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2025年4月 8日 (火)

Power consumption is high and unstable.

04081_20250410200801  同級生の車の時計。73カレラの中でもメチャ貴重なヤツらしい。たぶん億が付くと思う。同じ教室で学びながら、どうしてここまで差が付いてしまったんだろう(笑)。
 頭にくるから修理代は50万くらい請求しようと思っている。

04082_20250410200801  遅れると言う話なので取りあえず測定してみると消費電流が凄く大きい。
 あと13V印加では正確な時を刻むけど、電圧を11Vにすると殆ど止まった様な挙動を示す。そして面白いのは10Vまで下げると普通に動き出す。

04083_20250410200801  取りあえずなんか可笑しいのは確かなので分解して行く事にした。見た目的には先日作業したのと同じなので中身も同じと思っていたら違って居た。



04084_20250410200801  でっかい3.932160MHzの水晶が付いて居る。中にはCANパッケージのICが1個と発振のための部品が少々。
 明らかに先日の時計とは中身が違う。そして駆動のモータも違う。間欠駆動では無くて一定速で常時回っている感じの動き。

04085_20250410200801  モータの駆動は60Hzの矩形波。水晶の周波数を2^16で分周すれば60Hzに成るから中央のICは発振回路と16段のフリップフロップとモータ駆動回路が入って居る感じ。
 電圧を変えながら観察すると妙な挙動が観察できた。13Vなら全く問題無いのだけど、印加電圧を下げていって11V近くになるとモータ駆動周波数が上がる。この時に水晶の発信周波数は変わっていない。
04086_20250410200801  さらに妙なのが60Hzから少しだけアナログ的に周波数が上昇したかと思ったら120Hzに成ってしまう。
 フリップフロップが1個だけ死んだら2倍の120Hzに成るのは解るけど、その過程でこんな風にアナログ的な変化をするもんだろうか?。こう言う所はICの内部の等価回路をサラッと理解出来る様な人じゃ無いと解らないのかも知れない。
 ちょっと困った。印加電圧に依って内部の分周回路の一部に不安定な挙動が出て居る様だ。こんなCANパッケージの専用ICは今更入手出来る訳がない。もしやるとしたら全部を入れ替えるくらいか。
 4000番か4500番系統に水晶発振回路と多段の分周回路が入ったヤツが有った筈。段数が合えばそれを基板上に置いて空中配線で組み直す事は出来る様な気がする。
 ただ面倒だ。それとメチャ貴重な車だから出来るだけ電気回路の詳細部分に関してもオリジナルを残して置きたい気は有る。73カレラのエンジンをインプレッサのヤツに変えたら速いよ。と言う意見に賛成する人は居ないと思うけど、同じ感覚で中身をカローラのムーブメントに入れ替えたら良い・・・とは思わない。
04087 4500番のICを使うのは最後の手段と考えて、内部の定数的な部分を少し弄って専用ICの印加電圧とか水晶の波形入力部辺りをゴチャゴチャした。そしたら何とか動く様になったのが最後の写真。
 今の症状が徐々に酷くなって行くなら数日後か数ヶ月後か数年後か知らんけど再発すると思う。そのときはICごと交換して修理するしか無さそう。それでも回路の思想は維持しているからVDOの技術者は許してくれるんじゃ無かろうか。

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