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2023年6月26日 (月)

The First Step

06261_20230627115701 スペーサも絶縁シートも無しでアルミ板に半田面がネジ止めされていた930用DME。良い機会なのでインジェクタ制御用ICのパチモンを作る事にした。
 IC以外の部分の損傷も数カ所有るので、まずはそれを仮復旧してマイコンとか小電力系が生きているかのチェック。
06262_20230627115701  上が点火波形で下が噴射波形。無事に信号は2種類とも出るようになった。基板修理としては最初の一歩だ。




06263_20230627115701  でもこの状態で噴射出力を仮に交換したインジェクタ駆動トランジスタに繋ぐとこんな感じに成る。
 駆動トランジスタが無制御なのでガンガンに電流が流れる。緑がインジェクタ電流だけど16Aちょっとまで流れて居る事が解る。
 これを適正な電流値にまで制御するのが今回問題となっている制御ICの役目。
06264_20230627115701 汎用の駆動ICを使った実験とかはして居るけど、引き込み電流と保持電流の比率などが合わない事と、一番大きな事はトランジスタの上流側に電流検出抵抗が有る事。
 ICの互換品を作りたい訳なので、基板の改造はしたくない。基板の配置や部品はそのままで、壊れたICをそっくり交換するだけで済む基板を作りたい。最終的にはハイブリッドICの形で。
06265_20230627115701  その第一歩は上流側に有る抵抗を使った電流検出。片側がGNDに落ちてないからフローティングというのか差動というのか、ちょっと面倒臭い感じの検出になる。
 「完璧な差動アンプ使えば直ぐでしょ!」と思う人はやった事無いか、目茶苦茶有能かのどちらか。普通はなかなか難しい。オンオフの度に逆起電力で100Vを超えるようなコモンモード電圧が発生しているゾーンなのだから。
 メチャ有能じゃ無いから色々と悩んでいた。そしてついにテクトロの電流プローブと遜色ない程度の電流検出が出来る様になった。オフになった後も逆起電力で乱れたりはして居ない。素晴らしい、自画自賛(笑)。
 次はこの信号を使って一定電流にPWM制御をして、次は引き込み電流と保持電流の2段階制御をし、最後の仕上げで信号オフの時にピシャッと閉まる様にフライホイールダイオードの制御を追加する。
 うーん、先は長いな。

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