This motor does not rotate.
ポルシェ964系に使われて居るエアコンフラップモータ。確か1台に5種類のモータが使われて居たと思うけど今回はそのうちの2台の修理。
通常はプリント印刷された抵抗体のエンド部分が焼損して居たり、その上を摺動するブラシが傷んで居る事が多い。その理由はエンド位置の調整不良が考えられる。
このモータアームとフラップの位置関係を調整するには、モータに正逆の電源を印加してストロークエンドまで動かし、そのときにフラップが物理的エンドの少し手前に来るように調節する必要が有る。
これをやらずに適当に取り付けてしまうと、新品のモータを付けた所でどちらかのエンドでモータが唸ってしまい、過電流が流れて何処かが焼損する事に成る。必ずプラマイの電源を用意してストローク調整する事が重要。
今回の1台は珍しく摺動リングの中央部分が焼損して居た。これってもしかしたらフラップに何か異物が噛み込んでしまい真ん中辺りの位置で止まったのかも知れない。 そのせいか2台ともモータも傷んでいた。1台の方は修理出来なかったので手持ちのモータに交換した。
もう1台の方は何とか修理出来たので修理して搭載した。
このモータはモータ単体の無負荷だと精々70mAくらい。ギヤを組み合わせた状態でも100mAくらいの容量。しかし過負荷などで異常が起ると1.5A制限の電源を振り切る様な電流が流れる。
この巻線を見たら解るように、これに1.5Aを超える電流が流れたらそりゃ焼損する。それだけで済んだら良いけど高価なCCUの内部ドライブ回路が死んだり奇妙な不調が出るようになったら痛い出費。
と言う事で、964乗りの方はエアコンのフラップ系統を常にスムーズに動く様に整備して置きましょう。
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