pin-compatible
何処かで見た事があるような銀色の箱。 こちらの面にはアース端子と3本の250型サイズの端子。そう、これはBOSCHの3ピンタイプCDIの互換品。
BOSCHのヤツなら3ピンも6ピンも8ピンも解析して居るし、3ピンと6ピンならトランスもゼロから製作できる。でもこの互換品は初めて見るので中身が解らない。 段々と調子が悪くなって来たらしいけど、うちに入って来た段階では発振すらして居なかった。このタイミングで死んでしまったのか、特定の条件で生きたり死んだりするのか。どっちにしてもこのままで実用には成らない。
良く解らんので超概算のいい加減見積もりをしたらやってくれとのことなので内部の解析に進む。
プリント基板は使って有るけど、それ以外の部品がでっかいので空中配線が沢山有る。この辺りはBOSCHのCDIも同じ感じだ。まあこんな構成にしか成らんと思う。 まずは空中配線の部分のスケッチをして行くけど、この段階で何となくの構成が見えて来た。
BOSCHのヤツはトランスにベース駆動用の巻線があって、それに出てくる起電力でメインTRを駆動している。でもこれは市販品っぽいトランスを使い、メインTRのベースはプリント基板上の発振回路で駆動している感じ。
その部分に使われて居るのか小さなトランスが見える。これが死んで居たら定数を割り出したり、互換品を探し出すか巻き直すのがかなりの手間だ。
こう言う作業は面白くて好きだけど、悠々自適で趣味として作業出来るほど裕福な暮らしはして居ない。だから仕事として成り立つ程度の納期と費用でまとめ上げる必要が有る。
具体的な話をすれば、「2ヶ月かかったけど趣味だから5,000円です」とは言えないし「メチャ難しい作業だから50万円です」も成り立たない。
そういう面では、ポルシェとか50年以上前の旧車の世界は仕事として成立出来る数少ない世界かな?と言う気がする。これが20年前のバイクとかだと「ホンダに注文したら8,000円とか取られるんですよ!」的な話に成り、感覚の乖離が有って話が噛み合わないのは悲しい。
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