本物なら日本衰退の象徴かも
昨日持ち込まれたDCダイナモ用の新品レギュレータ。デンソーが今時こんな物作っているのか!?と言う気持ちに成りながら受け取った。
印刷の線が曲がっていたりして何か変な感じ。おかしいねえ・・・と言いながら依頼者と話していたら、裏面のリード線を固定した所から半田の固まりがポロッと落ちた。はあ。。。 まあ、こういう部分は本質的な部分じゃ無い。大事なのは中身だ。と考えて試験したら更におかしい。まずは解りやすいボルテージリレーから見ていくと、16V弱まで最大発電命令が維持されて、ホンの一瞬10Ωくらいの抵抗経由に成り、直ぐに発電全停止の命令と成る。要は16Vを境に全力発電と発電停止を繰り返す状態に成っている。
これじゃあ裏面の抵抗が意味を為して無いし、調整電圧自体も高すぎる。貧弱な発電機と大きめのバッテリーを組合せ、短時間しか乗らない人は「良く発電する様に成った」と感じるかも知れんけど、そうじゃ無い人は1時間後か丸1日後か知らんけど、過充電に成ってライトが切れたりしそう。 さらにヤバイのはカットインリレー。カットインの電圧は13V程度と悪くはないけど、切り離す方の電圧が7V位まで落ちないとダイナモとバッテリーが接続されたままに成る。
これはどのレギュレータでも起こる現象だけど、こいつは少し低いところまで接続しすぎ。そしてそれを解除するための逆電流が16Aも必要と明らかにおかしいセッティング。これだと少し汚れたメグロのダイナモだと解除できずに焼損させてしまう。 比較のために腐った6V用BOSCHのレギュレータを持ってきたけど、これを試験したら12V換算で12.8Vで接続し11.6Vで解除だった。しかも逆電流は2-3A流しただけで直ぐに接点が離れる。
ちょっと今日の文章だけでは意味が解りにくいと思うから、日を改めてどのくらいヤバイか説明を書きたいと思う。それとは別に思ったのは数年前のGT380のレギュレータに似ているなと言う事。
理屈も動作も解らないコピー業者か、同じく訳の解らないデンソーの新人あたりが適当に外注して作って居るんじゃ無かろうかと思ってしまう。本当にデンソーから出荷された品物なら、衰退した日本の技術を象徴している記念品として取っておきたい気持ち。
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コメント
デンソー 濡れ衣やろ!
投稿: MASA | 2020年5月15日 (金) 18時48分
そう思いたいけど、ケースの型番で検索するとスズキの純正部品で新品が出るらしいんよ。そしてMonotaROでも買える。
GT380の時はアホなコピー業者の可能性高しと感じたけど、今回は質の落ちた日本企業製かも?と言う気持ち。
投稿: みつやす | 2020年5月15日 (金) 19時40分
こんなヘロヘロ印刷ではありませんが、このレギュレータをW1SAで使用していました。
ご指摘の通り過充電となりバッテリー膨れます。
物はフォークリフトだか建機用品で似たようなのがあると聞いて、7年程前にデンソー部品販売店から購入しています。
ゴムカバー付きコネクタの形状からして、スズキK125用のレギュレータが本来の目的みたいですね。
投稿: ざすたば | 2020年5月30日 (土) 07時57分
情報をありがとうございます。デンソー系の店から買っても過充電ですか、と言うことはデンソーの技術力が低下している事に成りますね。
まあ優秀な人が沢山居るのは当然ですが、一部のエンジニアや管理者に能無しが居て、それでも会社が成り立っていると考えると将来が怖いです。
投稿: みつやす | 2020年5月30日 (土) 08時11分