Melted-down diodes
曰く付きの車が入ってきた。以前にセルモータを修理した後で、エンジンかかるまでやって欲しいと言われたけど丁重にお断りした車。今度は自動車整備工場の人が持ち込んできた。
その工場でもかなり苦労して自走できるまでやったけど、発電不良が治らないので見て欲しいと。断ろうかと思ったけど、大変そうなので置いていって貰った。
レギュレータが別体なので見て行くと車体側と配線が合ってない。これじゃ動くはずが無いし下手したら燃えたりする。
参考にした配線図でも車体側の構成からも単純なリレー1個のレギュレータの筈だけど現物はリレーが2個有る。
DCダイナモ用にしては接点が小さいので過渡期のチャージランプ点灯用かな?と思って見て行くと配線をぶった切って改造してある。うーん。。。
バッテリからジャンパしてフィールドコイルを最大励磁状態にしても発電しないのでオルタネータを降ろした。
セルモータの時のようにメチャ苦労した。クーラーが付いているのも有るけど、横置きのA型エンジンとか触りたく無い。やっぱり単体作業の電機屋さんが良いわ。
分解して行くとフィールドコイルがストンと外れた。ダイオードボートに半田付けされて居るはずなのでおかしいな・・・と思って中を見るとダイオードがボロボロ外れてメチャクチャな状態。
どうも前回のO/H時の組立が間違っていて、中性点をアースに直結してあった様だ。その為にマイナス側はダイオードで直結されてしまうし、プラス側は半分以下の出力しか出ないので無理をせざるを得ない。結果として加熱しすぎて半田もダイオードの固定も取れてしまったと言うストーリーかな?。
スリップリングとか全然減って無いので、たぶん想像は当たっていて装着直後に焼損して後は発電が悪いなあ・・・でその都度充電の状態だったと思う。
速く終わらせたかったしこんな部品は頼んでも来んと思うので、手持ちの適当なダイオードを使ってダイオードユニットをインチキ修理した。
定格容量はかなり上がっているのでインチキとは言っても性能は向上しているはず。でも車体の何処かに別の罠が隠れて居るようでこの車は怖いなあ。
卓上で調整したレギュレータだけど、実車に装着すると±0.5Vくらいはずれる事が有る。装着の向きとか振動とかの影響で。
レギュレータだけの作業の時は知らんぷりに成らざるを得ないけど、今回は車体があるので微調整ができる。
ちょっと高めな感じがするので明日にでもレギュレータを再調整して完成としよう。これでお終いで有りますように。
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コメント
苦労されても結果をきちんと出していらっしゃるのはやっぱり凄い。真似して同じテスター買いました。使いやすいし反応もいいけど、ガタイが大きいのが難点です。もう少し小さけりゃいいのになあ
投稿: シンシア | 2023年10月28日 (土) 22時39分
用途によっては少し大きいかも知れませんね。私はこんな感じで使うので大きめの方が置きやすくて良い感じです。
この機種の美点は反応の気持ちよさだと思います。
投稿: みつやす | 2023年10月28日 (土) 22時59分