ExcimPro 9400
何時までもShinakoさんに借りっぱなしでは申し訳ないのと、自由に作業が出来ないので自分用のミシンを買った。
嫁さんの一般家庭用では能力不足、Shinakoさんの家庭用の上位機種でもあと一歩。厚くてでっかい部品を縫うには懐のサイズも重要。という所まで確認出来たので、ミシンの世界で言う「職業用ミシン」とやらを。 新品は買えないのでヤフオクの中古。未知の世界なので1万以下のジャンクは怖い。多量に出て居る同一機種は明らかに工場の入れ替え品。単体で出て居るヤツの中から、無難そうなヤツを選んだらこれになった。
ベビーロックのエクシムプロ9400。質実剛健なデザインが気に入ったのと、付属品が沢山付いていたので個人所有品かも?と期待して税込み25,000円。 全般に酷くは無いしかなり程度が良い。でも針板には針の傷が多数あって、まずはこれの修正作業が必要。
付属の針が18番とか革用ばかりな事から想像すると、レザークラフト用に買ってみたものの能力不足で早期に手放した。そして多分工業用に買い換えたと妄想。 針板を滑らかにしたら普通に縫えたので、最初という事で中を開けてメンテ作業。ミシン屋じゃ無いので機械屋的なメンテしか出来ないけど、まあ清掃と注油をしただけでも良い方向に行ってくれると信じて。
中を見ても使用頻度は低い。この手の綺麗な中古は逆に大きな問題が隠れて居る事が有るけど、今の所それは見つかってない。
ミシンの神様ありがとう。 底板の中には糸が2本入っていただけだった。ギヤの片方はプラスチックだったのでプラ用のグリースを塗って置いた。
送り機構に一箇所だけ金属カムが使って有ったので、そこにはリチウム系の普通のグリースを塗って置いた。それ以外はVG10くらいの適当な油。 嫁さんの一般家庭用では縫い目が一定にならなかった。Shinakoさんの家庭用上位機種では集中したら綺麗に縫えた。このミシンだと何も考えなくてもこの位縫える。
たとえ素人でも、この手のことをやりたいなら職業用ミシンくらいは買った方が楽に綺麗な物が出来上がると言う事だ。
「激安ミシンでもここまで出来る!」みたいな動画が有るけど、これって「ミニ旋盤でもここまで出来る!」と一緒だと思う。かなりの技術を有する人が工夫したら「出来る」世界。
アルミブラケットを補修したい初心者に「素人には交流TIGとか早い」と言った所で作業は進まない。「パナソニックの高級機は止めて中国製の安物買って見たら?」的なアドバイスの方が前に進むアドバイス。
ただ120Aの機種を買うべきか250Aの機種を買うべきか、1万円の機械を買うべきか5万円の機械を買うべきかに関しては、自分が溶接したい物と溶接機を使って体感してみるしか無い。結局、誰かに借りてやって見るのがスタート地点かも知れん。
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コメント
みつやすさん、ついにミシンの世界にまで行き着きましたね。私はミシンでのdiyに行き着いてもう10年、みつやすさんよりも先輩かなという分野があることが、ブログ読んでて初めて。
私のミシンは普及家庭機なので厚物は針が曲がってしまい無理。でも革ジャンくらいならフライホイール手送りでなんとかなるものです。
今まで金属、樹脂、木と固形材料で作ってた構造物を、布縫製で作れるようになると、DIYから見える地平が広がってきますよ。
私は固物プラス布物のハイブリッド構造による自由設計を楽しんでいます。
投稿: た | 2024年4月 2日 (火) 12時36分
おお先輩だ。これから色々と書いていくと思いますので気づいたらダメだしして下さい。
嫁さんのシンプルなミシンもフレームがアルミ製で貫通力的には縫えました。送りの補助とか色々な技術やノウハウがあれば行けたような気がします。私は機材に逃げました(笑)。
取りあえずは白骨号の内装部品を再生し、それが一息ついたら山に持って行く鉈のホルダとか色々と作って見たい物が有ります。
投稿: みつやす | 2024年4月 2日 (火) 13時26分
みつやすさんのご性格から、きっとハマると思います、縫製。
内装も、ハンドルカバーをお勧めします。乗るたびに触るので自己満足に浸れますよ。
薄革で端面返し縫いする手間はありますが、端材縫い合わせで、材料費は安く済みますので、心を痛めずに何回でも作り直せる。型紙起こしが大変デスが、その機材なら縫製楽しいでしょう。
投稿: た | 2024年4月 2日 (火) 15時41分
ハンドルカバーですか、見るからにレベルが高そうなヤツに思えますが(笑)。
型紙は自分のサイズに合わせて自作ですね。最後の縫い合わせは2本針で手縫いですか?。うーん、難しそう。
投稿: みつやす | 2024年4月 2日 (火) 16時57分
はい、縫製全般は型紙勝負。型紙なしに見切り発車すると、現物合わせは遠回りで苦労します。固物のDIYとは、ソコらへんが一番違うと感じます。
ハンドルカバーは型紙無しでもいけます。ハンドルスポーク部を太らせれば良いだけなので、神経質にならずにザックリ大きめに切って、現物に当ててはチャコペンで線引いてちまちま切って合わす感じです。
精緻に型紙を起こして編目にこだわるプロの「見せびらかし」動画は多いですけども。みつやすさんなら、きっと新しい方法を模索するハズで。楽しみにしております。笑
ハンドルバーに被せての最後の縫い合わせ固定、おっしゃる通り、手縫いです。
私は一本針、一本糸でした。糸の種類と太さと、縫いテンションに気をつける。糸の凸凹が変に満足感に繋がるのが不思議。
辛抱の作業の先には明るい自己満の世界が。グッドラックです。
投稿: た | 2024年4月 3日 (水) 08時06分
ありがとうございます。どう見てもノウハウの塊ですね。やって見たいと思います。
その前に思いついたのですがダッシュボードのひび割れ。これはビニールレザーを伸ばしながら接着しようと思っていたのですが、一部のショップがやって居る様にメータの上辺りで立体裁断で縫い合わせた方が綺麗かも知れません。こっちの試行錯誤ですね。
投稿: みつやす | 2024年4月 3日 (水) 08時25分
ダッシュボードもグッドなものができると良いですね。
立体縫製、紫外線赤外線の過酷環境、さらに低反射要件でハンドルカバーと違う難易度と思われます。
ステッチが綺麗にできてると、見てる側の心が、それはツギハギでなく、デザイン上のワンポイントと認識する不思議。縫製の上手な方というのはそーゆー所のバランスがお上手。みつやすさんのセンスに期待してます。
投稿: た | 2024年4月 3日 (水) 12時40分