Collapsed bearing holder
先日からポツポツと入って来ているでっかいスリップリングのオルタネータ。今回も同じで行けると思って無くなって居た銅の丸棒を手配していたのだけど、微妙に構造が違って居てびっくり。
テールベアリングのアウタに樹脂製のホルダが付いたタイプだった。この手の構造は電動工具とかでもよく見られるけど、結構な頻度でこんな感じに崩壊している。
ポルシェの場合はここが崩壊するとネックベアリングを支点に冷却ファンが首を振るように成ってしまい、ファンとシュラウドが干渉し始める。
ここもシフトジョイントと一緒でウレタン系の成形品が使って有ると、時間と共にこんな感じで崩壊する。
電動工具はゴム系の材質だったりするので、本当なら微小な滑りの防止や制振性の為に弾力性が欲しいんだと思う。でも自分が修理したヤツがこんな感じで崩壊するのは好きじゃ無いので、POM系で削り出して再制作している。
樹脂製のホルダが無くてアルミにダイレクトのタイプの方が多いくらいなので、ウレタン系をPOMにしても極端な悪さは無いと思う。それよりも時間と共にファンが干渉する事の方がヤバイと私は思う。
まあ何となく作業は進んで行ったけど、外観的にどうするかねえ・・・と言う問題が出て来た。
特に依頼が無い限りピカピカにはしてないけど、今回のヤツは軽く汚れを落としていたら前回塗装されたで有ろう銀色がポロポロ剥がれてしまう。
うーん、たぶん軽くパーツクリーナで拭き取った位で銀ラッカーでも吹いた感じ。瞬間の見た目は向上するけど何年か後で作業するヤツが悩んでしまうじゃ無いか。
綺麗に落として再塗装するにはブラストが必要。ブラストするには巻線を外さないと行けないし、巻線を外すにはダイオードの辺りで半田作業も出て来る。そこまでしてブラストして、洗浄してアルミ用の下地を塗って上塗り塗って・・・これだけで万が付くなあ。
うーん。やっぱり浮いた塗膜だけ擦り落としてOKにしておこうと安易な道を選ぶ私。
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