CDIの呪い
一度戻ってきたCDIがまた戻ってきた。今回は全く火が飛ばないらしい。うーん。。。
戻って直ぐに試験したら普通にバチバチ火が飛んだ。うーん。。。
前回のターンオフ出来ない再修理も、普通は無い様なノイズを無理矢理作った感じで発生させた。そして今回のこの状況。
もしかしたらCDIユニット以外の部分、デスビのピックアップとか配線とかコネクタの接触とか、そんな所にも意外な何かが隠れているかもしれない。
繰り返し見たけどCDI単体では不具合を見つける事が出来なかったので、今度はうちの試験機を添付して2台を返送する事にした。試験機は内部回路を色々と弄っているので少し特性が違う。何か変化が有るかも知れない。
遠方なのでピックアップ出力をオシロで見る訳にも行かず、色々な検証方法を考えて試行錯誤して行くしか無い。
こちらは別のCDI。こちらは15分位で火が飛ばなく成るらしい。
来て直ぐに試験したら発振音すらしない。内部を探ってみると1次側のオンオフはしているけど非常に弱い。そして2次側の出力は400Vくらい出て欲しいのに10Vくらいしか出てない。端的に言って壊れている。
トランスの線を外して測定してみると、10mHくらい欲しいインダクタンスが150uHしか無い。3個有る巻線の全てが桁違いに少ない。これはコア絡みのトラブルか?。
トランス交換かなあ、と思いながらトランスを取り出し、その状態で測定したけど変化無い。次にコアを外したけど割れたりしてない。そして驚いた事にその状態で、ボビンと巻線だけの状態で測定すると630uHとインダクタンスが増加していた!?。
訳が解らん。1個の巻線だけなら測定間違いとか勘違いが有るけど、巻線3個とも同じ様な傾向なので本当に訳が解らん。そして実際に昇圧出来ていなかった事実もある。
そして更に訳が解らんのは、外したコアをもう一度取り付けると正常な値までインダクタンスが上昇した事。
マジで解らん。コアが磁化されたりしたらこんな感じに成るのだろうか、高温に成ったら何か特性が変わるけど、あれは温度が戻ったら特性も戻るはず。
うーん、と思いながらも問題が有った巻線とかコアを使うのは怖いので、新たにトランスを作ることにした。
コアも鉄枠も全部準備しているのが有るので、コソコソ作業して最後にワニスを含浸して硬化させたらトランスの出来上がり。
もうここまで外したらコンデンサも交換した方が良いな。でもこのユニットは前回作業した時に、トランスもコンデンサも交換無しでOKと判断したヤツ。今回のはたまたまの故障の様な気もするけど前回の判断ミスでも有るから金は取れんだろうなあ。ハハハ。
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コメント
よく分かってませんが、接続先との絡みとなると難儀ですね。
電気の神様のお祓いが必要なレベルでしょうか?
ご参考までに、英国のこれは新規制作ものみたいです。
ttps://bit.ly/318lIHD
投稿: うんてれがん。 | 2020年8月 2日 (日) 18時05分
修理品では火が出ず、テスト機では好調という結果が出ました。デスビの信号か途中の配線に疑問が出てきた話をしたら、デスビを外して送ってくれる事に成りました。
技術的に話の通じるお客さんで良かったです。最終的にうちの修理に何か問題が有るのかも知れませんが、技術的に正しい方向のトラブルシューティングが出来ます。
ご紹介のCDIは面白いですね。3PINにも進角カーブみたいな写真が有って変だな?と思って見ていくと、デスビの進角を固定するワッシャも売ってました。
私の好きな方向性とは少しだけ違いますが、見た目が変わらないのは良いと思います。しかもケースを鋳造までしているとか凄いです。
投稿: みつやす | 2020年8月 2日 (日) 18時59分