Human cam grinder
ポルシェ356用ディストリビュータの修理。基本部品は全て依頼者が手配してくれて居るのでその部分は楽。ただ本体の状態が宜しくない。
カムに酷い傷や偏摩耗があって、この状態で試しに試運転してみたら点火時期が数度振れる。
感じとしてカム山が数度分不規則に削れて居る訳じゃ無くて、傷にポイントのヒールが引っかかり気味に成る方が支配的かな?とか思った。
この部品は入って無かったので何とかしないといけない。昔のハイカムは純正品の小径側を追加工して居たし、POP吉村はそれを手で削った。うちには「少女A」も有るので手仕上げを併用したらいけそうな気がしてきた。 大まかな研削は少女Aで回して行った。カム山の形状が解らないのでGコードで滑らかに削る事が出来ず、多角形に同じ切り込みで切削した。
その後は手とダイヤモンドヤスリで段差を無くして言ったのがこの状態。完全に傷を消すと硬化層が無くなりそうだったので傷は少し残って居る。 で、問題は点火タイミングのばらつきだけどほぼ治った。
インチキな紙の目盛りだけどポイントが開くタイミングをプロットしていったら、綺麗に90度の4等分で1度もずれが無い状態までいけた。
素晴らしいじゃ無いか。進角機構も痛みが激しい感じなので、そちらの作業をやったら再組立して動的なタイミングを検証する事が出来る。 こっちは支給された部品がガタガタだったブシュ。
このデスビの銘板にはBR18と有るけど、このブシュを使うのは022タイプらしい。
実際に現物のデスビにはブシュは入って無いし、鋳鉄の滑り面には全然ガタが無かったのでブシュは使わない事にした。
それにしても純正の部品がガタガタなのは何故だろう?。022タイプはシャフトの直径が少し大きいんだろうか?。でも0.1mmくらいのサイズ違いを作るのは考えにくい。となるとこのブシュの品質の問題か?。もしこのブシュが必要な状況ならメチャ困った事に成って居た筈。
デスビの神様ありがとう。
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