Here's the main culprit.
誤実装の話を聞いたので、これは1個1個見て行くしかないと覚悟を決めた。
まずは巻線とダイオードユニットを切り離し、巻線からダイレクトに外に配線を引き出した。
三相の巻線の先には実験用に製作した三相の全波整流器ユニットを付ける。
このユニットは特にバイクの短絡式レギュレータに問題が有るかもしれないユーザーの為に、「まずはこれを付けて15V以上でるかチェックしてください」と言う用途用に作った物。
当然、自分でもこんな感じの試験に使ったりする。
良いじゃないか!。やっぱりダイオードの一部が壊れて居たか間違っていたんだ。
整備の神様、俺はやったよ!。
と、喜んでいたのもつかの間、新しいダイオードユニットでも変な波形が出だした。そして今度は別の波形。以前は3個周期だったけど今回は6個周期。
温度か時間に依存する別のトラブルも有ったのか、若しくは新たに壊れてしまったのか。。。
古い車の修理はこういう所が面白いというか、面倒くさいというか、まあそんな感じ。だから作業する方も依頼する方も、何かをガーッとやったら直ぐに治ると思っていたら上手くいかない。ほぼ全てのトラブルで複数の要因が意地悪く絡み合って居るから。
で、何回か分解と組立を加熱と冷却を繰り返して見て行くと、黒いテスト棒で示している箇所のエナメル皮膜が剥げて居る事を発見。そしてその相手側に焦げた跡を発見。
こんなの慎重に見ていたら最初のチェックで解るでしょ?と言いたくなるけど、まあそういうのが解るのは日本で数名の超優秀な整備士だけだ。平凡な整備士はここまでやって初めて見つける(笑)。
アルミのカバーを外して単体試験しても見つからない筈だ。しかも加熱して微妙に変形したら接触するとか意地が悪い。
カバーを良く見ると長く出た部分は何の役にも立ってない事が解る。インローは根っこの4mmくらいだけで、今回接触した長い筒の部分は只の飾り。頭にくるから切ってしまうことにした。
何で切ろうか悩んだけど、旋盤と突切りバイトできれいに分離できた。
巻線の銅の部分は痛んでないので、あとはワニスを塗っては焼きを繰り返して被膜を再生しよう。
そして最初に見つけた死んだダイオードを交換したらお終いか?。いや、界磁巻線の最適値をもう一回まき直して見つけた方が良いかも。
いずれにしても商売の内容じゃ無いな(笑)。もう意地の世界だ。もう少しだけ高尚な言い方をすれば知的好奇心か。まあこんなに変な発電機なので次は無いと思うけど、もし次が有ったらギリギリ仕事に成る位の時間で作業できそう。
オースチンセブンの電装品、お待ちしてます。
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コメント
そこに ESAD-83使うか!!??
もったいない。。笑
投稿: MASA | 2022年6月14日 (火) 11時17分
豪勢やろ。
たぶん10A以上流せる様なダイオードで、同じのを6個持って無かったんやと思う。
投稿: みつやす | 2022年6月14日 (火) 11時45分