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2025年4月

2025年4月30日 (水)

flying car

04301_20250430204001  万博の空飛ぶ車は不調らしいけど、我が家の空飛ぶ車は今日中には着地の予定。
 エンジン単体の作業は終わったので、今日は車体側の懸案事項を潰してからエンジンを載せる予定。


04302_20250430204001  全塗装の時にエアコンホースを切ってしまった話を書いた。そのときに横のホースかワイヤーハーネスあたりも傷つけた感じが有った。それの確認。
 ブレーキブースタに行く負圧配管に傷が有った。スーパーXで補修するか靴底用補修剤の方が良いかな?とか考えながら切り口を金ノコで掃除して居たら何か変な感じ。
 傷がホースの肉厚と変わらない位まで深く行っている。エーッ?と思いながら少し強めに金ノコをゴシゴシしたら一気に大きな穴が空いた。
 本当に首の皮一枚で繋がって居たみたいだ。ブレーキも効いたしアイドリングも好調だったから穴は無かったみたい。とは言っても危うい所だった。まあ動かなく成るトラブルじゃ無い。ブレーキの踏力が必要に成ってアイドリングが不安定に成る位だろう。
 エアコンホースの内径がほぼ一緒だったのでストレートの金具で繋いで補修した。負圧用じゃ無いけど吸入管圧くらいなら行けるだろう。
04303_20250430204001  車体側にもリターンの燃料ホースが1本残って居た。長くて変な形の金属配管を引き抜くのが面倒だったので、この場所でディスクグラインダで切った。
 これでエンジン側のゴムホースは全部更新した。あとは燃料ポンプ廻りだ。

04304_20250430204001  我が家に来たときから付いて無かった遮音シート。純正は結構な値段がするので汎用の遮音シートから適当に切り出してみた。
 本当かどうか知らんけど、難燃性で車検対応の証明書が出るという製品。アルミシートの接着が弱くて作業中に剥がれて来る。この調子じゃ難燃性の方もかなり不安だ(笑)。
04305_20250430204001  やりにくい作業だったから穴の位置が少しずれた。でもそんな所は誰も見ないから関係無い。
 少しは走行中の音が静かに成るんだろうか?。アルミシートの効果でクーラーが効くようになるんだろうか?。そもそも夏まで剥がれずに持つんだろうか?。
04306_20250430204001  別の3.2の故障診断に行ったりしたので丸1日は作業出来なかったけど、夕方までには何とかエンジンが載って上側の小物は復旧した。
 あとはリフトで上げて下側の小物類と車内のシフトリンケージ関係か。ああ、あとエンジンオイルを入れ忘れないようにしないと行けない。
04307_20250430204001  このために作ったピッチ方向に傾斜するエンジン台は大活躍した。少しだけ改善点は有るけどかなり楽にエンジンの脱着が出来る。
 上に置いた角材もネジ止めして一体型にしてしまおう。周囲にスペースが有った方が作業的に有利だし、ミッション前のハンガーボルトを装着する時も車体が高い方が楽が出来る。

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2025年4月29日 (火)

fuel hose crimping jobs

04291_20250429202701 2種類のカシメ治具を作って2種類のスリーブも削り出した。メチャ大変かと思っていたけどそれほどでも無かった。微妙な内径と厚みのパイプを探す事を思えば、入手性の良い丸棒から削り出す方が良い。私がやって居る様な数個の作業なら。

04292_20250429202701  左右のレギュレータ的なヤツを繋ぐホース。配線をインシュロックで止めるのが未だだけど良い感じに収まった。




04293_20250429202701  こちらは燃料フィルタからインジェクタへ行くメチャ高価な「T」字型のホース。やって見た解ったけどホース3本分の材料と手間がかかる。とは言っても15万は無かろう。



04294_20250429202701  左右のノズルに分岐する辺り。左右に分かれるホースはかなり無理をした取り回し。燃料フィルタ側の細いホースにしたら少しは楽になるのに、どうしてここは太いホースが採用してあるんだろう?。


04295_20250429202701  右側かな?。オリジナルの鉄に黄色クロメートでは無いけど、まあ普通の工業製品的に収まって居る。




04296_20250429202701  こっちは左側。金具が左右対称じゃ無いのも良く解らんところ。
 ここまで来て車体を眺めて居て気がついた。車体側にもリターン系統にゴムホースが1本有った。エンジン側が一息ついたので車体側も見ていこう。

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2025年4月28日 (月)

Custom-made die set

04281_20250428212001  ポルシェ930の燃料ホースの金具。カシメが緩くなったのでホースを外して修理しようとして居るヤツ。
 良く有るカシメ用金具というよりも、低圧の燃料ホースの口金に近い。末端に1個だけ抜け止めの太い場所が有り、根元の方はストレートのパイプ。
04282_20250428212001  統一径の段々なら全体をカシメる事が出来るけど、こう言う構造だと膨らみ以外の場所をカシメるしかない。
 実際に純正のスリーブも約6mm幅の細いカシメしか出来て無い。全体をカシメると膨らんだ部分のゴムが過度に潰されてしまうから。
04283_20250428212001  右側は964の燃料ホースに使われて居る金具。これだと全体を一様な金具で締め付ける事が可能に成るし、ギザギザが沢山有って漏れにくそうな気がする。
 うちには中国製のバカみたいな構造のカシメ機が有る。でも付属のダイセットでは対応出来ないのでダイセットを自作するしか無い。オイルホースの時も自作して修理した。
 たぶんだけど、高価なカシメ機が有ったとしても930用のダイセットが付属している可能性は低いんじゃ無かろうか。04284_20250428212001
 と言う事でこんな感じのダイセットを自作した。930には2種類のホースが使われて居るので、面倒臭いけどもう1種類違う径のダイセットを作らないといけない。
 影になっている下半分は円錐状のテーパになって居るので意外と作るのは面倒。

04285_20250428212001  スリーブというのかカシメられる円筒部品も自作した。以前のオイルホースの時は径の合うアルミパイプを探し回ったけど、末端の処理とかも出来るから数個なら削り出した方が合理的な気がする。


04286_20250428212001  こんな感じの段取りをして行って、なんとか形になり始めたのが最後の写真。これは自分の車用なので金具は汚いまま。
 ホースのゴムのつぶれ代とかも計算通りに行くようになったので、まあ何とか成るだろうと言う感じ。
 ポルシェの部品に関しては今でも売っているので買う方が良いのかも知れない。でも凄く高いし自分で作れれば出なくなっても安心だ。もし燃料ホースが破れたディーノを貰う話が有っても躊躇わずに手を上げる事が出来る。

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2025年4月27日 (日)

I use the power of chemistry.

04271_20250427194901  結果は解らんけど取りあえずステムシールの交換は終わった。あとは今しか出来ない懸案事項を潰して置きたい。
 一つはクランクシールからのオイルにじみ。酷くは無いけど出来るタイミングでやって置いた方が良い作業。

04272_20250427194901  オイルシールを交換してエンジンを割らないと交換出来ないOリングの事を考えて居ると、小さな打撃痕が見つかった。
 これってOリングから漏れて居たけど分解するのは嫌だから叩いて誤魔化したと言う事だろうか?

04273_20250427194901  ハーバードで応用化学を学んだ私は力で解決する様な事はしない。化学の力を信じる私が採用するのはセメダイン・メタルロックだ(笑)。



04274_20250427194901  一部の水冷乗りはギクッとなるインターミディエイトシャフトのカバー。ここも怪しいので外してみたらOリングの装着が良く無かったみたいだ。
 でもこのOリングは手配してない。手持ちにも近いサイズが無い。

04275_20250427195001  こうなったらロックタイト518に全てを任せる。





04276_20250427194901  エキマニのフランジの状態が良くない。この後でハンディのベルトグラインダで削ってみたけど完全じゃない。
 困ったな、ここのガスケットも注文してないわけだ。明日は雨なので今日の内に組んでおきたい。うーん。

04277  パキスタンの動画なら小さな小屋にオッサンが壊れたヘッドガスケットを持ち込むと、小屋の主は首を少し振った後で複製を作り始める。しばらくすると鋏とハンマでそれっぽいヘッドガスケットが出来上がる。
 そう言えば私はパキスタン人のメカニックだった。気がつくと0.5mmのアルミ板と鋏とタガネを使ってエキマニのガスケットが出来上がって居た。
04278  自作の怪しいガスケットにホームセンターの素人用マフラー修理パテを併用して触媒を装着する。
 このパテは砂を水で練ったようなヤツで、少し硬化が速い感じ。今回の用途なら途中で炭化するのも納得の上で、高温用のシリコーン系シール剤の方が良かったかもしれない。
04279  昨日書いたようにボルトはSUSにした。ナフコで買ったから材質は良く解らん。A2-50位とすればオリジナルよりも強度が低い。
 焼き付き防止コンパウンドをベタベタに塗ったので焼き付きは無かった。さて、結果はどうなるか?

042710  ようやく形に成ってきた。最後の懸案事項は燃料ホースの再制作。私のもカシメ部が緩くなって居るので何時漏れても可笑しくない。今のうちに修理すべき部分。



042711  仕事としてやって居る方は再メッキしたけど、自分のはメッキ無しで良かろう。金具は仕方無いから丸棒から削り出すか。。。

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2025年4月26日 (土)

Constant Tension Hose Clamp

04261_20250426210101  左側のステムシール交換。誰がどう見ても触媒を外すしか無いので外した。ボルトが錆だらけなので外したく無かったけど仕方無い。
 ここのボルトは8年前にミッションをO/Hした時に交換している。たしか8.8くらいの汎用ボルトナットを使ったはず。その後も上げる度にローバルを塗っていたけど、私は雨とか関係無しに使って居るのでかなり心配な部分。
 触媒を外すには9本のボルトを外す必要が有るけど、9本ともネジで外す事が出来た。そのうちの7本は13mmのメガネで外せたけど2本は頭が痩せ細っていて13でも12でも滑ってダメだった。
 そこでMonotaroの送料合わせの為に買っていた何とかグリップみたいなソケットを試して見たら取れた。安物の癖にちゃんと仕事をするのは素晴らしい。
04262_20250426210101  頭が痩せていた2本は下面の水が一番かかる場所。一番高温になる場所では無い。と言う事は高温と水が悪いんだろう。
 知恵袋の専門家からは怒られそうだけど、次回はSUSボルトを使って見ようと思っている。色々な問題は有るけどこの場所にはトータルでメリットが有るかも知れないので。

 ステムシールの交換に関しては昨日よりもスムーズに進んだ。とは言っても排気側とかは斜め上を向いてコッタを装着する必要が有るわけで、仕事でやる作業じゃ無いと思う。
 車上でできる直4とか直6くらいなら良いけど、エンジンを降ろして斜め上向きでシール交換とか割に合わん。商売でここまでやるならヘッドO/Hを勧める事が客に取ってもメリットが有る気がする。
04263_20250426210101  カシメのスリーブがなかなか入荷しないので板バネ式ホースクランプで遊んでみた。
 これはカシメ式の燃料ホースを分解し金具を再メッキした物。年数が経って金具が軽くクルクル回っていた。要はクランプの圧縮力がゼロに成った状態。
 で、この状態のホースに板バネ式ホースクランプを付けて見た訳。すると力を入れたら回らん事は無いけど今までよりはずっとしっかりと固定されて驚いた。数十年前のカシメよりも漏れにくい状態を作る事が出来て居る。
 もう40年以上前だけど私がトラックの整備をしていた頃、ラジエターホースがネジ式のホースクランプよりもバネ式の方が良いらしいと言う話が出ていた。カシメやネジ式はゴムが縮むと圧縮力が無くなるけど、板バネ式だとある程度は追加で締め付けてくれるのが理由。
04264_20250426210101  今回の実験を受けても流石に高圧ラインに使うのは怖かったので、リターンラインのクランプを板バネ式に交換してみた。
 ここはリターンなので詰まりとか無い限り微妙な圧しか立たない場所。そしてここに高圧が立つと噴射圧が変わってしまうのでエンジンが不調になって気がつく。まあ火災までは行かないだろと言う判断。
 高圧側はカシメで行くけど、もしメーカが使って居るような2重になった板バネ式とか入手出来たら高圧側も行ける気がする。

 

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2025年4月25日 (金)

I'm a Pakistani mechanic.

04251_20250425202101  今日は初めての難しい作業をする積もりなので気合いを入れてクルタパジャマを着た。
 これを着ればパキスタン人メカニックの気分に成れるので、日本人的な感性では「無理じゃね?」と感じる作業も出来る様に成る。しかも適度な大らかさも得られるので作業中のイライラも無くなる、メチャお勧め。
04252_20250425202101  バルブスプリングコンプレッサの最終形はこうなった。スプリング反力を1本のボルトだけで受けるのは不安だったので、反対側にサポートアームを出した。
 結果的にこの判断は正解だったようで、今日の作業中は全く不安感もスタッドボルトの曲がりも無く終える事が出来た。
04253_20250425202101  燃焼室内に圧縮空気を送り込むアダプタ。要らなくなったプラグの碍子を破壊して適当なニップルを付けただけのヤツ。




04254_20250425202101  安物のステムシールプライヤではシールはびくともせず、最終的にロングノーズのバイスグリップを使って何とか抜いた。
 1個だけの問題では無く、全てのシールがそういう状態でバルブガイドに強固に固着して居た。良く解らん状態だ。

04255_20250425202101  自作のインストーラは絶好調。最適な工具を準備出来れば作業はスムーズに進む。





04256_20250425202101  多少の苦労は有ったけど普通にコッタも入った。3本溝のタイプでシンプルなヤツよりも少しだけ面倒だった。
 まあ、ロッカーシャフト廻りの変態的な設計に比べたら苦労とは言えない。


04257_20250425202101  外したプラグは全てこんな感じで良い状態。ネジの先が少しだけオイリーな感じがするので、吸気のシールからオイルを吸っていたのかな?と想像。それなら今回の作業で治る。
 でも、オイルリングからのオイル上がりなら治らない。私の予想では3割くらいはオイル上がりの可能性も有ると思っている。そん時はそん時だ。
04258_20250425202301  変態的な設計なのでボルトもM7x1.0とか使って有る。締め付けトルクは15Nmとねじ切りそうで怖いトルク。




04259  やりにくいバルブクリアランスを調整。EXは0.1mmか0.09mmくらいの感じ。INは0.09mmから0.08mmくらいの感じに成っていた。
 バルブシートが沈んだのかな?。それとも作業の誤差か。

042510  専用ガスケットには何も塗るな!と怒られそうだけど、カバーは古くてひずみも有りそうなので怖くて塗ってしまう。
 使ったのはロックタイトの518でポルシェ指定の574の代わりに成るかな?と思って色々使って居るやつ。

042511  カバーの固定ボルトはM8だけど締め付けトルクは8Nm。こっちは弱すぎて大丈夫か?と心配に成るレベル。
 感で作業したら15Nmの方は締め足りず、8Nmの方は締めすぎてしまうと思う。


042512  右側は完成した。次は左だけど、どう見ても触媒を外さない限り作業は出来ない。
 前回のエンジン降ろしの時に触媒廻りの全部のボルトは交換して要るけど、8年経てばたぶん錆でダメに成っていると思う。
 ちょっと気持ちが憂鬱だ。明日もクルタパジャマで行こう。

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2025年4月24日 (木)

Is this a fatigue crack?

04241_20250424194101  デフの出力部から軽いオイル漏れが有ったのでオイルシールの交換をしようとフランジを抜いたらびっくり。
 良い写真が撮れなかったけど、肉眼では疲労破壊の亀裂にしか見えない線が一周して居た。

04242_20250424194101  オイルシールのリップ由来なら同一箇所に跡が出来るけどコイツはウネウネして居る。
 流石にヤバイと思ってカラーチェックしたかったけど現像液しか無い。赤マジックで代用したけど上手く線は出てこなかった。


04243_20250424194101  亀裂をよく見たらちょっと違う感じもして来た。そこで旋盤に咥えて800番のダイヤモンドヤスリと1000番の耐水ペーパで磨いて見たのがこれ。
 この部分は亀裂が消えて居る。と言う事は疲労破壊じゃ無いのか?。

04244_20250424194101  でも違う場所は依然として亀裂が残って居るけど、さらによく見ると肉盛り溶射の跡じゃ無いか?と言う気がして来た。
 リップの部分が傷んでしまったので肉盛り溶射して研磨した。でもその溶射の縁が丁度良くない場所に出て来てしまった感じか。
 想像が正しければ軽いオイル漏れが継続する位で済む。もし本当に疲労破壊の始まりなら、あるタイミングでポッキリ折れる。疲労破壊は本当に見事に折れるから、そうなったら貝殻状の破断面を見て笑うしか無い。
04245_20250424194101  こっちは左側。こちら側は安心のリップの跡。今まで付けて居たのはシングルリップだったけど、その前はダブルリップのタイプだったので2本の筋が有る。
 JISだと「ちりよけ付き」と言うんだったか?。

04246_20250424194101  こっちも研磨したらだいぶ改善した。オイルシール部の精度はh9位でも良いので、変な表面に成って居たら削るのもアリかな?と個人的には思う。



04247_20250424194201  今回使ったのはNOKのTC型。厚みが1mm違うのでどの位置に打ち込んだら良いのか迷う。
 リップ位置が変わってオイル漏れが止まってくれたら良いな。。。


04248_20250424194101  いよいよ本題のバルブ回りの作業が始まる。これはアマゾンで買った1,500円くらいのバルブスプリングコンプレッサキット。これを素材として利用して専用工具を作る。



04249  カムカバーを開けて寸法をスケッチし、作業机の上に原図を書いて構想を練る。
 溶接機の調子が悪かったり細かいトラブルは有ったけど、何とか真っ暗になる前に専用工具が形に成った。


042410  明日はこれの仕上げをして使えるか試して見たい。もし作り替えになっても1個目の経験が有るので2個目は簡単に良い物が出来る。
 それにしてもポルシェのバルブは嫌がらせの様な場所に付いている。作業車を寄せ付けない強い意思を感じる。こっちも負けないように明日からはクルタパジャマを着て気合いを入れて作業しよう。

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2025年4月23日 (水)

The first phase of the work was completed.

04231_20250423205601  356のダイナモの続き。グローラでは鉄片を近づける事で内部短絡が発見出来るけど、コンミュテータ間の交流電圧を測定する事で巻線の開放側のトラブルも発見出来る。
 コイツは問題無かったので組立てる事に。


04232_20250423205601  モータリングで馴染み運転の後は試験機で発電試験。悪くは無いけど良くは無い結果。同じようなロータに見えるけど、色々な会社が出して居るから微妙な違いが有る様な気がする。
 立ち上がり電圧の良いヤツとか悪いやつなどが有り、今回のは立ち上がりが遅めだけど故障じゃ無い程度の感じ。

04233_20250423205601  昼過ぎには雨が止んだので白骨号の作業も少しだけ進めた。
 オールクーラ取付部を掃除した。ここはハッキリと下半分に新しい油漏れの跡があった。それが上の高圧側から来たのか下のサクションから来たのかは解らないまま。
 新しいシールリングを装着したのでしばらくは漏れないと思う。




04234_20250423205601  組んでしまえば普通の中古のエンジンにしか見えない。もう少し綺麗にしたいところだけど、そういう部分に手をかけ始めると時間がなんぼ有っても足りない。



04235_20250423205601  直ぐ横のサーモスタット。念のためにOリングを交換しようとしたら古いのがパキッと割れた。ここはやっておいて良かった。




04236_20250423205601  サーモスタット横のブリーザの取り出し口。当たり面が軽く歪んでいたので紙やすりで軽く修正してパッキン交換。
 ネジ式のセンサは温度センサで、オートヒータの銀色の箱に繋がって居る。ここの温度が高すぎるとヒータを切っていてもエンジンルームのファンが回る仕組み。
04237_20250423205601  だいぶ綺麗に成った。ここにはかなり古い感じの埃と油の混合物が堆積していた。一部に新しいオイルが乗っていたけどそれはプレッシャースイッチからの漏れだろう。
 折角だからプレッシャースイッチも新品にしておきたい。

04238_20250423205601  フライホイールを外したところ。クランクシールは無実だった。NOKのシールを買ったけど、専用品が漏れて無いなら交換は止めとこう。



04239  クラッチはそんなに減って無い。確か新品が8.1mmで摩耗限度が6.3mmくらいのはずだからまだまだ使える。
 私には特別な技術は無いしアイドリングスタートなんかして無い。普通の乗用車の様にその辺を乗り回している。「ポルシェはアイドリングスタートです」とか「500kmでクラッチ焼いた人を知ってます」とか言う知恵袋の専門家は別の世界に住んで居るとしか思えない。
042310  クラッチハウジング内の汚れはかなり古いのが強固にこびりついていた。その上に新しいオイルが乗っている感じ。
 前回の作業後の比較的短い時間でオイルプレッシャースイッチ辺りからゆっくりとしたオイル漏れが起って上の穴から浸入しては固まった。
 そしてその上に今回の新しいオイル漏れが起り、何処かの穴か側面の合わせ面から染み込んだのが新しいオイル。と言うのが今の所の有力なストーリー。
042311  スプライングリースとかを塗り直してミッションを合体させた。そんなに難しい作業じゃ無いけど、白骨号のクラッチレリーズアームは少し変なのでそこだけ注意が必要。
 ミッションを吊っている「ひも」が細くて心配になると思うけど、これはグライダー曳航用のダイニーマと言う合成樹脂製ロープ。
 以前は7x7撚りの5.0mmくらいの鋼索を使って居たけど今はこう言うのを使って居る。要は5.0mmのワイヤーロープと同じくらいの強度が有るとんでもなく丈夫な「ひも」。
 かと言って吊り具として使って良いわけじゃ無いので、真似をして事故を起しても私は知らんよ。

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2025年4月22日 (火)

Valve stem seal installer

04221_20250422202501  356のダイナモ。結構綺麗な見た目なのに受け入れ検査時の発電状況が良く無い。取りあえずO/Hなのであまり追求せずに分解を始めた。



04222_20250422202501  綺麗なのは良いけど合わせ面にまでキッチリ塗装がしてある、全ての部分で。
 アースクリップの位置に依って発電が変わったような気がして居たけど、あれは気のせいじゃ無くて各部品で電位が違って居た可能性が出て来た。

04223_20250422202501  白骨号のオイルクーラ。バケツが小さくて全体の漏れ試験が出来て無かったけど、小型のトロ箱を見つけてきて全没状態で試験した。
 幸いにも漏れは見つからなかったけど、90°Cくらいまで加熱されたらクラックが広がって・・・と言うストーリーだったら嫌なだな。
04224_20250422202501  部品が来たので新旧のOリングというかシールリングの厚みを比べてみた。ハッキリ解る位古いのは短くなって居る。興味が湧いたので測定して見たら。。。



04225_20250422202501  手書きのメモの撮影なのでちょっと解りにくいけど、小径の方は厚み9.60mmが8.31mmまで縮んでしまっている。率にすると13.4%だ。
 用途に依るけどOリングの潰し代がそんなモンの筈だから、シールするための面圧は殆ど残って無かった感じか。
 大径の方は別の問題があって、アルミパイプが曲がっていてフランジが傾いて居ると書いた。その影響と思われるけどヘタリ具合も傾いてしまっている。
 これを見ると傾きを何とか修正したいけど、角を矯めて牛を殺すの言葉が有る様にやり過ぎてクラックを発生させたりしたら15万円だ。やっぱり止めておこう。新品は十分な潰し代が有るから行けるだろう。
04226_20250422202501  ステムシールも来た。バイトンのヤツだからステムがガタガタでも少しは効果があるはず(笑)。
 出来るだけ確実な作業をしたいので、ステムシールのインストーラを作った。


04227_20250422202501  旋盤の下に落ちていた廃材を使ったので一部には錆びた面が残って居るのはご愛敬。
 問題はスプリングコンプレッサだ。ヘッドの上からだけで勝負する訳だから難しい。しかもポルシェのバルブスプリング廻りはメチャ狭い。良いのを作らないといけない。

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2025年4月21日 (月)

I must find out the cause.

04211_20250421194601  今964/993のエアコンユニットが2台入って来ている。1台は色々見るけどどうもダメでマイコンからクラッチオンの信号が出て来て無い感じのヤツ。
 もう1台はこれで電気的な修理よりも機械的な修理がメインになってしまったヤツ。
 単なるスイッチの破損と思って分解して行くと中でカラカラ音がする。そしてその音は内部にある透明な樹脂製の中間フレーム的なヤツの破片だった。
 中央部だけ残って居るけど両端はほぼ無くなって居る。こんな壊れ方はするわけ無いし、正規の手順を踏まずに力で分解しようとしたのかな?と言う感じ。
 どうにも成らんので接着剤とか総動員で修理した。それとは別にスイッチの修理とソレノイド駆動のTrを交換。
04212_20250421194601  これはデフロスタとかの調整ボタン。かなりのユニットでこのボタンが取れてレバーだけに成って居る。
 なんか寂しいのと操作性も悪いので3Dプリンタで作ったボタンがこれ。とても売り物には成らんけど、うちに入ってきたヤツで失われて居るのが有って気が向いたら付けて居る。
04213_20250421194601  気が向いたら3Dプリンタで印刷して・・・とやるから億劫になっていたので、今回は数個を纏めて印刷して見た。
 表面の模様がいまいちだけど、まあ無いよりはマシかな?。


04214_20250421194601  白骨号のガソリンリターンホース。曲げ角度がキツくてホースが潰れて居たので外側にスプリングを装着してみた。
 つぶれはかなり改善されたけど、スプリングの局部的な圧力が悪さをするかも知れない。
 ここはリターンなのでタンクまでの配管が詰まらない限り圧は立たない。と言う事は低圧用のしなやかなホースを使った方が良いのかもしれない。
04215_20250421194601  ミッションを分離した。クラッチレバーを外しておくのを忘れて、エンジンの下に木を入れたり不要な苦労をしてしまった。




04216  なぜミッション側がオイルでベタベタなのか?。でもデフオイルの匂いはしない。
 とは言っても気に成るのでオイルシールのチェックと油量の確認はしておこう。



04217  フライホイールは綺麗なモン。クランクシールが漏れて居たらフライホイールを伝って遠心力で飛び散りそうなモンだけど、すぐにケーシング側に流れたらアルミの内壁を伝って下に行くかもしれない。


04218  こっち側も綺麗なモン。クラッチハウジングとの合わせ面には少し油がある。
 訳が解らん様になって来た。何処かから流れて来た油が合わせ目に入り込んでグルッと回った感じか?。
 原因を突き止める事が出来るんだろうか?。

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2025年4月20日 (日)

I have removed the engine.

04201_20250420185901  体調不良の次はグライダー関係の作業が入ったりして最近は自由な時間が無かった。
 今日は小雨が降り続いていたけど折角の日曜日なので一気にエンジンを降ろしてしまう事にした。
 既に燃料ライン以外は外して居たので作業は速い。新作のエンジン台も好調で非常にスムーズにエンジンが降りた。
04202_20250420185901  問題のオイルクーラを外してみた。上の圧力ラインからは漏れて居ない感じがする。
 下のサクションラインからは少し漏れていて、それが周辺にしみ出して居たのかな?と言う感じ。
 でもここはサクションなのでエンジン回転中は負圧気味じゃ無いのかな?。症状としては止まって居る時に漏れて居る訳じゃ無くてエンジン回転中に漏れて居るからイマイチ納得出来ん。


04203_20250420185901  車体に付いていたときから気に成って居たけどサクションパイプが曲がっている。その影響と思われるけど両端の側板も少し傾いて居る感じ。
 もしかしたらこの影響で下のOリングのつぶし代が少し減って、一番最初に漏れ始めたのかも知れない。
04204_20250420190301  ポルシェ屋の社長がニヤニヤしながら「コアが漏れて居る」と言うので加圧試験してみた。
 下の方は漏れて無い。でもバケツが小さくて上の方は確認出来ない。もう少し清掃後に石けん水で試験して見よう。

04205_20250420185901  普段は見えないコア上面の冷却フィンにそれなりの潰れがあった。下のサクションパイプもその下にヒートエクスチェンジャがあるから普通は曲げたりしない場所。
 どういう整備経歴の車なんだろう?。フィンを潰しても良いけど潰したら元に戻して置けよと思う。そういう態度では本当に困った時に整備の神様は味方してくれない。
04206_20250420190301  クラッチハウジングの右側。こっちも油で濡れているのはなぜだ?。やっぱりクランクシールも漏れて居るのかもしれない。面倒だけどミッションを外して確認する必要が有るな。


04207_20250420185901  数年前にホースの劣化からガソリンが漏れてきた短いリターンホース。エンジンを降ろさずに手探りで作業したにしては上手く修理出来ている。あと10mmくらい長ければもっと良い感じなので作り直そう。


04208  私が部品を買わずにインチキ修理した理由はこれ。純正品は100ドルだけど出ない。社外品の値段は179ドルと238ドルだ。この70mmくらいしかない燃料ホースに2万とか3万円は出せない。

04209  こっちは別の燃料ホース。無理な曲げが無いからかホースからは漏れて無いけど、カシメ部がユルユルなのでもう寿命。こちらも買おうとしたら15万円とかそういうレベルの部品。
 外装部品に比べたらあまりにも高すぎる。お金があっても物とのバランス的に出したくないレベルの値段。
 太いオイルホースは過去に中国からカシメ機械を買って自作した。それでも純正部品の金額よりも安かった。このホースは未だに漏れて無いから最低限の品質はある。今回もその方向で行くしか無いな。

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2025年4月19日 (土)

Largest dark current in history

04191_20250420082401  バッテリが直ぐ上がる、時々始動不可になる、と言う症状の車。カットオフスイッチが付いていたので取りあえず暗電流を測って見たらびっくり。
 677mAは史上最大の暗電流だ。100Ahのバッテリでも148時間でスッカラカンになる。当然実用不可に成るまでの時間はもっと短くて3日とかそんな感じだろう。
04192_20250420082501  始動不可の件も有ったのでDMEリレー廻りの検査用機器を繋いでみたら更にびっくり。キーオフでもDME本体に電気が供給されて居る。
 全体に綺麗な車で空燃比計とかも綺麗に追加して有るんだけど、電気的にはかなりヤバイ状態に有るかも知れない。
04193_20250420082401  取りあえず半導体式DMEリレーの注文貰ったので、半完成品で在庫して居るのを組立てた。




04194_20250420082401  白骨号の方は少しずつ進んで居る。
 ドライブシャフト、ヒーターダクト、アース線、アクセルリンケージ、辺りを外した。




04195_20250420082401  オイルを抜いた後はオイルタンクとかオイルクーラ廻りのホースを外して行く。どこまで外すのがやりやすいのか解らんけど、ここのホースは硬いのであまり外したくない。



04196_20250420082401  ここの脱着には36のスパナにパイプを噛ます様な作業が必要に成る。もしかしたら外人はパイプとか無しで36のコンビ辺りを使って手で外して居るかも。



04197_20250420082401  シフトリンケージとバックランプ関係の配線。
 向こうに見えるジョイントは10年くらい前にPOMで修理したヤツ。今でも少し抵抗を感じるくらいでガタは無い。
 白骨号は距離を走っては居ないけど、大半はナフコに行ったりの近場をコチョコチョ。だからシフト回数は相当多い930だと思う。と言う事でここの修理には成形品じゃ無くてPOMの削り出しをお勧め。
04198_20250420082401  エアクリーナ廻り。ブリーザのホース類は手が入りにくいので、もう少しエンジンを下げてからやろうかなと考え中。
 でも忘れて引っ張ったりするかも。



04199  左側の配線類。ガソリン臭くなるのが嫌なので、フューエルホース関係は降ろす直前に外そうと思っている。

 こんなモンかな。今回の作業で最低限やるべきなのは、オイルクーラ廻りのオイル漏れ修理、バルブステムシール交換、燃料ホースの製作と交換、怪しそうな配線・コネクタ類の補修、あたり。
 致命的な問題が見つかったらやるしか無いけど、7月の車検を過ぎるような作業はやりたく無いのが本心。

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2025年4月18日 (金)

Two of them were completely clogged.

04187  インジェクタ試験機が直ったので依頼品の作業に着手。
 写真には12個写っているけど依頼品は930のインジェクタが6個。930のインジェクタは低抵抗タイプを電流制御しながら駆動しているので、専用の駆動回路を準備しないと正確な動的特性が得られないかコイルを焼いてしまう。
04181_20250418184601  取りあえず受け入れ検査として100%開度で1分間試験して見たらこのザマだ。
 右の2個は完全に詰まってしまって動いて無い。左から2番目も目盛りを読むまでも無く明らかに異常。
 もしかして断線?と思ったけど通電はして居た。ソレノイドが固着してカチカチ言ってない。これって治るのか?。
 超音波洗浄はやって見たけどダメで、横から叩きながら試験機で圧力とパルスを印加していたら何とか動き始めた。あとは灯油とガソリンとアルコール系で何回か洗浄と噴射を繰り返す。
04182_20250418184601  出の良い3本は後で良いので最悪の3本だけを作業した。この写真の様に少しずつ流量が揃って来て何とか成りそうな気配。
 最終的に通常と同じで6本一緒に作業して行く感じ。


04183_20250418184601  最終的にはこんな感じで美しく揃った。これは通常で有りそうな10%開度での試験なので、通常使用時にインジェクタの不揃いから来る不調を感じる事は無いはず。



04184_20250418184601  数値的には±0.9%の範囲に揃ったので、番号は振らずに交換部品と一緒に納品。





04185_20250418184701 こっちは白骨号のフロントタイヤ。エンジンを降ろして作業するモチベーションが湧かないので(笑)、簡単にできそうなタイヤ交換に逃げた。
 明らかにトレッド用のゴムと本体用というかサイドウォール用のゴムが違うのが解る。

04186_20250418184601  普通のファミリーカーのタイヤだ。最近のファミリーカーよりもゆっくりと走っているから白骨号には丁度良い。
 縦溝が深くてウェット性能というか耐ハイドロプレーニング性能が良さそうな感じ。

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2025年4月17日 (木)

Preparation for the next task

04171_20250417203901  オイルプレッシャースイッチの脱着でロングソケットが無くて困った。そこで22、23、24、26辺りを買って来て今まで持って居たのと合わせてレールに装着した。
 良い時代になった。高級品を求めなければ十分使えるヤツが700円くらいで買える。ありがとうストレート。
04172_20250417203901  白骨号のエンジン台も少しずつ進んで居る。手持ちの残り物塗料を塗って汚く成って居たけど、仕上げは自動車工具らしく赤にした。
 カンペのヤツは高かったのでナフコの油性ペイントにしたけど軽く失敗。カンペのヤツは乾燥が速いけどナフコのヤツは昔の「ペイント」の感じでかなり乾燥が遅い。まあ安いのを買ったので仕方無い。
04173_20250417203901  インジェクタの仕事が来たので試験機を引っ張り出して来たらポンプが固着して居た。コンコン叩きながら通電したら回り出したけど、モータは回るけどポンプ部分は固着したままという嫌らしい故障状態。


04174_20250417203901 仕方無いので新しい燃料ポンプを買った。前と同じで2,000円とか3,000円のレベルのヤツ。
 この手のヤツは普通に使えるのだけど耐久性などは解らない。故障したヤツを分解して見たら内部は樹脂が多用されていた。樹脂の爪で引っかけて動力を伝えて居る訳で、昔のBOSCHみたいに金属の軸に金属のピンが打ってあるのとはタフさが違う感じ。
04175_20250417203901  モータに噛み合う樹脂部品までは回るけど、その奥にある金属製のポンプは固着したまま。その間の「何か」が破損した模様。
 この手の構造だとあるタイミングで「ボンッ」と故障しそうで怖い。性能は多少低くても古いのを修理した方が不調になっても工場まで走れるタフさが有りそうな感じ。
04176_20250417203901  インジェクターテスタが復活した。コイツは全開の垂れ流しじゃ無くて実際と同様にパルス駆動で測定出来る。
 私はインジェクタを測定するならパルス駆動で動的な流量特性を見ないと意味が無いと思う。それに加えてパルス駆動は洗浄の時にも有効で汚れが良く落ちるメリットも有る。

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2025年4月16日 (水)

The pressure switch was not the main culprit.

04161_20250416203001  朝一は北九州空港で一昨日作業したディモナの試運転。少し不安だったけど全てが順調で吸気管圧力も39インチまで上がる様に成った。
 1気圧が30インチ弱だから、約1.3気圧まで過給している事が解る。そしてそれが今風のエンジンだからサーボモータ駆動という訳。
04162_20250416203001  帰ってから仕事を始める前に白骨号も試運転してみた。昨日オイルプレッシャースイッチを修理したから。結果は悲しい事に成った。
 加圧するとプレッシャースイッチから漏れて居たけど、周辺部はそこまでドロドロでは無かった。そして今日の結果もその通りで上からの漏れは一切無くなったけど依然として下から漏れて居た。
 よく見るとクラッチハウジングの隙間から出て居る訳では無くて、オイルクーラから出て来た油がクラッチハウジングの隙間に流れていく感じがする。
04163_20250416203001  こっちから見ると少し解りやすいけど、たぶん内部にOリングが入って居てそいつがカチカチに成って居るんじゃ無かろうか。
 これは分解してOリングを交換するしか無い。漏れるから硬いオイル・・・の考え方は私は好まない。オイル漏れの隙間に流れ込み難いオイルがピストンリングの隙間を潤滑出来るんだろうか?。そう考えると漏れにくいオイルは小さな隙間を潤滑しにくいオイルに思えて来て使う気になれない訳だ。
04164_20250416203001  オマケで排気口の様子。十分に暖気が終わって居るから水蒸気じゃ無い。
 腹を括ってエンジンを降ろし、オイル漏れ箇所を修理すると同時にオイル下がりを修理しないといけない。
 ステムガイドとかピストンリングとか考え出すと気が狂って広末になってしまうので、今回はインチキ修理でステムシールだけを交換して見ようと思う。その際にガイドにガタが有ったらヤバイのでガタのチェックはやらない(笑)。
 一発勝負でステムシールだけ交換し、それでも白煙が出るようなら諦めてエンジンを開けるしかない。。。

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2025年4月15日 (火)

false charge

04151_20250415213901  年に1回の狂犬病予防注射の日。宮若市から来た紙を見たらちゃしろは11歳と書いて有った。老犬は免除される様な事を読んだので、そろそろ良いのかもしれん。



04152_20250415213901  シールが溜まって嬉しそうな?ちゃしろ。エマちゃんは唸って大変だったらしいけど、ちゃしろは何時注射されたか解らない感じの鈍感さ。



04153_20250415213901  ポルシェ屋のオヤジが変な仕事を持ってきた時に「オイル漏れはプレッシャースイッチの可能性がある」と言う。
 上の方は見たけど油は流れて来て無かったけどなあ・・・と思いながらも、経験の有る人の意見は聞いておくモンだから実験をしてみた。
 エアフロを外したらプレッシャースイッチ周辺は油で汚れて居た。でもダダ漏れというほどでも無い。そこでプレッシャースイッチの辺りにオイルを垂らしてパーツクリーナを吹いて下に流してみた。
 するとクラッチハウジングの付け根辺りに細い筋になって下に流れていく事が確認出来た。この写真は清掃後だけど上のカバーの隙間を通って一筋流れて来る。それが下に行くと風で広がる感じ。
 やっぱり経験者の言葉は重いな。でもそれに安心しては行かん。旧車だから複数のトラブルが同時進行しているなんて普通の事だから。
04154_20250415213901  プレッシャースイッチを外そうとしたら24のロングソケットが必要だった。買いに行く時間が無かったのでノーマル品にエクステンションを浅く差し込みビニテで固定してギリギリで外した。


04155_20250415213901  外したセンサの圧力側にエアガンを使って空気を入れると平形端子の付け根から油が出て来た!。
 ここだけが原因とは言えないけど、少なくともここは悪いから修理が必要だ。


04156  買うのも面倒なので修理を試みる。不具合部分をリュータで削り取った。パーツクリーナとシンナーで脱脂したけど完全じゃ無い。
 でもセメダインのメタルロックは多少の油分が残って居ても接着する。こんな部分がエポキシよりも使いやすいと感じる所。

04157  適当に盛り盛りして完成。ドライヤで急速硬化させながら整形したけど、実際に油圧を掛けるのは完全硬化を待ってからにしようと思う。



04158  上記の修理で解決すれば良いけど、クラッチハウジングしたの水抜き穴?の辺りもオイリーな雰囲気。この写真はプレッシャースイッチとは反対側なので、クランクシールも少しは漏れて居る可能性が残って居る。
 でも少量ならステムシール交換の段取りをするまで待てるので一緒にやれば効率的だ。
 さて、明日にはエンジンを始動して確認が出来る。8割の確率で治って居る様な気がする。もしそうならクランクシールは冤罪だ。大河原化工機だからごめんなさいしておかないと行けない。

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2025年4月14日 (月)

I don't know why, but the results were positive.

04141_20250414195701  今日はホンダジェットとかモーターグライダーとか色々置いてある格納庫。モーターグライダーのエンジンの警告灯が点滅するので見てこいと言う依頼。
 私は動力の限定を持ってないので取りあえず見たり処置したりするだけで、最終的な確認は動力の限定を持った整備士がやって航空日誌にサインする必要が有る。
04142_20250414195801  この辺りはピュアグライダーでも一緒で、資格が無いと作業が出来ない訳じゃ無い。最終的な確認は有資格者がやるというルール。
 で、この機体のウェイストゲートはサーボモータ駆動に成って居て、最初はその調整関係が悪いかも?と言う方針で作業したけど変わらなかった。
04143_20250414195701 そこでサーボモータのポテンショメータとか各センサ類を確認して行く事にして、ターボ圧を測定するセンサを弄ったら症状が改善した。
 センサに電圧を印加して測定したので中の回路が回復した可能性も有るけど、可能性として高いのはコネクタの接触不良か周辺の断線だろうと思う。
04144_20250414195701  このコネクタはポルシェとかにも良く使われて居る針金ロック付きのヤツ。単純な接触不良ならグリグリとかコネクタグリースで改善するけど、端子が開いてしまっていたら少しケーブルが短く成るけどコネクタを交換する事に成る。
 ロータックスだからたぶん車用と同じヤツとは思うけど、航空機なのでそんな事をやって良いのかどうか知らん。この辺りは動力の限定持ちか耐空検査員に決めて貰おう。
 本当なら試運転したかったけど、天気があまりに悪くて外に出してエンジン回すとか出来なかった。これに関しては後日出直し。取りあえず何らかの結果が出て良かった。

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2025年4月13日 (日)

Severe oil leak

04131_20250413201901  昨日の久住往復時にえらく白煙が出てオイル臭かった。特に帰りの最後の方とか信号待ちで恥ずかしいくらい白煙を吹いた。
 今までもオイル下がり傾向が有ったのでそろそろステムシールだけでも交換するべきか・・・と思いながらエンジンを始動したらアラ大変。
 想像以上の煙がモクモク出てくる。しかも排気口じゃ無くてエンジンの下から煙が出てくる。これはヤバイと直ぐにエンジンを切り、リフトで上げたら排気管とヒートエクスチェンジャがオイルまみれ。
 久住の帰りに火事に成らなくて良かった。日本では毎日10件近くの車両火災が発生しているけど、EVとかフェラーリが燃えると会社名付きのニュースに成ったりする。白骨号もギリギリ可能性があるからヤバイ所だったと胸をなで下ろした。整備の神様ありがとう。
 水とパーツクリーナで大まかに洗浄し、再度エンジンを始動して見ているとエンジンとクラッチハウジングの隙間からオイルが出て来ている感じがする。
 ここから出るのはクランクシール、ミッションの入力シール、天狗の鼻みたいな部品の取付部、二つ割りクランクケースの合わせ目、くらいしか思いつかんけど、可能性としてクランクシールがダントツに怪しいと感じる。
04132_20250413202001  ミッションのシンクロを変えたのはもう8年前。そのときにクランクシールも交換した。圧入治具まで作って圧入したし8年間も異常が無かったのだから施工ミスは考えにくい。
 と言うことはオイルシールのトラブルか?。純正だったか社外品だったか忘れたけど930用と成って居る中で高いヤツを買った。それが8年で漏れ出すのは早過ぎんか?。ちょっとオブジェクションだ。頭に来たので今度はNOKかどっかの汎用品を使ってみよう。
04133_20250413201901  これはそのときの画像だけど、エンジンをピッチ方向にチルトできると楽な事を思い出した。そしてそういうエンジン台を作ろうと思っていた事も思い出した。



04134_20250413201901 取りあえず8年前の宿題をやろうと思い、チルト式のエンジン台を作ってみた。まだ基本部分だけで補強とかディテールは出来て無いけど行けそうな気配。



04135_20250413201901 24mmの合板を使ったので弱くは無いけど、裏面に数本補強を入れた方がよさそうな感じ。あとはチルト用ジャッキの固定方法を考えよう。
 クランクシールの交換はやるにしても、ステムシールまでやると時間がかかりすぎる。でもエンジンを降ろすなら序でにフューエルホースもやり替えたい。。。色々と気に成る所だらけだ。でも100点を目指す生き方はキツイので、クランクシールだけ交換して終わりに成るのかな、性格的に。

 北海道のモグラの事故。私も嫁さんもかなり関係のある人物でびっくりした。機体は大破に見えるので色々と気持ちがめげる事も有るとは思うけど、命が有るなら何とでも成るし関係無い人や物に損傷が無かったのは不幸中の幸い。
 ここ数年の間に私よりも若い知り合いが2名も亡くなった。航空事故以外の割とショッキングな死に方で。まあ生きていれば色々な事が起るよなあ。
 私はオイル漏れの事でも考えながら寝よう。

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2025年4月12日 (土)

Sudden phone calls often have bad content.

04121_20250412224301  午後4時の誰も居ない久住滑空場。
 昼飯のラーメンを食おうとしたら福大改め九大院のM君から電話がかかって来た。ASK21のラダーペダルがロック出来なくなったらしい。調整機構の爪に力をかけるバネが折れて居る模様。
 あー電話に出るんじゃ無かった・・・と後悔したけどもう遅い。今は新入生の勧誘と体験搭乗で結構重要な時期。直ぐに修理して飛ばしたい気持ちは解る。と言う事で13時に家を出て夕方の久住滑空場に居ると言う訳。
04122_20250412224301 しばらくしたら白川から九大ASK21が来た。部品が直ぐには来ないので車検切れ(笑)の福大ASK21から部品取りする予定。両方に顔が利くM君が居るから実現した話とも言えるけど、M君が九大に入ってからトラブルが立て続けに起きている様な気もする。
04123_20250412224301  こっちが福大ASK21のラダーペダル。足の長さに応じてラダーペダルAssyが前後に動く様になって居る。その前後位置を決めてロックするピンを押しつけるバネを部品取りした。


04124_20250412224301  こっちは盗んだ部品を取り付けた九大ASK21。M6のボルトナットと思って小型の工具を準備して居たけど、メインのピンは割ピン式だった。しかも交換するバネが結構強くて作業がやりづらかった。


04125_20250412224301  それでも宿舎に泊まるのは嫌だったので、力業でバネを押さえ込んで無理矢理ピンを押し込んで作業を終えた。構造が解ったので次はもう少しスマートな工具を使って作業が出来そう。
 折れたスプリングを見ると両足とも無くなって居る。片足はかなり以前に折れて居て、残った足が今日折れた様な感じ。
 滝川の話ではこのスプリングは良く折れると言う事なので、レリーズの交換と同時にこのスプリングも定期的に交換した方が良い気がする。突然折れると今日みたいに大騒ぎに成るから。
 帰りは暗い雨の中を家まで帰った、疲れた。九大の監督に休日出勤はチャージ10倍と伝えておいたので(笑)後でガッポリ請求しよう。

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2025年4月11日 (金)

Is the rubber suitable for this application?

04111_20250412223201  ティプトロだったか?のバックスイッチらしい。部品が出ないので再生できないか?と言う話。




04112_20250412223201  樹脂部品が金属ケースの中に入っていて縁がカシメてある。鉄かアルミなら丁寧に起せば再利用出来る可能性も有るけど真鍮は無理だ。
 と言う事でカシメ部分を旋盤で削り取って分解した。

04113_20250412223201  油を隔てるダイヤフラムが硬化して割れていた。その油が入ったからか後方の接点ユニットも電気的に具合が良くない。油とは別の劣化かもしれない。



04114_20250412223201  ダイヤフラムの代用品として同じ厚みのフッ素ゴムシートをつかってみた。NBRよりも高級で長持ちしそうな感じ。
 ガソリンとかじゃ無ければ差は無いかな?。


04115_20250412223301  接点ユニットも研磨して生き返ったので組上げた。ダイヤフラムを圧縮しながら周辺をポンチで仮固定し、その上から接着剤で固定と油漏れ防止のコーティングを行った。
 口で吸った感じでは漏れは無い。ミッションはブリーザが有って圧力のかかる場所じゃ無いから行けるんじゃ無かろうか。

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2025年4月10日 (木)

That voltage drop is not negligible.

04101_20250412215501  6ピンCDI。これは使えて居るらしいけどリフレッシュの依頼。O/Hと同じ感じで悪い部分は修理するけど、それに加えて交換した方が良い部品を交換する。
 試験では先日修理したCDI用コイルを使ってみた。1.5万V位までは行けるけど2万V位に成ると内部でリークする。
04104_20250412215501  CDIの内部は今までに一回も手が入っていない感じ。絶縁チューブの材質に2種類有ってこれはしっかりして居る方。




04102_20250412215601  受け入れ試験での電圧も悪くなかったけど、メインコンデンサの測定値も容量はちゃんと有って悪くない。ただESRが1.21Ωと少し大きめ。
 これに対して交換する新品コンデンサだと容量は定格の関係で少し大きめだけど、ESRが0.53Ωとかなり小さい。
04103_20250412215501  以前に試験してアップしたけど、この規模のCDIにCDI用コイルを組み合わせると1次側のピーク電流は50A位流れる。これはメインコンデンサの中を流れる電流でもある。
 メチャ乱暴な計算をしてみると、50Aに対して1.21Ωは60.5Vの電圧降下、0.53Ωは26.5Vの電圧降下となる。
 最高電圧が400Vから300V程度の系においてこの電圧降下は無視できる値とは思わない。
04105_20250412215501  一通りの作業が終わったので組上げて最終試験。





04106_20250412215501 メインコンデンサ電圧も異常無しでOKと成った。これでまたしばらくは使えるはず。

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2025年4月 9日 (水)

Why don't you use genuine parts?

04091_20250410204601  白骨号のファンベルトでゴチャゴチャやって居たのでその報告でも。
 純正品と使える互換品と使え無い互換品?の話。



04092_20250410204601  私の車はクーラーが生きているので、ファンベルト交換の前にクーラーベルトを外す必要が有る。
 今はA-44の省エネタイプを使って居るけど44インチは少し短くて脱着が面倒。これが嫌な人はA-45の方が良いと思う。

04093_20250410204601  最初は面食らったベルト調節機構。Vプーリが半分に割れるように成って居て、その間に挟むシムの枚数でVプーリの幅を変更する。
 同じ幅のベルトに対してプーリの幅が変わるとベルトと接触する位置が変わる。結果的に狭いプーリは大径を意味し、広いプーリは小径と同じ意味になる。言葉では解らんか(笑)。
04094_20250410204601  まずは古めの純正品。型番は9.5x710と有る。9.5はベルトの呼び幅で710は外周の長さをミリで表した物。




04095_20250410204601  ポルシェ屋さんのゴミ箱から拾って来てしばらく使って居た新しめの純正品。AVP10x710と有るが、9.5表記の物と比べても広くなった感じは無い。



04096_20250410204601  拾って来た複数のベルトを並べてみると厚みがえらく違う事に気がついた。こんなんで良いのか?。ロスが2%少ないとか有るんだろうか?。



04097_20250410204601  ごく初期に使え無いかな?と買って来た汎用ベルトで3V-280。この場合の280は28.0インチを意味する。
 ただVベルトの長さは規格によって有効部の長さだったり最外周の長さだったりするので、最終的には現物を比べないと判断は難しい。
 そして結果的にこれは長すぎて使え無かった。一つ短いヤツなら使えるかも知れないけど試して無いし、他が有るので試す意味も無いと思う。
04098  これも同時期に買った3VX-280。これも同じく長すぎて使え無かった。長すぎるというよりも幅が狭すぎて結果的に余ってしまって長いという話。



04099  これは普通のA型。シムを目茶苦茶調整したりすれば使えるかも知れない。
 田舎でファンベルトが切れて周辺にはナフコしか無い状況下では意味のある選択になるかも?。


040910 ポルシェ屋さんのメカの人から聞いた国産車用のVベルト。長さに不安があったので27.5インチと28.0インチの2種類を買ってみた。
 純正品よりも安いけど、差額は1,000円くらいのモンなので使えたとしても商売なら純正品を使う判断に成りそう。
040911  28.0インチの装着状況。プーリを目一杯狭く調整してピッタリの長さだった。今は使えるけどこれ以上伸びたら使え無い。




040912  27.5インチの装着状況。6枚のシムを全て内部に入れてプーリを目一杯広くした状態でピッタリだった。これなら今後6回の調整代がある。
 ただ、6回分調整するまでこのベルトが持つかどうか解らない。これはジムニーのエアコンベルトらしいけど、ジムニーのエアコンと白骨号のオルタネータ+冷却ファンを比較したらどっちがキツいんだろうか?。エアコンも2kWくらいは有りそうだからトントンかな?。
 しばらくは不安なので、呼びのベルトを2本ほど積んで走るようにしよう。

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2025年4月 8日 (火)

Power consumption is high and unstable.

04081_20250410200801  同級生の車の時計。73カレラの中でもメチャ貴重なヤツらしい。たぶん億が付くと思う。同じ教室で学びながら、どうしてここまで差が付いてしまったんだろう(笑)。
 頭にくるから修理代は50万くらい請求しようと思っている。

04082_20250410200801  遅れると言う話なので取りあえず測定してみると消費電流が凄く大きい。
 あと13V印加では正確な時を刻むけど、電圧を11Vにすると殆ど止まった様な挙動を示す。そして面白いのは10Vまで下げると普通に動き出す。

04083_20250410200801  取りあえずなんか可笑しいのは確かなので分解して行く事にした。見た目的には先日作業したのと同じなので中身も同じと思っていたら違って居た。



04084_20250410200801  でっかい3.932160MHzの水晶が付いて居る。中にはCANパッケージのICが1個と発振のための部品が少々。
 明らかに先日の時計とは中身が違う。そして駆動のモータも違う。間欠駆動では無くて一定速で常時回っている感じの動き。

04085_20250410200801  モータの駆動は60Hzの矩形波。水晶の周波数を2^16で分周すれば60Hzに成るから中央のICは発振回路と16段のフリップフロップとモータ駆動回路が入って居る感じ。
 電圧を変えながら観察すると妙な挙動が観察できた。13Vなら全く問題無いのだけど、印加電圧を下げていって11V近くになるとモータ駆動周波数が上がる。この時に水晶の発信周波数は変わっていない。
04086_20250410200801  さらに妙なのが60Hzから少しだけアナログ的に周波数が上昇したかと思ったら120Hzに成ってしまう。
 フリップフロップが1個だけ死んだら2倍の120Hzに成るのは解るけど、その過程でこんな風にアナログ的な変化をするもんだろうか?。こう言う所はICの内部の等価回路をサラッと理解出来る様な人じゃ無いと解らないのかも知れない。
 ちょっと困った。印加電圧に依って内部の分周回路の一部に不安定な挙動が出て居る様だ。こんなCANパッケージの専用ICは今更入手出来る訳がない。もしやるとしたら全部を入れ替えるくらいか。
 4000番か4500番系統に水晶発振回路と多段の分周回路が入ったヤツが有った筈。段数が合えばそれを基板上に置いて空中配線で組み直す事は出来る様な気がする。
 ただ面倒だ。それとメチャ貴重な車だから出来るだけ電気回路の詳細部分に関してもオリジナルを残して置きたい気は有る。73カレラのエンジンをインプレッサのヤツに変えたら速いよ。と言う意見に賛成する人は居ないと思うけど、同じ感覚で中身をカローラのムーブメントに入れ替えたら良い・・・とは思わない。
04087 4500番のICを使うのは最後の手段と考えて、内部の定数的な部分を少し弄って専用ICの印加電圧とか水晶の波形入力部辺りをゴチャゴチャした。そしたら何とか動く様になったのが最後の写真。
 今の症状が徐々に酷くなって行くなら数日後か数ヶ月後か数年後か知らんけど再発すると思う。そのときはICごと交換して修理するしか無さそう。それでも回路の思想は維持しているからVDOの技術者は許してくれるんじゃ無かろうか。

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2025年4月 7日 (月)

Something is wrong.

04071_20250410190501  本題とは違うけど作業中の356のダイナモに使って有ったベアリングが2個。同じ型番だけど製造国が台湾と韓国。ルーマニアとドイツとかは有るけど、こう言う組合わせは初めてだ。



04072_20250410190501  12V化してあるという話だったけど、受け入れ検査で10Vまでしか上がらなかった。目茶苦茶回せば上がると思うけど、何時も基準としてダイナモ軸で2500rpmあたりで判断している。
 中を見ていくとフィールドコイルの抵抗値は明らかに6V用では無くて12V的な抵抗値を示す。
 ロータはグローラで試験すると短絡も開放も無くて、コンミュテータも軽く切削したら綺麗に成った。でも、やっぱり10Vしか出ない。念のために新品のブラシに交換したけど10Vしか出ない。
04073_20250410190501  うーんと言う感じなのだ。この出力の出方はノーマルの6Vよりも低いくらい。これの原因はフィールドコイルの抵抗が高くて電流が低く、結果的に界磁が弱い感じがする。
 でも12V用ならこれでも立ち上がって12V印加されたら適切な界磁になる。でも立ち上がらないのはロータが6V用なんじゃ無いかな?。
 現時点でロータが12V用か6V用かを単体で試験出来る装置は持たない。一定の交差磁力を与えてコンミュテータから電圧を取り出せば良いのかな?。
 次の課題だけど、取りあえずこれを何とかしないといけない。

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2025年4月 6日 (日)

Would this solution be permanent?

04061_20250406212101  先日の依頼品の中にリークの酷いCDI用コイルがあった。そう言えばうちにもリークが酷くて試験に使え無いコイルが有った事を思い出し、捨てる前に分解して見ることにした。
 古いコイルだからPCBとか入って居るかもしれん。でも今更PCBの害が気に成る様な歳でも無いので気にせずに開けて見た。
 中には半固体状態の何かが入っていた、タール系かな?。取りあえず中の線を切らないように上にあった充填物を取り出した。中心の高圧電極廻りをパーツクリーナで清掃し、試験機にかけたらリークが治って居る様な感じ。
04062_20250406212101  これで改善するなら儲けモンと言う事で、中にアルコール系のシリコーンシーラントを充填してみた。




04063_20250406212101  縁をカシメ治してさらにシーラントを盛ったらいい加減な修理の完成。
 このまま硬化を待った方が良さそうだけど、密閉してしまったから硬化しないかも知れない。それに待てなかったので直ぐに試験してみた。

04064_20250406212101 テスト用の3ピンCDIに繋いでみるとテストプラグの5mmくらいの距離は安定して放電できている。今まではこの距離でもコイル内部でリークして火花を飛ばす事が出来て居なかったから改善だ。
 1-2日待って少しだけでも硬化したら、三針式試験機にかけて最大放電電圧を試験してみよう。もし2万Vとか3万V位が出るなら実際の圧縮下でも点火が期待出来る。今は正常品が1個しか無いので予備が出来たら心強い。トラブルシューティング用に貸し出しも出来る様に成る。
 さて、何万V出るかな?。そしてどのくらいの耐久性があるかな?。

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2025年4月 5日 (土)

Namaste Fukuoka

04051_20250405201101  昨日の夜に成って嫁さんが急に「天神中央公園に犬は入れるの?」とか言い出した。行かないと言っていた筈の「ナマステ福岡」に行くつもりらしい。
 エーッ?とか思いながらも衝突は好まないので(笑)犬連れでもOKである事を調べ、土曜日にやろうとして居た仕事を急遽終えて準備した。
04052_20250405201101 去年も行ったイベントだけどちゃしろと一緒は初めて。最初は少し興奮気味だったけど、次第に落ち着いて来て廻りからは良い犬に見えたかも知れない。
 昼飯時に行ったので会場でご飯を食べた。これはケバブサンドとタンドリーチキン。ネパールのカトマンズから来た人たちの店だった。
 日本的で食べやすい味だった。



04053_20250405201101 こっちは嫁さんが食べてしまったけどビリヤニとドーサ。ドーサは初めて食べたけど割と好みの味だった。
 ドーサの中は空だと思っていたらジャガイモの具が入っていた。サモサの中身みたいなヤツが。

04054_20250405201101  犬を連れていたら色んな人から声をかけられる。隣に座っていたのは近所で働くOLさん。実家でゴールデンを2頭飼っているとか。
 向こうのシートに座っているのは九大で勉強している留学生達。スリランカ、インド、中国辺りから来ていた。
 去年に比べて人出が増えた感じが有るし、外国人の数も多かった。色んな人になでて貰ってちゃしろも満足の1日だったかもしれない。

 散歩の時も感じるのだけど、犬連れだと良く話しかけられる。変なオッサンが一人で歩いていたら絶対にあり得ない状況だ。犬好きは犬好きを無条件で信じる様な所が有るので、犬を連れているだけで安全な人だと思い込んでしまうんじゃ無かろうか。
 変な婚活とかするくらいなら犬を飼うべきだ。ゴールデンかアラスカンマラミュート辺りだとベストだ。家を空けられないとか多少の制限はあるけど、結婚相談所の費用とか出会いサイトの危険度を考慮すると犬の方が安くて安全。。。かも。

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2025年4月 4日 (金)

There is something strange about this.

04041_20250404201601  始動不良のCDIと専用コイル。テストプラグの5mm程度のギャップでも火が飛ばずにコイル内部でチーチー音がする。




04042_20250404201601  まずはコイル単体でテストしようと三針式試験機を出して来たら1mm以下でようやく火が飛ぶ。それ以上ギャップを広げるとコイル内部でリークする。これでは圧縮された燃焼室では火は飛ばない。
 このコイルは数年前に新品を取ったらしいけど劣化があまりにも早すぎる感じ。最近のBOSCH製品はダメという話を聞くけど、質が低下しているのか低品質な偽物が混じっているのか?。
04043_20250404201601 コイルは交換するしか無いので次はCDIの作業。こちらもオシロで見た電圧が奇妙な感じ。そこで分解して行くとメインコンデンサが接着剤で固定して有る。メインTrの放熱板との隙間が小さいな・・・と思ってよく見ると、

04044_20250404201601  放熱板との間に放電した跡があるじゃないか。ここは400V位まで電圧が上昇するので近づけば放電するし、軽く接触してもバチバチ溶かしながら通電する程度の高電圧回路。
 前回の作業でコンデンサを良品の中古と交換し、その際の固定が良く無かったのでズレて来て放電したパターンかな?。
04045_20250404201601 トランスのインダクタンス値も少しおかしい。このまま行こうかな?と思ってよく見るとコアが割れて居た。内部に破片は残って居ないので、以前の作業時に割れてしまったけど火は飛んで居たので再利用か。


04046  見つけたら放置は出来んのでトランスも交換する事に成ってしまった。コアは市販品だけどフレームの鉄板や繋ぎのパイプはうちで製作した部品。売ってないから仕方無い。
 トランスまで交換すると追加で1万以上かかってしまう。トランス1個で1万はボッタクリだけど(笑)、嫌なら何処かで買って来て下さいの世界。うちだって何処かで買えるならそれで済ませたい。
04047 コアは標準品なのでギャップの調整が必要に成る。ダイヤモンドヤスリで削りながらインダクタンス値を追い込んで行く。




04048  最終的に通常のリフレッシュ作業に追加でトランスも交換と成った。
 最終試験では6000rpm時に308V出て居てOK。6ピンタイプに比べて3ピンタイプは少しだけ電圧が低い傾向にある。まあ実感出来ん範囲の話。

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2025年4月 3日 (木)

Most things can be solved by force.

04031_20250404183601  ポルシェ356のシートリクライニング機構。文章では書けないような面倒臭い機構が採用されて居る。如何にもドイツ人の技術者が考えそうな構造。
 以前にもやった事があるけど、噛み合わさったギヤが摩耗するのか背もたれがガタンと倒れる様になるらしい。それの修理。
04032_20250404183601 ギヤを削り出すとか現実的では無いので、ロック機構の動きを滑らかにしてロック用のスプリングの初期力を少し上げてみた。あとは溶接でずれ止めのストッパを追加したり。
 以前の上手く行ったときと同じくらいまで初期力を上げて納品したらもう一息らしい。
 これは物としては単純だけど、分厚い鉄板の曲げ加工品だったりするので全ての作業にバカ力が必要に成って結構大変な作業。
04033_20250404183601  もう一息という事で、ギヤを軸方向に押すバネを追加する事にした。滑るならそれ以上の力で押せば良い。大抵の事は力で解決出来る(笑)。



04034_20250404183601  こっちは964かな?、シフトリンケージの修理。930とかも一緒だけどユニバーサルジョイント的な部分の樹脂ブシュが崩壊する。
 部品は出て居るけどウレタン系?と思われる成形品で、これは時間がたつと崩壊する。だからうちではPOMから削り出してブシュを作って修理して居る。
04035_20250404183601  短期間なら成形品でも良かろうと思うけど、それなりの付き合いだと「やって貰ったのにまた崩壊した」と成るのは避けたい。ちゃんとした作業と言うよりも、クレームを避けたい方向での削り出し。

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2025年4月 2日 (水)

These two products are very similar.

04021_20250402210101  白骨号のタイヤ、リヤタイヤだけが先に来たので先に交換する事にした。
 ピレリかヨコハマにしようと思っていたけど、たまたまYouTubeで古いヨコハマタイヤのCMを見てヨコハマに決めた。
 ニュルブルクリンクとかポールフレールとか寺尾聰のヤツだ。自分が単純な男で嫌になる。
04022_20250402210101  せっかく自分で組み替えるのだからホイール単体でバランスを取り、それとタイヤの軽点を合わせる行為をやって見た。
 後輪のホイールは少し変形して居て片側は50gのアンバランスが有る。200km/hとか出すわけじゃ無いから良かろうと言う判断。

04023_20250402210201  やり方が良かったのか片側は0gと5gのバランスウエイトで済んだ。素晴らしい。





04024_20250402210101  悪い方は10gと45gが必要だった。これは良くは無いけど以前は100g貼っていた事を思うと随分改善された事に成る。




04025_20250402210101  以前のタイヤはトーヨーのPROXES CF2と言うのを付けて居て新しいのはヨコハマのBluEarth-GT AE51にした。
 この両者パターンは凄く似ている。側面のマーキングを隠されたら違いが解らない位にそっくりだ。と言う事は劇的に悪い事は無いし劇的に良くなる事も無いんだろう。
 次はピレリかな、何年先に成るか解らんけど。

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2025年4月 1日 (火)

Can I use this?

04011_20250402204401  九大ASK21のトーストラップ。ASからの回答は未だだけどたぶんOK。もし専用品を使えと言われても事前の練習になるので汎用の2.5mmワイヤーロープを手配して圧着してみた。








04012_20250402204401  純正品は銅製で少し長め。国産の吊り金具用はアルミ製で少し短め。まあこれでワイヤーロープの加重を受けられる事に成って居るからOKなのだろう。
 今回の用途はその位置に保持できれば良い程度なので強度とかどうでも良い。これで行けるとは思うけど気に成るなら銅かアルミで同一サイズで削り出しスリーブを作って作業しようと思う。
04013_20250402204401  端面はこんな感じ。オリジナルはメガネ型のスリーブだったようだ。今回使った国産品は楕円スリーブなので圧着後の形状が少し違う。
 これに関しては国産でもメガネ型断面のヤツも有る。まあ今回の用途で気にしても仕方が無い領域。
 と言う事で何とか成りそうな見通しが立った。一番のネックは右肘が痛くて力が入らない事くらいだ。以前は60肩で肩が回らなかったけどそれは自然に治った。今度は肘か。。。歳は嫌だな(笑)。

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