magnetic saturation of transformer cores
6ピンCDIの点検と修理。うちでOHしたのと付け替えて試験すると、これの排ガス濃度が悪いらしい。軽い失火をして居るんじゃ無いか?と言うのが症状。
簡単に受け入れ検査をして見るとハッキリと悪い所は無い。
火花も最低限は出て居るけど、最高の状態では無い。O/H直後だと放電電圧も高いし感覚的に火花エネルギが弱いかも?と言う感じを受ける。
メインコンデンサはそんなに悪くなかったので今回はそのまま行く事になった。それに対してトランスのインダクタンスが3個の巻線全部が同様に2割くらい低かった。
この回路でトランスのインダクタンスが低いと放電エネルギが低いだけじゃなくて、1次側のピーク電流が過大に成ってしまう。
いまでも割とギリギリの所で使って有るので、2割も低いと環境に依っては磁気飽和して一気に電流が増えてしまうゾーンに入っている感じ。
流石に放置は出来ないのでトランスを分解し、今回はコアとフレームだけを交換する事にした。何故なら3個の巻線全てが同率で低下していたので、共通のコアの問題だと判断したから。
普段とは違うコンデンサが古いままでトランスのコアだけが新しい珍しい画像。
これ以外は何時もやって居る基板側のリフレッシュをしてから組上げた。失火の原因としてデスビ信号のノイズも考えられたので、IC化まではしなかったけど軽いノイズ対策もしておいた。
最後は擬似信号を入れて各回転数での特性を測定して完成。
さて、これで失火が消えて排ガスの測定値が良くなるだろうか?。深いところに興味をもって定量的に作業してくれるお客さんなので、こちらも退屈しないで作業出来て嬉しい。
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