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2024年10月28日 (月)

I should have chosen fluorine rubber.

10281_20241028223101 これは数日前にアップした真空ポンプから取り外した劣化Oリング。注文していたOリングが来たので組込んで試運転してみた。
 正確に言うとこれ以外にもサクションの口に付くヤツと、バラストバルブの取り出し部に付くヤツの2点も新品に交換した。ホントの所は知らんけど、カンジニアリングではいずれもJIS規格のヤツが合うみたい。
10282_20241028223101  作業中は手が真空ポンプオイルでベトベトなので写真が無い。一気に試運転の画像に飛ぶ。
 摺動部に手を入れたりしたので、数分間だけ空運転をしてから圧力計に繋いでみた。でも私は真空ポンプの事をよく知らんので、空運転の方が軽負荷で慣らし運転として良い事なのかどうかは不明。
 取りあえず今までとは異次元の速さで0Paに到達し、直ぐに「虚数パスカル」領域へ移行した。
10283_20241028223101  この写真は-6Paだけど、15分くらい運転したら-7Paで安定し、時々-8Paを表示する感じに落ち着いた。
 これが今の私が到達出来る最低の圧力だと判断してキャリブレーションボタンを5秒間押した。内部の初期データを明らかに違って居たら受け付けないと書かれて居たけど、無事に新しい-7Paを受け入れて0表示に書き直してくれた。
10284_20241028223101  さらに期待して居なかった副産物も得られた。針式の真空ゲージに付け替えてしばらく慣らし運転をして止めて居たところ、2時間くらいして見に来たら全然圧が変わって無かった。
 吐出側にポペットバルブが2個付いて居たけど、それの座面を磨いたので効果が出たみたいだ。さらに喜ばしいのはこのポンプには逆止弁とか付いて居ないので、この保持力はポペットバルブだけでは無く、軸なども含めたポンプ全体のシールが良好という事を示して居る。
 この辺りで気がついた。比較的新しく見えるのにOリングは変形して硬化していた。1本は切れて居た。それなのに私はNBRを手配してしまった。こう言う場合はフッソ系を手配するべきだった。
 確かにNBRに比べてフッソ系は数倍とかモノによっては10倍くらいの値段がしたりする。でも元が19円とか58円の世界なので額で言ったら知れている。
 あー、一つだけ後悔だ。かと言って正常なのにやり直しはしたくないからこのままで行こう。

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コメント

みつやすさんの真空ポンプの冒険、楽しく拝読しました。

オイルがパッキン機能を担っているので真空度上昇には硬いオイルが有効なことがわかりました。水封式なんて水の粘度でパッキンになるんで。真空ポンプを考える人は頭が柔軟。

到達真空度を追ったことは私はないけど、空気はいろんな隙間から入っていくので、配管材質やパッキン材質も重要です。ま、空気といっても分子混合なわけで、低分子の水素なんてどうやっても抜けていくのでいかに減らすか、という世界です。
パッキン材質NBRよりFKMが使われるのはそのあたりに理由があるのでは。ガソリン蒸散ガスを止めるのにNBRよりFKMが有効、と聞いたことがあります。車のガスタンクの話なのでほぼ一気圧下。

圧力差に晒され続ける真空配管パッキンの場合、ゴムの透過特性より変形特性とかの方が重要ではないかと思うので、後悔は不要でございます。

投稿: た | 2024年10月29日 (火) 08時01分

 ここまでの作業で一定のレベルまでは到達出来たかな?と思って居ます。
 このポンプの特性図からはガスバラスト使用時に8Paくらいと成って居ますが実際の測定値もその辺りです。しかしガスバラスト不使用時の0.08Paは測定出来ません。0.08Paを測定するには別のレベルの真空計が必要に成るので、もし興味が湧いても工業技術センター辺りで確認して貰う位でしょう。
 当初の目的の高度計試験用としては十分過ぎるレベルを得られたので、取りあえずは完了です。

投稿: みつやす | 2024年10月29日 (火) 08時29分

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