How do Narrow Porsche's Blinkers work?
ナローポルシェのウインカーリレーを修理したり、車体に装着してアーダコーダやったので纏め的な事を書いておきたいと思う。
この話は「49」「49a」「C」「31」の4端子が出て居るウインカーリレーに関して、基本的な内部構造と車体全体の電流の流れを示した物で、全リレー式で書いて居るけど電流検出を半導体でやって居るタイプも基本的な考え方は同じ。
RとLが逆のように思える奇妙な配線はウインカー球切れをドライバーに知らせる為の苦肉の策。日本でも同様の法令が有ったと思うけど、ドイツにも有るみたいだ。
基本配線図でインジケータの接続が逆のように見えるけどこれで正常。古い車なので逆に接続して別のリレーを付けたりの改造がされている場合もあるかもしれん。
リレー中の右下のリレーはメインの電流をオンオフするリレーで、このリレーの駆動は半導体回路に依って一定の周波数で駆動される。球切れしても早くは成らない。
左上のリレーは回路電流の検出用で、前と後ろの電球に規定の電流が流れるとオンに成る。オンに成ると「C」端子に同じ位相の12Vが出てくる。
もしどちらかの玉が切れたり接触不良が起こって電流が少なくなると、左上のリレーは動作しないので「C」端子には12Vが出て来ない。「49a」端子には普通通りに断続的な12Vが出てくる。同じ周波数で。
ここまで来たら次は通常の動作を見てみたい。例として右にウインカーを出した場合。
赤い線が12Vが来ている線で、緑が0Vが来ている・・・と言うと言葉が変だけど負荷のGND側の電気の流れを示して居るとでも理解して貰ったら解るかもしれない。
前と後ろのウインカーがチカチカして、それと同じタイミングでインジケータにも12Vがチカチカ入力される。しかし「L」のインジケータは「49a」端子と「C」端子の両方から12Vが印加されるので点灯されない。ちょうどチャージランプが消える仕組みと同じ。
対して反対に接続されて居るように見える「R」のインジケータだけど、この電球の片側には「49a」端子から12Vが印加されて居る。そして反対側は車体の点灯しない側のウインカー球に繋がって居る。
ここで電球のワット数を考えて見ると、インジケータ球は3.4Wとかそんな程度に対してウインカー球は21Wとか23Wも有ってさらに並列接続されて居る。その為にインジケータ球は普通に近い感じで点灯するけどウインカー球は見えるほど点灯しない。
結果として指示器を出した側のインジケータ球がチカチカ同じタイミングで点滅する事に成る。
次は右にウインカーを出して居るけど右後ろの球が切れて居る場合。
前と同様なので回路中の電流を追っかけて貰うと動作が解ると思うけど、今度は「C」端子に12Vが出て来ない。その為に起こる変化は。。。
「L」側インジケータ球に「49a」から来た12Vが印加されると直列に繋がって居る「R」側インジケータ球を経由して車体左側のウインカー球へ電流が流れる。すると正常時と同じ理屈で「R」と「L」の両方のインジケータ球が点滅する事に成る。
全体の動作としては、球切れが無ければ普通の動作をする。もし球切れとか接触不良が有って消費電流が少なくなると、両方のインジケータ球が同時にチカチカしてドライバーに異常を知らせる仕組みになって居る。
今回の作業では車体に付けたら最初のチカッだけは正規のインジケータが点滅するけど、2回目以降は両方のインジケータが点滅した。これの意味することは電流値が既定値ギリギリと言う事。
電球の消費電流は冷えているときが一番大きくて突入電流が問題になるくらい。今回は突入電流だと正規の動作をするけど、フィラメントが暖まってくると電流が減って異常時の動作になってしまって居た訳。
外からみてウインカーは正常に動作していたけど、後ろは接触不良で最初は点滅して居なかった事から想像すると全体に接触不良などで電流がギリギリの状態なのだと思われた。
正しくは全部の接触不良を治すべきだけど、見た目は点滅して居る。そこで別に修理して居た電流検出を半導体で行うタイプのリレーに交換して見た所、こちらだと正常に動作した。半導体式の方が閾値が少し低めなのだと思われる。
こんな感じで長くなったけど、日本語でも英語でもあまり見かけない話なのでダラダラと書いてみたしだい。
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