めるのが難しい。
 私も苦労して留めたり1個は留めずに放置したりして居たけど、今回の作業で遮音シートを追加したらさらに困難になってしまった。そこで以前から考えて居たエアクリーナボックスの改造に着手。
 まずはエンジン側の半割れにはメスの金具を付ける。当然ながらこの金具は作業者から遠い側になる。
05042_20250504194701  それに対応する大気側のカバーにはオスの金具を付ける。この金具は少し斜めになって居るので押し込むとエアクリーナを圧縮する取り合いに成って居る。



05043_20250504194701  両者を組み合わせるとこんな感じ。実際は向こう側の事なので見えない。エアクリーナ周囲の柔らかいゴムが圧縮されて居るのが解る。
 これで少しはシリンダの摩耗が少なくなるかもしれない。

05044_20250504194701  作業者側の景色はオリジナルと変わらない。





05045_20250504194701  エンジン側の半割れボックスを装着した状態。奥の方に見える2個の金具がこれから装着するカバーをキャッチする。




05046_20250504194701  少しだけコツが要るがオリジナルに比べたら1/100くらいの労力。私はエアフロの実験などでこの部分を頻繁に脱着するけど、今回の改造で随分と楽が出来る様になって嬉しい。
 これで人生の時間を浪費せずに済む。

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2025年5月 3日 (土)

I think there is a lack of consideration regarding bending moments.

05031_20250503194301  勤め人じゃ無いのでGWは関係無いけど、面倒臭い作業が終わってゆったりとした朝食を食べていた。その幸せな瞬間に電話が鳴る。この時間帯の電話は悪い電話だ。葬式か特急案件、そして今日の電話は後者だった。
 ASK13の胴体受けが破損したらしい。最近は毎日分解してトレーラに格納するので夕方までに治って無いと困る状況。白川から学生さんが車でピストンして我が家で溶接補修する事に成った。
05032_20250503194301  右が左か解らんけど受けのアームが完全に破断している。破断面は典型的な疲労破壊の雰囲気。
 色々観察していると可動式のアーム付け根が変形して居るように見える。今回の破損と関連して居るのか、以前からの変形なのか解らんけど気分は良くない。
05033_20250503194301  力で変更された物は力で復旧出来る。世の中で戦争が無くならない訳だ(笑)。
 時々使うお化けモンキーで修正しておいた。



05034_20250503194301  破断面はピッタリと合う感じだけどアームが長いので合わせ目の微妙な隙間が先端では大きな変位になる。溶接部は開先を取るのでそもそも面は残って無い。そこで折れて居ない方の形状をカレンダーの裏紙に写してそれを型紙にした。

05035_20250503194301  調節機構が有るのでこの程度合っていれば問題は起らないと思う。それよりも強度的な面が気に成る。
 破損したアームの下端はピン支持。上端も小さな面にボルト1本での固定なのでほぼピン支持。と言う事は胴体からどんな力が加わってもアームに対しては圧縮か引っ張りの力にしか成らない。
 アームが直線なら部材の応力も圧縮と引っ張りに成って単純だけど、このアームはなぜか大きく湾曲した形状になっている。ピン支持の「棒」が曲がっているとピン間を結んだ直線からの距離に応じた曲げモーメントが発生する。今回はその最大地点が妙な溶接構造に成って居て更に穴まで開けて有る・・・。そりゃ折れるならここでしょうねとチモシェンコさんも言うと思う。
05036_20250503194301  反対側も溶接の二番が綺麗に割れて居る。起点は真ん中の穴かも知れない。こちらも破断側と同様に補修が必要だ。
 部材が6mmくらい有るので開先を取らないと十分な溶接が出来ない。出来たとしても二番の再溶接なんてオリジナルの強度は出てないと思う。ヤナ感じだ。
05037_20250503194301  廻りを見渡して干渉が無さそうな雰囲気だったので6mmのFBで補強部材を追加する事にした。これにより破断部周辺はトラス的な雰囲気に成って曲げモーメントは激減する。
 次に折れるとしたら補強材の横の所かな?。でも今回より曲げモーメントが低い場所なので次は折れないかもしれない。どっちにしろ陸送中に折れなくて良かった。現地に着いたらトレーラ内で胴体が踊って居たとか想像したくも無い。
05038_20250503194301  この設計者は強度には興味が無いみたいだけど腐食には注意深い人のようで全体が亜鉛メッキされていた。超特急の仕事でそんな事は出来ないので、インチキ作業の定番ローバルを塗って完成。


05039_20250503194301  ピストン輸送の仕事を押しつけられた学生さんは、うちの嫁さんから酸っぱくて変な味のトムヤムクンラーメンとハーゲンダッツを食わされた様だ。帰りの高速が混んでない事を祈る。
 こう言う作業は頭と手をフル動員する必要が有って嫌いじゃ無いけど、終わったらかなり疲れる。私もアイスを食べた。

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2025年5月 2日 (金)

I was exhausted.

 白骨号の作業が一息ついた。実戦的な試走は未だなのでオイル下がりがどの程度改善したかは判断できない。とは言っても良い方向で有るのは明確なので心身共にホッとして居る。
 最近は自由になる時間は全て白骨号の作業をしていたので家の作業が全く出来て無い。最低限やらないといけないのは筍倒しと草刈。そこで今日は1日中それらの作業をやって居た。
 若くは無いので連続では出来ないけど、1時間くらい作業したら30分くらい休憩してを延々と繰り返し。流石に疲れた。写真を撮る気力も無い。おかげでだいぶ草刈が進んだ。1/2まで行かんかな、1/3くらいかな。
 このGWは草刈三昧だ。

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2025年5月 1日 (木)

Your work seems to have been mostly successful.

05011_20250501203601  下回りの小物類を復旧した後で一通り再確認。一番大事なエンジンオイルも入れた。この車から抜いた廃油だけど。
 燃料ホースも作ったので消火器も準備して始動したら火事にも成らなかったしオイルまみれにも成らなかった。

05012_20250501203601  一番煙を上げていた部分。簡単に掃除したけど凹凸の中にオイルが残っていたようでしばらくは煙が出ていた。
 この上からの新たなオイル漏れは起っていない。取りあえず作業ミスは無かったみたいだ。

05013_20250501203601  インチキガスケットの部分。こちらも排気漏れは確認出来なかった。ホームセンターのアルミ板とマフラーパテもなかなかやるじゃ無いか。
 耐久性は解らんけど。


05014_20250501203601  排気の色は無色透明!。バルブステムシールからのオイル下がりが支配的だったようだ。そしてその作業も間違いは無かったという事。
 日々徳の高い生活をして居る事を整備の神様は見ていてくれた様だ。

05015_20250501203601  カバー関係も漏れは無い。あれだけロックタイト518を塗りたくったら漏れんだろう。





05016_20250501203601  36mmのスパナとパイプが必要なオイルホース関係。心配なのでオイルクーラに付く「S」字型のホースを購入したのだけど外したホースは比較的状態が良かった。



05017  これを買うくらいならブリーザのホースがひびだらけに成って居たのでそっちを買えば良かったと後悔。
 まあ人生は上手く行かない事の方が多い。でも今回の作業は大筋で上手く行ったので良かった。
 試運転したけど遮音シートの効果は良く解らなかった。シフトリンケージのカプラとクラッチケーブルを脱着したので何となくフィーリングが違う気がする。唯一違いを感じたのは乗り心地。タイヤを新品にした効果は凄いな、ブルーアースGTは上品な感じがする。

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