文系、理系、電気系、機械系、電子系、電機系・・・
詳細な型番は良く解らんけど空冷ポルシェのオルタネータ。充電不良で入ってきたけど単体試験では問題なく発電する。おかしいなあと思いながら眺めていて一つだけ異常に気が付いた。
右上の黄色いカプトンテープを巻いているコネクタだけど、オリジナルではここにレギュレータAssyから来た青い線が繋がっている。そして黒い樹脂製のカバーが被さって要るのだけどそのカバーが変形して破れていた。
単純に経年劣化だと思ってテープでも巻けば良かろうと思って分解したら、中にあるオスの端子も少し変形して腐食していた。接触不良だった可能性がある。
ここが接触不良に成ると、チャージランプの発電機側が浮き気味に成って実際に発電していてもランプが消えないとか、自分で発電した電力をこの端子経由でブラシに送っているわけだからフィールドコイルの励磁が弱くなる、結果的に発電が弱くなる、なんか色々と問題が起こる場所。
そしてこの端子の場所を良く見ると、オルタネータを固定するブラケットというかファンシュラウドが直ぐ横に来ている事に気がついた。1枚目画像のうっすらと見える跡が相手部品の形状で、今はコネクタをギリギリまで曲げて居るのにこんな取り合い。標準の斜めに成った取付だと普通に当たっているんじゃ無かろうか。。。だからカバーが付いているのか?。
そこまで考えてこの接続方法に疑問を感じた。電気的には下の端子と同じなわけで、ここまで配線を伸ばして繋いだ方が機械的にはトラブルから遠い。レギュレータを交換する時の手間が1分くらい長くなるだけで、干渉や加振が原因のトラブルから自由に成るメリットの方が大きかろう、と。
今までこの種類の作業を何台もやって来たけど、これに気が付いたのは今回が初めてだ。それは今までオルタネータ単体で主に電気的な目でしか見てなかったからだろう。逆に私がメカだったとしても、この部分は奥まった所で手を伸ばして見えない作業に成る。さらにお尻の整流カバーも共締めに成るからこんな事に気がつく余裕なんか無い。。。シンプルな事だけど複合的な目で見ないと駄目だなと再認識。
学生の頃から文系とか理系とか区別したがるヤツはバカだと言っていたけど、同じように電気とか機械と分ける事も無意味だと思う。さらに電気系と電子系を分けてみたり、電気と電機は分野が違うとか言う人まで居る。
自分の身体だって電気信号の命令で骨格を筋肉内の化学反応で動かしているのに分ける意味なんか無いじゃ無いか。視野が狭まるというデメリットしか無いと思う。
今回の件は電気的な目だけで見ていたら何時まで経っても気が付かなかった事例だと思う。せっかく気が付いたんだから、トラブルを未然に防ぐ意味で自分のオルタネータも時間を作って同様な改造をしておこう。
ラン 4km
| 固定リンク
コメント