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2023年5月24日 (水)

Insufficient holding current.

05241_20230524231001 ポルシェ930の点火コイルの点検。抵抗とかインダクタンスとかを測定した後、三針試験機に装着して電圧を上げていった。
 27000Vくらいで表面から放電をし始める時があるけど、現実のゴムが下まで被さっているキャップだと30000V以上まで行くと思う。
05242_20230524231001  対してこっちはMSDのコイル。普通に買えるコイルの中では一番BOSCHのコイルに近いかな?と言うヤツ。
 実際のデータだけならトヨタとかの閉磁路式でデスビ式のコイルの方が激しいけど、形が全然違うからお勧めは?と聞かれたらブラスター2と言うことが多い。
 BOSCHのこのコイルは抵抗値もインダクタンスも一番激しい部類で、多気筒の高性能エンジンにしっかり点火するための機械という感じがする。
 これよりも新しい独立点火になってくると、逆にコイルとしてはおとなしくてもOKに成る。何故ならドエルタイムのキツサが全然違うから。
 デスビ式で6気筒と独立点火のコイルでは、エネルギを溜める為の時間が6倍違う。そんだけデスビ式がキツイというか無理をして居るので、楽で性能が出しやすい独立点火に移行したのは当たり前の結末と思う。
05243_20230524231001  インジェクター試験機にパルス発振機とインジェクタドライバを繋いでみた。これこそ動画で見ないと意味が無いと思うので、急遽撮影して動画をアップしてみた
 最初から上手く言った訳じゃ無くて、最初はインジェクタを正しく駆動できなかった。正確に行くとオープンには出来るのだけど、保持電流がギリギリ過ぎて4個くらいのインジェクタは直ぐに閉まってしまう。
 これは以前に書いた様にLM1949を使った簡易版だけど、最初の引き込み電流と保持電流の比率が4倍で決め打ちなのが不安だった。案の定その不安が的中して保持できなかった訳。
 汎用のインジェクタドライバを出して居る所の資料を見ても、BOSCHの初期のヤツは保持電流が1/2くらい要るみたい。だから1/4では閉まってしまっても可笑しくない。
05244_20230524231001  恒久的な対策は後で考えるとして、取りあえず動かしたかったので全体をかさ上げした。
 要は最初の引き込み電流を含めて2倍近い電流にした訳。写真の電流検出抵抗が付け足し付けたりで見苦しく成っているの見て笑って欲しい。
 まあ、問題は有ったけど38年前のインジェクタは驚くくらいの正確さを維持していた。これはPORSCHEが凄いと言うよりもBOSCHが凄いんだろう。

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