高野さんは嵐のような人だ

　お母さんがちゃしろランの草刈りをしていた。聞くとリコちゃんが遊びに来てくれるらしい。久しぶりで楽しみだ！。

　昼過ぎにリコちゃんが来た。二人で話したり、走り回ったりして遊んでいた。

　そしたら白い大きな車が来てオバサン達がぞろぞろ降りてきた。なんか騒々しくて馴れ馴れしいから、お父さんかお母さんの知り合いかな？。

　車の中には足が長くてスタイルが良いけど、目つきの悪い犬が乗っていた。僕たちが近づくと「ウーッ」って唸った。

　騒々しいオバサン達はちゃしろランの中に勝手に入ってきて、一番騒々しいオバサンが僕を無理矢理抱きしめた。このままあの車に乗せられて、保健所に連れて行かれるかと思ってびっくりした。

　しばらくしたら目つきの悪い犬が来た。

　「キサン、ここが何処か解っちょうとか！？」

　「俺様のちゃしろランぞ！、可愛い女の子しか入れんとぞ。」

　「でも、なんかおんなじ臭いがするなあ。」

　「まあ、まあ、お兄さん達、ここは私の顔に免じて・・・」騒々しいオバサンがなだめてくれた。

　「あんた達がそこまで言うなら、オレもそこまで物の解らん犬じゃ無いし、次は中に入れてやっても良かばい。」

　オバサン達は「アゲパン」と僕のおやつを置いて一瞬で帰っていった。気が付いたらリコちゃんも居なくなっていた。

　嵐のような1時間だった。フーッ、疲れたよ。でも夕方の散歩は行くよ。

バイク　12km