補正と言っても結構デカイ
数日前に入ってきて作業していた3.2L用のDMEユニット。故障の主因はシリンダ温度センサの取り込み部だった。
普通は水温センサに成ると思うけど、この時代のポルシェは空冷エンジンなのでヘッドにNTCサーミスタのセンサが付いていて、DME内で分圧とフィルタを経てADコンバータに入る。
この入力処理の部分に不確実な異常が有って、チラチラと補正データが変化していたのが原因。
補正データだから大した事は無かろうと思いがちだけど、左図に示すように実際は1.5倍くらいの変化幅を有している。これは最初のトラブルシューティングで書いていた5割くらいゆらゆら揺れる事と一致する。
左図は私の実験用DMEで簡単に採取したデータ。だから誤差も大きいし綺麗な曲線にも成っていない。でも全体の雰囲気は解るし補正値の定量的な値も解る。空冷のヘッド温度補正値なんて中々見あたらない、私自身も測定してみて変化幅が大きいことに驚いた。 参考としてこれも私の3.2Lで試験した中間域の燃料マップ。この変化幅と1枚目のシリンダ温度の補正幅を見比べると、ほぼ等しいというか 温度補正幅の方が大きいくらいで有る事が解る。
燃調を弄ったりする前に、各センサ類の数値とか安定性をチェックしておかないと、全然訳の解らない作業をしてしまう事になりがちなのが解る。
バイク 12km
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