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2023年5月

2023年5月31日 (水)

Back pressure plate that cannot be removed

05313_20230531205701 月末だからと言う訳じゃ無いけど、ちょっと面倒臭い書類を書いていたら軽トラが上がって来た。そして荷台から変な箱が降りて来た。
 今までに見たことの無い部品だ。それもそのはずで964か993辺りのパワステユニットというかステアリングラックらしい。
 うん、こんなモンした事が無いぞと思っていたら小さな蓋が取れないから取ってくれと。そして取れたらシールキットが有るからO/Hもしておいてくれたら嬉しいと言い残して軽トラが帰って行った。
05311_20230531205701  はあ??だ。電装屋と決めたわけじゃ無いから何でもやるけど、機材とか資料の準備の問題が有る。
 引っ張ればOKの構造らしい。見えて居るのはバネの座なので多少の傷は問題無い。既に少しだけ苦労の跡が見える。
 うーん、軸用のスナップリングプライヤ的な跡が有るから、私がやっても同じ事が起こるはず。色々探していたら越前会長が置いていった内掛けのベアリング抜きが出て来た。
 真ん中に突起が有ってどうかな?と思ったけど、突起が少しだけ低かったのでプラーの爪を引っかけて抜くことが出来た。ああ良かった。アイツもたまには役に立つ(笑)。
05312_20230531205701  抜くときに最後まで軽い抵抗を感じていたけど抜いてから原因が判明。写真で解るかどうか解らんけど、双方に囓ったような跡が有る。
 ここはポールフレールの本に載っていたガタ殺しの機構と思われる。構造的にもそんなに動く様な場所じゃ無い。どうしてこんな跡が付くんだろうか?。
 油圧のパワステだから微小な変位でも凄い圧力でグジグジされて、最終的にこんな感じに成ってしまうんだろうか?。うーーん、経験が無いので解らん。
 シールキットのシールは結構硬いのが有る。ユンボのシールキットの硬いシールを壊した事が有る。嫌な思い出が蘇って来た。なんかやだな。。。

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2023年5月30日 (火)

Chinese-made 0 280 150 158

05301_20230531182301 中国から新しいインジェクタが届いた。BOSCH型番は「0 280 150 158」でポルシェ型番の「930 606 120 00」に相当する。
 今付けているのはBMW用で「0 280 150 201」と言うインジェクタ。これも中国製の互換品だけど、互換品を使うにしてもポルシェ用互換品の方が気持ちが落ち着く(笑)。
 前回と同じように6本で14,000円くらいのヤツなので、本物の1本分にも満たない。形のよく似たのが来たら喜ぶくらいの積もりで注文すべきヤツ。
05302_20230531182301  向かって左が2.5Lボクスター用で、右が今回の930用互換品。
 930用の純正品は穴が1個のピントルタイプだけど、コイツは互換品と言いながら穴が4個もある。そして保護カバーの穴が邪魔になって干渉しそうに見える・・・実際に干渉して周囲に見苦しく飛び散る。。。
05303_20230531182301  たぶん本物のボクスター用。何となく本物感が漂うけど、最近の調子が悪い燃料ポンプとか点火コイルは見分けが付かないとか聞くから過信は禁物。



05304_20230531182301  対して今回買ったヤツはこんな感じで潔い偽物感が漂う。型番もレーザー刻印にしか見えん。同じ形のヤツをズラーッと作って、適当に型番だけ打ち変えているとか?。

 いくらポルシェといえども永久に部品供給が有るわけじゃ無い。見た目が怪しくても実際に使える互換品なら意味は有る。
 と言う事で試験をして居るけど宜しくない。今装着しているBMW用の互換品は930の純正品よりも開弁電流が大きくて、DMEの内部を改造しないと安定してエンジンが回らない。そして、この930用の互換品を謳うインジェクタはさらに開弁電流が大きい。
 930のインジェクタ駆動は6本が全て並列に繋がって居て、それを1個のパワートランジスタが駆動している。その電流をさらに増やすのはヤナ感じだなあ・・・と言うのが今の気持ち。
 取りあえず言えることは、私は実験用としていかにもパチモン的な値段で買ったから良いけれど、最近はこう言うのを純正品より少しだけ安い値段で売っていたりするからタチが悪い。
 気をつけましょう。

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2023年5月29日 (月)

magnetic saturation

05291_20230529215401  ポルシェ911用のCDIで所謂3ピンタイプ。これは点火信号としてデスビ内のポイントを使う。対して6ピンタイプはデスビ内のマグネチックピックアップの信号を使う。
 入力にセミトラとフルトラ的な違いがあるけど、それ以外の回路はほぼ一緒。
 信号発生器にポイント代用のオープンコレクタアダプタとCDIコイルまで準備して受け入れ検査を始めたのに、電源を繋いでもピーッと言う発信音が聞こえない。なんか聞こえたような気もするけど安定して聞こえては居ない。
05292_20230529215401  仕方無いから裏蓋を開けて見ると、中央の電源端子が嫌な変色具合なのに目が行く。
 TIGでピーッと舐めたような色合い。かなりの高温になったのかな?、なんか嫌な予感だ。


05293_20230529215401  基板を外すとトランスとメインコンデンサがよく見える。トランスのフレームが変色しているように見える。やっぱりヤナ予感だ。




05294_20230529215401  トランスを外して測定して見ると、メチャダメじゃ無いけど1割から2割くらいインダクタンスが低い。不思議な状況だ。
 ヤナ感じが消えないのでトランスの鉄心まで分解して見ると、フェライト系?のコアの色合いというか雰囲気が今までと違う事に気がついた。
 やっぱりヤナ予感だ。他のパワー素子をチェック為たら生きていたのでトランスだけの問題だろうか。
05295  こんな時の為に?新しいトランスがある。かなり面倒な作業だったけど、トランスを作れる様になって居て良かった。




05296  新しいトランスに新しいメインコンデンサ、そして基板側は何時ものリフレッシュに加えて、DC-DCコンバータ1次側の素子も交換しておいた。



05297  新しいトランスは素晴らしい。新しいメインコンデンサに対して6000rpmで312Vも出て居る。




05298  ヤナ予感の理由の一つがこのグラフ。これはトランスを作ろうとして居た時の実験データだけど、上の段が1次側トランジスタのコレクタ電圧で、下の段が同じくコレクタ電流。
 そしてこのデータはトランス1次側のインダクタンスを少しだけ減らした時のデータ。最後の最後で電流が急に上昇をし始めて居るのが解る。
 何回か実験をして見て解ったのはトランスの磁気飽和だった。飽和してインダクタンスが減少し、一気に電流が増えて要る状態。そしてその状態に割とギリギリの所でノーマルの運転が行われて居る。
 と言う事で今回は、何らかの理由で1次側のインダクタンスが減少し、電流が増加し、少しだけ鉄心が飽和しかけて、温度も上昇し始めて、インダクタンスも少し上昇し・・・・と悪循環に陥ったんじゃ無かろうか?と言うのが私の予想。
 理由は解らんけど直ったのでOK。ハハハ、相変わらず低レベルな整備士だ。

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2023年5月28日 (日)

Sore resistance band

05281_20230528224201 930系のエアフロメータ。確か964も同じ型式だったと思う。微妙な内部構造が違うけど、空気流量と出力電圧の関係性は一緒。
 息付きのトラブルシューティングの一環としてアイドルスタビとか点火コイルとかと一緒に来て居るヤツ。
 動画に撮ったけど、ベーン角度と出力電圧の直線性がグチャグチャになって居た。まあ全体的にグチャグチャには成らずに、常用域の抵抗体がすり減って特性がガタガタになる。
 これは良く有る症状で1回目なら摺動子をずらす事でほぼ完璧に復旧出来る。でも2回目3回目は無理で磁気センサを使った無接点式に入れ替える事が必要になって来る。
 これは旧タイプの摺動子が2本のタイプだったけど、未修理だったので位置を少しずらす事で対応出来た。このエアフロの常用域は今までのヤツよりも「上の方」で、ユーザーは割と回す乗り方をしていた事が想像出来る。
05282_20230528224201  掃除機を改造して流量試験機を作って見たけど、下の方しかカバーできないので全体的にはベーン角度とトルクの関係で検証してOKとして居る。
 こっちは殆どずれて無くて1駒ずらしてもずらさなくても良い位。

05283_20230528224201  要望があれば蓋を接着せずにビニテで仮止めで納品するけど、特に指示が無い時はシリコーン系のシーラントというか接着剤で固定する。
 前に書いたと思うけど密閉空間に銅が存在する環境では脱オキシム系は使ってはダメでアルコール系を使わないといけない。
 ホームセンターの安モンを使って居るみたいに見えるけど(笑)、バスコークNは工業用も含めて数少ないアルコール系のシリコーンシーラント。
05284  インジェクター試験機は操作パネルが付いて使い勝手が一気に良くなった。後は使いながら小さな改善をしていけば良い。最初の1歩はキツイけど、それの改良はそんなに難しく無い。


05285  試験して居るのは2.5Lボクスターのインジェクタ。数種類の回転数と数種類のデューティー比でデータを取ってみた。
 一言で言えば問題無く使える。そして930の純正ピントルタイプに比べて霧化が良さそうな飛び方をする。
 これなら真面目にOリングと先端の保護キャップとフィルタを交換して白骨号で試験してみよう。

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2023年5月27日 (土)

I made mummies.

05271_20230527224601 昨日やっと分解出来たと書いて居た空冷VWのダイナモ、分解さえ出来れば後は何時もの作業なのでそんなに戸惑う事は無い。
 ミイラを2体作り、



05272_20230527224601  引出線はAV線では耐熱性に自信が持てなかったのでシリコーン被覆にした。
 引っかけ的な外力には弱いけど、レギュレータの下に潜る触れない配線なのでこっちの方が良いと思う。


05273_20230527224601  レギュレータも油まみれで汚かったけど、こっちはそんなに苦労なく綺麗に成った。
 充電不良の車で良く有る事で、この電圧接点もメチャ高電圧側に曲げられて居た。能力の無い機械に「もっと頑張れ!」と言っても結果は付いて来ない。根本的な部分をまずは治さないといけない。
 人間に似ているな(笑)。
05274_20230527224601  こっちは3.2Lのポルシェ乗りにとって少し面白いかもしれない話。
 私のエンジンには中国製のBMW用インジェクタが付いて居る。DME内の駆動回路を弄る必要が有るのと、噴射量が少し多いのでROMを気持ちだけ弄った方が良い。
 と言う事で万人向けでは無いけど、既に4年以上日常用に使い続けてノートラブル。日頃から徳の高い生活をして居るので(笑)、アリエクスプレスの神様が当たりを送ってくれたんだと思う。
05275_20230527224601  そして今日は別のインジェクタの話。下の段が930の純正品で上の段はボクスターのインジェクタ。形が似ているのでジャンク品を買ってみた。6個で550円と安かったから。
 基本的な測定を始めた所だけど、特性もピッタリと揃っていて流量は930純正の2%から3%増しだから無視しても良い位。ジャンクの神様ありがとう。
 問題はハイインピーダンスタイプで直流抵抗が12Ωくらい有る。これをキチンと930のDMEで駆動できるようになれば、ボクスター用なので中国製のBMW用よりは安心できる。
 カチカチ言わすだけなら無改造でも駆動できるけど、せっかく試験機を作ったので色々な状況を設定して検証してから実車で試してみたい。

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2023年5月26日 (金)

seized up dynamo

05261_20230527083001  ポルシェ356用に見えるけどVW用らしい。まあダイナモのO/H作業に関して違いは無いから問題は無いけど。
 この段階では普通に使い込まれた比較的良い状態のダイナモかな?と思って居たが甘かった。

05266_20230527083001  この構造は初めてだけど、レギュレータの下に穴が空いていて、そこからD+線とフィールド線が出て居る。そして絶縁被覆がほぼ無くなって居る。
 フィールド線なら発電不良で済むけど、D+線がショートして燃えなくて良かった。

05262_20230527083001  軸端。。。段付き部は削り出しの軸が痛んで居るのでは無くてスペーサ。ここまで素晴らしいのは初めて見た。
 荒っぽい部品ならガスとか強力なプレスとか使えるけど、電機品はそういう訳には行かんのが難しい。

05263_20230527083001  着きっきりでやって居た訳じゃ無いけど、時間をおいたり考えたりして居たらここまでで2日かかったよ。。。




05264_20230527083001  洗浄だけで済ませたいけど、この被覆の痛み方はダメだろうな。
 そして想像通りに界磁鉄心を止めて居るマイナスビスが緩まない。でもここは緩まないのが普通で、海外の業者とかは今の+頭に変えて居る所も有るくらい。

05265_20230527083001  マイナスビスには苦労したけど破壊せずに外す事が出来た。でもコイルにはびっくり。
 ここまで来たら巻き返しか無いな。そしてテープだけの巻替えでもエナメル線まで巻替えても差が無いくらいのバラバラ具合。
 普通に見えて居たのに、ここまでギャーッと言わせてくれるダイナモも珍しい、素晴らしい(笑)。

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2023年5月25日 (木)

I couldn't find the culprit.

05251_20230526074701 一緒に2台入って来ていた964辺りのセルモータ。純正のヤツと小ぶりな今の社外品の2台。
 純正の方は回転不良で社外品の方は周期的な異音が症状。でも結果的にどちらも原因を特定する事が出来なかった。


05252_20230526074701  社外品の方は写真を撮り忘れたけど、ほぼ新品。うちで回しても何とも無いし内部も綺麗なモン。
 純正の方も写真の通りで非常に良い状態で回転も問題無い。ピニオンの先端も純正の面取りが残って居るし、コンミュテータもブラシも殆ど減って無い状態。
05253_20230526074701  磁石回りもエアブローしただけで綺麗に成った。このくらいの時代から磁石式の高回転型モータになって、出力軸に減速機が入って居る。
 911で言えば930までは古くさい直巻の界磁コイルがあるタイプだけど、964から遊星減速機タイプに成っているみたい。
 もしかしたら仕向地とか時期によって違う組合わせがあるかもしれんけど、そういう時代の変わり目だったんだと思う。
 どっちみち今回の原因究明は出来なかった訳だけど、一つの理由として回転させながらトルクをかける試験が出来ない事が有る。今は無負荷回転と拘束試験で回転数と電流を測定する事は出来る。
 356だけは拘束トルクを簡易的に測定するジグも作った。でも実際の運転状態で有る廻りながらトルクをかける事が出来ない。本来ならやるべきと思うけど、メチャ大変でインジェクター試験機ほど簡単には実現できんと思う。

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2023年5月24日 (水)

Insufficient holding current.

05241_20230524231001 ポルシェ930の点火コイルの点検。抵抗とかインダクタンスとかを測定した後、三針試験機に装着して電圧を上げていった。
 27000Vくらいで表面から放電をし始める時があるけど、現実のゴムが下まで被さっているキャップだと30000V以上まで行くと思う。
05242_20230524231001  対してこっちはMSDのコイル。普通に買えるコイルの中では一番BOSCHのコイルに近いかな?と言うヤツ。
 実際のデータだけならトヨタとかの閉磁路式でデスビ式のコイルの方が激しいけど、形が全然違うからお勧めは?と聞かれたらブラスター2と言うことが多い。
 BOSCHのこのコイルは抵抗値もインダクタンスも一番激しい部類で、多気筒の高性能エンジンにしっかり点火するための機械という感じがする。
 これよりも新しい独立点火になってくると、逆にコイルとしてはおとなしくてもOKに成る。何故ならドエルタイムのキツサが全然違うから。
 デスビ式で6気筒と独立点火のコイルでは、エネルギを溜める為の時間が6倍違う。そんだけデスビ式がキツイというか無理をして居るので、楽で性能が出しやすい独立点火に移行したのは当たり前の結末と思う。
05243_20230524231001  インジェクター試験機にパルス発振機とインジェクタドライバを繋いでみた。これこそ動画で見ないと意味が無いと思うので、急遽撮影して動画をアップしてみた
 最初から上手く言った訳じゃ無くて、最初はインジェクタを正しく駆動できなかった。正確に行くとオープンには出来るのだけど、保持電流がギリギリ過ぎて4個くらいのインジェクタは直ぐに閉まってしまう。
 これは以前に書いた様にLM1949を使った簡易版だけど、最初の引き込み電流と保持電流の比率が4倍で決め打ちなのが不安だった。案の定その不安が的中して保持できなかった訳。
 汎用のインジェクタドライバを出して居る所の資料を見ても、BOSCHの初期のヤツは保持電流が1/2くらい要るみたい。だから1/4では閉まってしまっても可笑しくない。
05244_20230524231001  恒久的な対策は後で考えるとして、取りあえず動かしたかったので全体をかさ上げした。
 要は最初の引き込み電流を含めて2倍近い電流にした訳。写真の電流検出抵抗が付け足し付けたりで見苦しく成っているの見て笑って欲しい。
 まあ、問題は有ったけど38年前のインジェクタは驚くくらいの正確さを維持していた。これはPORSCHEが凄いと言うよりもBOSCHが凄いんだろう。

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2023年5月23日 (火)

Triangular wave generating circuit

05231_20230524083101 昨日書いていたアイドルスタビ、下の方のバルブ部分だけ超音波洗浄をかけてみた。
 少し改善したので動画に撮ってみたけど、ポートの中の小さな動きを全く捉えられて居なくて失敗。
 世の中に普通に有るように見える物も、いざ自分でやって見ると上手く行かんモンだ。
05232_20230524083101  インジェクター試験機の信号発生部を作ったので組み合わせてみた。良く有るビデオの様に断続的にインジェクタが動く様に成った。
 マイコンで作って状態表示は2行の表示器を使うのが今風で正確と思うけど、私の能力的にそっちだと1月くらいかかってしまう。

05233_20230524083101 今回のはゴリゴリのアナログ回路で、OPアンプを2回路使った三角波発生回路と、VRで作った基準電圧と三角波を3個目のOPアンプで比較してPWM信号を得ている。
 2回路入りのOPアンプを2個使ったので1回路余る。勿体ないので?ボルテージフォロワにして無理矢理使った。
 予定では600rpm相当から6000rpm相当の周波数を出力したかった。でも手持ちのVRだと周波数の範囲が足りなかったので何かの機会に注文して交換しておきたい。
 噴射用のレールはメッキに出して居るので、これが上がって来たら動的なインジェクタの試験が出来る。100万くらいする「ASNU」の試験機に対抗して我が社の試験機は「ASOLD」とでも名付けよう。でもこの場合は「as」は違って居て「still」とかに成るのかな?。

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2023年5月22日 (月)

Idle-speed adjuster

05221_20230522215301 ポルシェ930のアイドルスピードアジャスター。アイドルスタビとか色々な呼び方が有るけど、アイドル回転数が一定になる様に調整する機構のアクチュエータで、このタイプはアイドル時の吸入空気量を調整する事でアイドル回転数を所定の回転数に保つ。
 こんな機構が必要に成るんだから、フィードバックの無いキャブの調整ネジで必死に追い込んでも安定にはほど遠い殻適当な所で諦めた方が精神の安定の為には良いと思う(笑)。
05222_20230522215301  この中には2組のコイルが入っていて、それぞれのコイルに流す電流に応じて中のロータ、すなわち制御弁の開度が変わる様になって居る。
 930の場合は電流の制御が商用周波数に近い周波数のPWMなので、試験をするとビーッと振動しているのが解る。実車では振動と音が激しいから解らんけど。
 角コイル単体に通電したら正常に動いていたけど、エミュレータ経由で実際のDMEから駆動させると1箇所だけ引っかかり気味の時がある。一度先の方だけ超音波洗浄して注油した方が良いかも知れない。

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2023年5月21日 (日)

Installation of control panel

05211_20230521230301 ちょっとイマイチ感が有るけど、使える事が第一なので5Lのポリ容器を買ってきた。
 さらにメスシリンダの中身を捨てやすいように漏斗を設置した。格好悪いけど実用性は確実に向上。


05212_20230521230401  リザーバタンクの容積が増えたので本当の1分間試験が出来る様になった。
 圧力は海外の資料に3.0barと有るので3.0にしてみた。タンク内に仕切り板が無いので、リターンに含まれて居る泡をサクションが吸っている感じがするのは改善点。

05213_20230521230301  左から1番、2番・・・とすれば、
 1番は224cc
 2番は221cc




05214_20230521230301  3番は223cc
 4番は224cc





05215  5番は224cc
 6番は225cc
 と成った。静的な試験だけど今の所は良い状態と判断できる。



05216  動的な試験が出来る様に信号生成回路を追加したい。そのために時間が取れる週末のうちに面倒臭い鈑金工作を終わらせた。
 後は内部に回路を詰め込んだら良いので、こう言う作業は夜中でも出来る。ここまで行くと動画で良く出てくるパッパッパッと噴射する試験が出来る訳だ。

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2023年5月20日 (土)

There is no leakage.

05201_20230520202901 インジェクター試験機、基本構成部品の加工が終わったので試運転をしてみた。
 こうやって並ぶとそれっぽく見える。そしてアンバランス量が一目で解るのも素晴らしい。


05202_20230520202901  裏面はこんな感じで今まで実験に使って来た2Lの梅酒用瓶を使ってみた。でも昨日の計算通りに250ccが6本をまかなう事は出来ない。
 4Lくらい有るタンクを準備したい。視認性から行くとガラス瓶、工作とか強度から行くと4Lのオイル缶、間を取って5Lくらいのポリタンクか。
05203_20230520202901  怪しい溶接部だけど漏れは無い。裏波を手作業で削った内面も太いOリングのおかげか漏れは無い。
 素晴らしい。一通り確認をしたら来週にでもメッキに出しておこう。そしてその間に電気系を作ろう。

05204_20230520202901  吐出中はメチャアンバランスが有るように見えるけど、これはノズルの向きとか噴射の具合で泡の立ち方が違うから。
 930は気筒毎の制御とか何も無く、6本のインジェクタが並列に繋がって居る。そしてクランク1回転に1回噴射する。すなわち4stの1サイクルに対して2回噴射している。
 吸気のタイミングとか全然関係無くて1サイクルに2回ポート内にピヤーッ、ピヤーッと吹き出すわけで、あまり霧化とか気にしても仕方無い構成だと思う。
05205_20230520202901  停止してしばらくしたら液面が揃ってくる。これは自分の白骨号に付いて居た純正品だけど、洗浄して保管していただけ有って気持ちよいくらいピッタリ同じで素晴らしい。
 最終的には動的な噴射量も確認出来るようにしたい。

05206_20230520202901  リザーバタンクの容量的に今は1分間の試験が出来ない。仕方無く2.5barで30秒のデータがこれ。
 前回の仕事で選別した時の値にほぼ近いので、前回も今回もほぼ正しい吐出量で有ると思われる。
 リザーバタンクの容量を増やして、パルス入力回路を準備して動的な特性まで確認出来るようになったら、市販の高いヤツと機能的には肩を並べる感じに成る。
 唯一足りないなと思うのはドレーンが無い事。私の試験機は毎回メスシリンダを抜いて手でジャーッとタンクに戻さないといけない。

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2023年5月19日 (金)

I am not a good welder.

05191_20230519211301 面倒臭くて手が出て無かったインジェクター試験機のヘッダ製作に着手した。
 まずはインジェクタの頭にはまる部品の製作。最初は汎用性を考慮してヘッダからネジが出て居て、はまる部品はインジェクタ毎に専用品を作ろうと思っていた。でもよく考えたらポルシェ以外の依頼が来ることは無いのでヘッダのパイプに直接溶接してしまう事にした。
 このことが後々問題となることは予想できずに。。。
05192_20230519211301  ナフコに売って居た角パイプが具合良さそうなので買って来てヘッダに採用した。
 穴を開けて削り出した6個のヘッダを溶接したけど、予想以上に難しい作業だった。



05193_20230519211301  溶け込んで欲しいときには溶け込まず、今回の様な時には裏波?が出てしまう(笑)。
 やっぱりアダプタ式にしておくか、あと10mmくらい長いアタプタを削り出して溶接すべきだった。自分の腕を過信したと言うよりも、溶接を考慮していないアホな設計だ。

05194_20230519211301  練習と思って一通り溶接は済ませて、これまた練習と思ってリュータに小さな軸砥石を付けて裏波を削った。
 最後は軸砥石をゴム砥石に交換してグリグリやったら何となく使えるかも知れない?位まで回復した。

05195_20230519211301  インッジェクタを付けて見たら純正よりも明らかに緩くなって居る。漏れさえしなければ作業性が良くて悪くないのだけど、たぶん真円じゃ無くなったから漏れるような気がする。
 でもバイトンの太いOリングだから漏れないんじゃ無いか?と言う気もする。
 取りあえず漏れないことを信じて両端の蓋を溶接しよう。そして抜け止めを兼ねた下の保持部材を作ったら重要な機械部品は完成。
 62%の確立で作り直しになりそうだけど。

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2023年5月18日 (木)

I installed a graduated cylinder.

05181_20230518212401 今までにも同じ仕事が続くと書いたことが有るけど今もそう。ラビットのレギュレータが2個続いて入って来たかと思ったら、次は鈴木キャリイのレギュレータ。
 どれもセルダイナモでケースの中にレギュレータとセルモータリレーが内蔵されて居る。
05182_20230518212401 鈴木のエンジンだから2stの3気筒かと思っていたら、このL30と言う車種は2気筒らしい。
 フロンテとかGT380の仲間と言うよりもT20とかそっちの流れだったのかもしれない。

05184_20230518212401  メスシリンダが来たので並べてみた。専用設計ならもっと隙間が詰められるけど、汎用のメスシリンダを並べるならこんな間延びした間隔にしか成らん。
 汎用的で潰しの効く自由度の高い設計が好きなので、まあ良いと言えば良いけど間延びしているな(笑)。
 次はこの上にインジェクタのホルダとヘッダというのか燃料の通るレールを付けたらメカ的には完成。

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2023年5月17日 (水)

Installation of pump system

05171_20230518102501 インジェクタ試験機の進捗状況はこんな感じで、今日は燃料ポンプとフィルタを固定してみた。
 タンクは仮にビーカを置いて居るけど、表に250ccのメスシリンダを6本置くとすれば、これだけで1500ccだから大きめのタンクが必要に成ってくる。
05172_20230518102501  表はこんな感じで圧力計が見える。6本並んだメスシリンダの間からギリギリ見える?設計。




05173_20230518102501  こっちは2個有るラビットのレギュレータ。フィールド抵抗が温度で安定しないヤツの接触不良対策をやって居る。
 各部の端子がネジで締め付けて有るので、何十年の年月で接触が不安定になっても可笑しくない。ここはたまに琺瑯抵抗が割れるのでやりたく無い作業。
05174_20230518102501  そんな事をやって居たら越前会長が来た。MCナイロンの丸棒と汚い図面を持って。
 話を聞きながら図面を見るけど公差がおかしいだろう。
 オイルシールの打ち込みジグでΦ54はシール外形。これがある程度奥まで打ち込まれる必要が有るからここの公差はマイナス側の筈。そしてゼロからじゃ無くて-0.1から-0.3とかそんな感じじゃ無いとダメだろう。
 そんな話をしたら「ああ、そうだそうだ」とか適当なヤツだ。そんな事だから旅客機もロケットも上手く行かんのだなと納得した(笑)。
05175  お土産に怪しげな添加剤を置いていった。AZとかぽっと出のホムセンブランドだろう。そんな物は信用出来んな。爺さんに取ってワコーズすらぽっと出の振興ブランドで信用出来んのだから。
 でも只なら白骨号に入れてみよう。量が少ないので力丸君かまさお君の方が見える効果があるかな。

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2023年5月16日 (火)

I painted the frame.

05161_20230516210201 メスシリンダはまだ来て無いし、インジェクタを取り付けるレールの製作も済んでないので塗装でもしてみた。
 昔なら油性のペイントとか乾きが遅くて大嫌いだったけど、歳を取ったら人生の時間が早く流れるから問題無い。残りの時間が短いほど時間の流れが速くなるのは何か可笑しい気がするなあ。
05162_20230516210201  もう一つの理由は塗料の進歩で乾燥が速くなったのも有る。昔なら油性のペイントとか数日は指紋が付くイメージが有ったけど、今なら数時間で触れる。



05163_20230516210201  こっちはラビットのレギュレータ。ほぼ時を同じくして別の依頼者から2台が入って来た。
 よく見ると細部が違う。直ぐに解るのはスタータの端子が鉄製と銅製の違いがある。内部の構成は一緒だけど細かい作りは微妙に違う。メーカ違いなのか、バージョン違いなのか?。
 どちらとも最悪は半導体化かも?と思って居たけど、フィールド抵抗回りの接触不良修理と、接点の研磨、再調整で生き返りそうな雰囲気。

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2023年5月15日 (月)

Frame work for injector tester

05151_20230515223301  ヤフオクで完成バイト20本を1870円で落札した。完成バイトなら多少変な格好に研いであっても研ぎ直し出来ると思って。
 で、来たヤツは半数以上が箱に入っていて刃先はチップがろう付けしてある。予想と違うヤツでガックリだけど小さな写真ではそこまでは見えない。
05152_20230515223301  でも完成バイトは10個セットとかで売られて居る位で、1個1個箱に入っているのには違和感。で、中を開けて見るとこんなはんこが押されて有った。
 超硬チップにしてはチップが小さすぎるけどダイヤモンドなんだろうか?。でもどう見ても単結晶では無いからCBN系の何かの様な気がする。
05153_20230515223301  取りあえずダイヤモンド系ならアルミが綺麗に削れる筈と思って試して見たら、確かにサクサク削れて綺麗な面が出現した。
 虹色とまでは行かんけど、角度によっては一瞬だけ虹色に見えんことも無い程度の綺麗さ。
 残念ながら大半が左勝手なので使いづらいけど、ダイヤモンドならシャンクを途中でロー付けし直しても使う意味はありそう。
05154_20230515223301  明日死ぬかもしれんので、インジェクター試験機を前向きに進めようと思っている。
 ドライバの基礎実験が終わったので今日はメインフレームの製作。ガソリンとかかかるので金属が良いけど、製作が面倒なのでコンパネ。

05155_20230515223301  表側にメスシリンダを6個並べる予定。写真は100ccだけど測定するインジェクタの容量から行くと250ccが良さそう。
 裏面にはタンクとポンプとフィルタと減圧弁を配置。減圧弁の圧力計を良い場所に設置して表から見える様にしたい。
 電気系は表側の下の引き出しみたいな部分に収納予定。ドライバが出来たのであとはマイコンで信号を作って命令すれば行ける。そして横に超音波洗浄機を置けばカチカチ駆動しながらの洗浄も簡単にできる。

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2023年5月14日 (日)

I made the perfect pulley.

05141_20230514231201 前回失敗したプーリー作りに再挑戦した。ネットで色々と調べて見たり、オンライン英会話でインド人の先生にアドバイスを貰ったりして情報だけは更新して。
 前回と意識して変えたのは、粉を練るのにお湯を使った事、伸ばす時に打ち粉じゃ無くて油を使った事、外形の正確さが大事と言われたので、一部を型抜きして正確な円形にして見たこと。
05142_20230514231201  正確な円形のヤツは気持ちいいくらい綺麗に膨らんだ。母の日でインド嫁からビデオ電話がかかって来ていたけど、彼女からもお褒めの言葉を戴いた。



05143_20230514231201  型抜きと自分で丸く伸ばしたヤツはこのくらい出来映えが違う。
 上手い人がやると伸ばしただけでほぼ円形になっているけど、素人の日本人じゃ型抜きした方が無難かもしれない。


05144_20230514231201  ちゃしろも興味津々。でも厚くなって来たのであまりオヤツをやり過ぎると彼は下痢をしてしまう。
 凶暴なくせに繊細なヤツだ。



05145 レトルトのカレーとイチゴジャムで食べてみた。カレーの方が合う感じだったけど、別の甘い「何か」だったら合うかも知れない。




05146  オマケでピンポン球くらいのも作って見た。親指で穴を開けたらパニプリそのものに見えるけど、中の具が無いしスパイシーな水も無い。



05147  ちゃしろもパニプリが食べたそうにして居たので、殻だけのパニプリを1個だけあげた。殻だけのパニプリって結局プリだな。

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2023年5月13日 (土)

Injector driver

05131_20230514190001  インジェクター試験機を真面目に纏めようと思って基礎的な作業を始めた。手始めにインジェクタドライバの検証と製作。
 先日のヤツは点火コイル試験機を使って通電時間を調整して駆動した。これだと作業者が十分に注意深い人間である必要が有る。
 本来ならDMEの内部のように、噴射パルスが来たら自動的に開弁電流と保持電流を切り替えてインジェクタを駆動して欲しい。
05132_20230514190001  この手の用途に適した専用ICが有って「L584」と「LM1949」の2種類を見つけて居る。もし他に知って居る人が居たら教えて欲しい。
 で、L584は何処を探しても入手出来ず、LM1949は中国のサイトで見つけて入手している。コイツはBOSCHのDME内の専用ICを置き換える事は出来ないけど、インジェクター試験機に使う事は出来る。と言う事でLM1949を使った駆動回路の試験を始めた。
05133_20230514190001  オシロの波形を見たら解るように、開弁電流と保持電流の切替はキチンと出来て居る。そして保持電流はPWMで作って居るのでロスも少ない。でも問題も有る。
 開弁電流と保持電流の比率が4倍で決め打ちな所と、オシロの波形をよく見たら解るけどフライホイールダイオードでは無くて大型のツェナーを降伏させてトランジスタオフ時の電流を環流させている事。
 BOSCHの専用ICは比率が2倍程度なのでこれの置き換えは少し怖いのと、BOSCHの専用ICはフライホイールダイオードにトランジスタを組み合わせて凝った構造になっているからツェナーを使った様に大きな損失が無い。
 まあ、安い8ピンのIC1個でここまでやってくれるので文句を言ったら罰が当たるけど、車載じゃ無い用途にしか使えないと言うのが私の結論。

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2023年5月12日 (金)

ultrasonic cleaning

05121_20230512210401 今回の依頼は12個の中から程度の良い6個を選び出して整備する話。最初の試験で簡単に8個に絞り込み、洗浄と測定をして最後の6個を選んだ。
 これは普通に超音波洗浄をして居るところ。弁を開でも閉でも大して変わらない。

05122_20230512210401  でもこのイグニッションコイル試験器をインジェクタドライバの代用で繋いでビーッと駆動させながら超音波洗浄してみると。。。




05123_20230512210401  こんな感じで劇的な変化が起こる。たぶんプランジャが動く事で内部の溶剤が入れ替わり、効果的に洗浄できているんだと思う。
 最終的には加圧して噴射しながら超音波洗浄出来たらベストと思う。


05124_20230512210401  良品の6本と不良品の6本を選定し終えた。数字は毎分吐出量だけど、メスシリンダの容量的に20秒を3倍しているのでイマイチ正確では無い。
 本当かどうか知らんけど、3.2に使って有るインジェクタのスペックは3bar時に239ccらしい。今回は3.2の実際の燃圧である2.5barで試験したので、まあこんなモンだと思う。
05125_20230512210401  メッキも上がって来た。気に成って居たOリング挿入部も綺麗に仕上がって居る。依頼しているのは建築金物とかのメッキ屋さんなので、細かい設定とか凹部に合う治具電極とかは期待出来んと言うか、言ったら罰が当たる値段でやって貰っている。
 それを思うと十分すぎるほど綺麗に成って良かった。メッキの神様ありがとう。

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2023年5月11日 (木)

Injector tester

05111_20230512093301 バラックで適当にやっつけていた試験機類を真面目に纏めようと思っている。今回はインジェクタ試験機。
 左端のように単品端子を差し込んで使って居たけど、専用のコネクタを入手したので6個ともコネクタに付け替えた。

05112_20230512093301  良い感じだ。そして930の純正コネクタよりも改良されているみたいで、指で針金を押しただけで簡単にロックが外れるのが良い。
 この作業が何時も手が痛かったり、どうやるのが正解か解らないから。


05113_20230512093301  レールとセットで来ていたヤツの固定部。内部の錆が結構酷かった。メッキ屋で一通り酸洗いして貰うので錆は取れると思うけど、インジェクタに錆が回ってなければ良いけど。。。


05114_20230512093301  レギュレータは930の中古品を使って居たけど、これもTOMEI?の調節式に変えたので圧力が違うヤツでも試験出来る様になった。
 でも中国から買ったTOMEIなので、たぶん偽物と思う(笑)。


05115_20230512093301  インジェクタの接続部。これも1本の長いレールから6本のインジェクタがぶら下がる形式にしたいけど、手間の問題で全然進んで無い。
 これも今年中に完成したいモンだ。


05116_20230512093301  ガソリンの霧が飛び散るとか怖すぎるので、灯油にIPAと2ストオイルを混ぜたヤツを使って、さらに屋外で試験して居る。
 たぶん灯油でも霧化したヤツに火が付いたら一気に燃えるんじゃ無かろうか。IPAは清浄性を期待して。2ストオイルは固着気味のプランジャへの潤滑性を期待して。
05117_20230512093301  取りあえず今回の6本の洗浄前はこんな感じ。下の数字が単位時間内の連続吐出量だけど、ざーっと見ただけで下の段の予備品と言われて居たヤツが酷すぎる。
 吐出量に関しても、静的な連続吐出では無くて、パッパッと間欠的に吹いた動的な吐出量で検証すべきと思う。
 こっちの方は回路の構想と基本試験が出来たので、そんなに遅くないタイミングで実装できると思う。そしたらYouTubeに得意げにアップしよう。

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2023年5月10日 (水)

One of my acquaintances died.

 また死んだ、先日の人よりも歳も距離感も近い人が。
 自動車整備工場と言うよりも鈑金屋に近い感じの仕事をして居た人で、九大のASK-21の塗料を調色して貰ったりしたし、ちゃしろの散歩の時に前を通ると毎回オヤツとかドッグフードをくれた人。ここの娘はうちの息子の同級生だったはず。
 ガンで抗がん剤治療をして、帽子をかぶりながら仕事を再開して居たので持ち直したとばかり思って居たら今日の知らせでメチャ驚いた。数年前にここの婆さんのお参りに行ったばかりなのに速すぎる。
 本当にいつ死ぬか解らんなあ。いまさら有意義な人生・・・とか出来んので(笑)、せめて何か思う事があれば躊躇せずに取り組んでみようとだけ思って居る。

05101_20230510202301  911のタコメータ。低域で動きが悪いと言う話だったけど、うちで試験する限りは症状を再現する事は出来なかった。




05102_20230510202301  感度とか時定数に関係しそうな所を探って見るけど、フィルムコンデンサは定格容量が有るしツェナー関係も問題無い。
 電解コンデンサの容量が少し減っていたので交換して、3個有るトランジスタの定格はhfが200以上のヤツだったので、予防的にhfが300以上有るヤツに交換しておいた。
 でも一連の作業前と後で全く変化は無かった。
 このタコメータは回路構成的に3ピンCDIのポイントから信号を取るタイプと思う。3ピンのCDIは前期型と後期型でポイント電流が3倍くらい増やして有る。電流が少ない事による問題が有ったんだと思う。
 もしかしたらポイントからの信号がイマイチなのかも知れない。CDI内部の受信部の方が感度が良ければ、CDIはちゃんと動くけどタコメータは動かないと言う状況も考えられる。
 まあ、解らん。
05103_20230510202301  ついでに治しといて。と言われて居た電球ホルダの破損。よく見たら真鍮の筒状の部品に2箇所も縦向きにヒビが入っていて崩壊寸前だった。
 非常に悩ましい修理でしばらく悩んだけど、いつもの様にインチキで修理する事にした。
05104_20230510202301  割れた所を錫メッキ線で締め上げて半田付け。ホルダの挿入深さが1,0mmくらい浅くなるけど大きな問題じゃ無い。
 後はベークの丸板のカシメをやり直し、念のためにその上から接着剤で薄く固めて完成。
 完璧じゃ無いけど68点くらいの出来(笑)。

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2023年5月 9日 (火)

Revision of basic structure.

05091_20230510101101 先日書いて居たヤマハのDTだったか、トレール車のレギュレクチが帰って来た。ヘッドライトが薄ぼんやりでバッテリは過充電気味の症状で。
 前の記事で書いたように交直が混じった構成なのは解って居たけど詳細が全く不明。そこで想像で作って見たけど外れて居たと言う話。
05092_20230510101101  測定とかも出来て現状の症状の説明とか聞いても解って貰える依頼者。だから私の想像した構成自体が間違って居た可能性が高い。と言う事で今回は違う構成ででっち上げて返送したという話。
 ただ、今回も違って居る可能性が有るし、構成は合っていても微妙な調整電圧の上下の話は有る。だからバラックで仮組して返送し、解った依頼者の方に状況を再確認して貰おうという作戦。
 車はバイクの車体毎あずかる訳じゃ無いので、双方がシステムとかトラブルに関して理解して居ないと仕事は進まない。今回の例でも「ダメです」とか「治ってません」だけの依頼者だと前に進まない。
 一発で修理出来なくて申し訳無いけど、技術的な話が通じる依頼者で本当に良かったと思いながら発送した。

 

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2023年5月 8日 (月)

Cleanup after felling

05081_20230510101101 自分で竹を倒して、大きな椎の木は業者に頼んで倒して貰った裏山の斜面。少しずつ後片付けをして居るけど全然進まない。自然は偉大だ。



05082_20230510101101  手前は人力でも何とか成るけど、斜面のヤツで重力がかかって居るのとか重なって居るのはツカミを付けたユンボで引きずり出してから処理。



05083_20230510101101  綺麗な形のは人力で引っ張るけど、細切れになったのは修理した力丸君で下の畑まで運んで燃やす。
 野焼きは推奨されんけど、農業とか一部の分野では許容されているし田舎では今でも家の庭でゴミ焼きをしたりする状況。
 カーボンニュートラルの観点からも吸収したCO2を元に戻すだけと言う言い訳(笑)。
 何時に成ったら王国ができあがるんだろう?。インドの親戚が出来たから、今後は国王じゃ無くてマハラジャと自称しよう。

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2023年5月 7日 (日)

TIG welding practice

05071_20230507185901 嫁さんが「学童の掃除機を誰かが落として壊した」とマキタのサイクロン式を持って帰った。
 要は修理に出したり買い換えたりは役場の手続きが面倒臭いからアンタ直しなさいと言う事。
 一番力のかかる所が割れて居る。そしてその部分はビスで固定する様になって居る。金属線を入れて半田鏝で修理して見たけど安心感が無かったので、アクリル系の接着剤とガラステープを使ってガチガチに固めてやった(笑)。
 色が悪いけど悪ガキどもがギャーギャー走り回っている様な環境なんだから、色のことなんか気にする先生は居ないはず。
05072_20230507185901  動作試験を兼ねて我が家のバッテリを使って一回り掃除をしてみた。サイクロンの中でちゃしろの毛がぐるぐる回っているのは面白い。人によってはゴミが見えるのは気持ち悪いかもしれない。


05073_20230507185901  1回の掃除でこんなに取れた。毛の長い犬だからこんなモンだろう。今は紙パック式だけど、犬の毛だけを思えばサイクロンが良いかも知れない。
 でも、1回でこんだけ溜まったら結構頻繁にゴミ捨てが必要だ。それなら紙パックと変わらんし小さな埃の事を思えば紙パックの方が良いかな?。うーん、と言った所。
05074_20230507185901  ちょっとアルミ溶接で作りたい物が有って、泥縄式にアルミ溶接の練習をしてみた。
 日常的にやってないから全然上手に成らない。ある程度ガーッと詰めて練習する必要が有るのかもしれない。


05075_20230507185901  上の写真3tの板でこっちの写真は2tの板。板厚よりも熱が溜まってきた時のスピード感と溶加棒の送りが難しくて付いて行けない。
 アルゴンガス3本分くらい練習したら少しは変化が現れるかな?


05076_20230507185901  私は安全を考慮して普段から安全靴を履いている。インドも安全靴で行った。でもアシックスの運動靴みたいなヤツなので熱には弱い。と言う事で溶接の時だけこれに履き替えた。
 これは長崎の不良地方公務員がお土産と言って置いていったヤツ。支給品ののこりか年末の片付けで出て来たヤツかもしれん。
 これは本革製で半長靴タイプなので溶けて穴が空いたりしない。本当なら上に脚絆を巻いた方が良いな、TIGなら良いけど手棒だと熱い玉が隙間から入ったりするし。

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2023年5月 6日 (土)

The most difficult cause to discover.

05061_20230507183701 「おらぁ、なに休んどんじゃい!、ポルシェターボが止まっとんじゃ!」とネイティブとは少し違う関西弁で脅されたので仕事もして居る。
 不思議な見た目の6ピンCDI。裏蓋やネジ類は再メッキされていて、メインコンデンサの固定リベットもピカピカ。ツェナーの固定部も純正と違うシール剤。
05062_20230507183701  内部を見ると全部の抵抗と一部の部品が交換されている。でもトランジスタは古いままだしメインコンデンサも古いまま。
 確実にどこかでOH作業が成されて居る事だけは確か。


05063_20230507183701  トランス固定ナットも純正と違うのでやり替えて有る。メインコンデンサは一旦外して再度鉄リベットで固定して有る。




05064_20230507183701  でもESRが結構高いので交換した方が良かったと思うんだけど。。。





05065_20230507183701  いつもの様に作業を進める。ここまでは順調というか普通通り。





05066  新しいメインコンデンサの容量とESRはこんな感じ。体感出来るかどうか解らんけど、CDIの放電電流は馬鹿でかいパルスなので、ESRが高いとかなりロスが出たり発熱したりしそう。


05067  ここからが試練の始まりだった。普通に組んで試験するけど動かない。まずはDC-DCコンバータが発振しないわけだ。
 色々見たけどメイントランジスタがオンオフ為て居らず、ベースに駆動波形がきて居らず、再分解してトランジスタを測定しても異常が無く、トランスを再測定したけど問題は無く、仕方なしに新品トランジスタを付けたけど症状は変わらず、何だかんだで丸々2日くらい費やしてしまった。
 で、2枚目の写真が今回のCDIだけど、7枚目の写真は今までにやってきたCDIの写真。全ての作業前後や作業中を写真に撮っているので古いのを見直してみた。すると、今回のCDIだけトランスの配線が違っているのを発見した。
05068  信じられないけど、今回のCDIだけベース巻線の巻き方向が逆になって居た。そしてそれを修正する為に今回の分解前の写真だけど配線が逆に接続されて居た事を発見。
 もう何十台も作業したし自分の所でもトランスをゼロから作ったりもしている。でも今まで逆に巻いて有るトランスなんか見た事が無かった。はあ。。。。。。
05069  ベース巻線の配線を逆にしたら動き出した。インダクタンスとかは正常なんだから当たり前の話だけど、なぜ前回の工場ではわざわざ逆向きのトランスなんか作ったんだろう。
 こんな仕様じゃBOSCHの基板と組み合わせる時に配線を弄らないと行けないし、単体で販売する事も出ない。何のメリットも無いと思うんだけどねえ。
 もしかして自社以外では次の作業を不可にするための小細工だろうか?。流石にそんな事はせんだろうなあ。だとすると間違って巻いてしまい、そこの工場でも誰かがウーウー言いながら最終的に原因を見つけて配線を逆に繋いで出荷したと言うストーリーかな。
 トランスの神様ありがとう。楽しませていただきましたよ。

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2023年5月 5日 (金)

My pulley did not expand.

05051_20230507182801 チャパティは割と上手く行ったので今度はプーリーを作って見た。材料は一緒で最後の加熱工程だけが違う。
 チャパティは熱した鉄板の上で油無しで焼くけど、プーリーは多量の油の中で揚げる。
 そしてボールみたいにパンパンに膨らんでいるのが見た目的にも面白い。
05052_20230507182801  ところが、私の初回作は膨らまなかった。全然膨らまない訳じゃ無いけど、一部だけが水ぶくれみたいに膨れるだけで全部がボールみたいに膨らむ事は無かった。
 ちょうどオンライン英会話でインド人の先生を取ったので、写真を見せて聞いて見た。するとプーリーはチャパティよりも直径が小さめで厚みも薄く作るらしい事を教わった。
05053_20230507182801  次回が何時に成るか解らんけど、今度は小さめ、薄め、で再挑戦したい。そして通常サイズのプーリーが成功したら、ピンポン球みたいなパニプリ用のプーリーに挑戦したい。
 ちなみに英会話のインド人先生は「出来合いの生地が売ってるでしょ?」と言う。ここは日本だよと返答したら笑っていた。
 西葛西辺りだと売って居るかもしれん。

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2023年5月 4日 (木)

HONDA HP250 Part2

05041_20230507181701 力丸君の作業の続き。
 ずーっと前にインチキ修理して居たオイルシール部分。インチキ修理なのにオイルは漏れて無かった。整備の神様ありがとう。
 でもフランジは今回も錆で固着していて脱着にえらく苦労した。ナットも取れたので再溶接。
05042_20230507181701  フレームの裏に錆を発見。見逃そうか・・・と思ったけど、残りの人生を考えるとこれが最後の重整備に成るかもしれんので真面目に修理する事にした。



05043_20230507181701  切り取って廃材の鉄板を溶接。見栄えは悪いけど裏もキチンと溶け込んで居たので強度はOKと判断した。




05044_20230507181701  キチンと処理したさび止め一体型塗料よりも、適当な処理とエポキシ系さび止めに油性上塗りの方が耐久性が良い様に感じている。
 と言う事で今回もさび止めを塗ってから上塗りの工程へ。


05045_20230507181701  純正の荷台もボコボコだったので軽く鈑金してさび止め塗装。





05046_20230507181701  朽ち果てていた箱も構造用合板で再製作した。
 爺さんが作ったのは蓋がカパカパ動くダンプカーみたいな構造だったけど、作るのが面倒なのと丈夫さを求めて採石場の巨大ダンプみたいな斜面式のしてみた。

05047  グッデイで半額の塗料を買ったらさび止めと変わらない色だった(笑)。





05048  タケノコとか薪とか、結構手荒に使うのでしっかりと固定。
 さて、あと何年持つだろうか?。長生きしすぎるともう1回くらい作り直しが発生してしまう。

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2023年5月 3日 (水)

Modifying the DME of a Porsche 944 for a 911.

05031_20230507174401 こっちもGWなので時間のかかる面倒臭い作業。ポルシェ944のDMEを911用に改造。
 ポルシェ944と924と一部のBMWのDMEは930のDMEと基本構成が一緒。だから違う部品を交換すれば911用に改造する事が出来る。


05032_20230507180701  944とか924と言っても枝番が色々有る。だから明確に違う部品を変えただけでは怪しいので、一通り全部の部品をチェックしていく必要が有る。この作業が面倒臭くて普段の日常ではやる気に成らない。
 ここまでやったら普段やって居る930用DMEの修理とかリフレッシュ作業と一緒で、エミュレータに繋いで各部を修理とか調整すれば完成。
05033_20230507180701  よーく見たら解るけど半田クラックの子供が発生し始めた状態。怪しい所は全部再半田為ておく。
 このDMEに関してはハッキリと壊れている箇所は無くて、違って居る箇所の改造だけで動き始めた。

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2023年5月 2日 (火)

HONDA HP250

05021_20230507174401 ゴールデンウィークと言う事で懸案事項を一つずつ片付けて行こうと思った。まずは1年近く放置状態の運搬車「切丸君」。
 左右旋回のクラッチとブレーキの具合が悪く、これはミッションを割るしか無いと時間が取れる時様に保留中の作業。

05022_20230507174401  車体部と駆動部を分離した。農機メーカならフレームにロビンエンジンとミッションが別体で載っていると思うけど、ホンダだからエンジンとミッションは一体型でスマートな設計。


05023_20230507174401  動力の伝達はリーディング・ドレーディング式の手動クラッチ。





05024_20230507175401  相手は凝った構造の遊星歯車列が見える。この辺りも流石にホンダという感じ。
 大ギヤはケースの凸部が軸受になって居てそこで摺動している。面白い構造だ。



05025  ミッションを割る前に原因が見つかった。操作レバーと軸を繋いで居るスプリングピンのトラブルだった。
 左右有るピンの1本は半分抜けて居て、もう1本は内部で3本に粉砕されていた。こんなの初めて見た。
 本当なら熱処理された中実のピンでも打ち込みたい所だけど、面倒だったので同サイズのスプリングピンを入れ直した。針金で抜け止めをして気持ちだけ対策。
05026  合わせ目には白骨号のミッション用に買った嫌気性のシール剤を使った。これはポルシェの純正指定番号じゃ無いけど、ロータックスの航空用エンジンの純正指定型番なので、まあ大丈夫と思う。


05027  素線1本だけに成っていたけど部品が出ない操作ワイヤーを1本だけ作った。もう1本も作りたかったけど、油を挿したら動き出したので今日の所は作らない。



05028  アウターにもヒビがあるから何時か全部を交換したいところ。
 今回は他にもやりたい所が有るので細かい所までキチンと手を入れる時間が無い。

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2023年5月 1日 (月)

Goodbye India.

05011_20230507174401 インド行きが決まってからインドと同化しようと思って髭を伸ばし始めた。出発まで2週間が3週間だったと思う。その状態でインドに行ったけど自他共にインド人ほどひげ面には成らなかった。
 帰ってからすぐに歯医者の定期検診があったので一旦髭を剃り、それからどのくらいの期間で髭が伸びてくるか確認するために髭を伸ばし始めた。
 これで45日くらい。ようやくインド人の初期段階に到達したくらいの感じだと思う。もし次回インドに行く機会があれば、2ヶ月くらい前から髭を伸ばし始めたら違和感ないインド顔に成れると言う事が確認出来た。
 と、ここまで確認出来たのと食事の時に邪魔になり始めたの、で実験は終了で髭を剃って日本人に戻った。

 ちなみに来ているのはインドのスーパーで買ったTシャツ。薄くて直ぐに乾いて具合が良い。229ルピーなので結構安い。変に日本から持って行くよりも、向こうで買った方が安いし荷物も増えないから良さそう。

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