データえっせいの方が好きだ
借りてきた「地方に生きる・・・」をだいたい読み終えたのだけど、なんかイマイチパッとしない感が漂う。インタビュー主体の纏め方に成っているけど、この構成が私にとって読みづらくて解りにくい。
地方の若者に限った内容では無いけど、データを元に色々な問題提起をしているサイトで「データえっせい」というのが有って割りと良く見に行く。そちらの方が何倍も見やすくてデータだけなので逆に説得力も有るように感じる。
あとはたった132名のインタビューで全てを認識して纏めようと考える手法に無理が有るようにも思う。さらに纏めた内容がいかにも政府や役所が出す声明みたいな感じで、今さらこんなの読まされても仕方ないけど・・・と言う気分に地方の若者は成るんじゃ無かろうか、まあ私は地方の老人だから感性的な部分は解らんけど。
もう一つ抜けていると思うのは、地方で安定した正規職員がほぼ全て?世襲で独占されている事じゃ無かろうか。いやほぼ全ては言い過ぎだ、そのような地方が存在すると言い換えよう。その手の地方に住む人は「そのとおりだ!!」と強く同意する人が多数いると思う。
以前の不透明な時期では、福岡や大分ではどんだけボンクラでも両親が先生だったら教員試験に合格するとか有ったけど(笑)、残念な事にそれの市町村版は今でも確実に続いている。
この本では非正規で低収入の若者問題を論じているのだけど、その対極にある正規で安定収入のグループについては敢えて触れていない感さえ有る。著者を見ると地方大学の先生が大半なのだけど、行政関係の予算がついた研究が元になっていて、この手の分野に突っ込みにくいと言う面が有るのかな?とか勘ぐって見たり。
それに絡んで官製ワーキングプアの問題に関しても、もしかして肯定しているの?と受け取れるような記述さえ有る。我が市には「宮若生活」という市報がある。これに時々臨時職員の募集が載っているのだけど、1年契約で月額12.5万円と言うレベルだったりする。この本を選んだ司書も高い確率でその手の臨時職員じゃなかろうか。事務所の奥に座っているオッサンとオバサンは彼女たちの3倍とか4倍の安定した給与を貰っている訳で、そんな環境下で臨時職員の司書がこの本を選んだと思うと、なんかキツイなあと思う。
私には何もできんけど、息子達は上手く生き抜いて欲しいと願うだけ。唯一出来そうな事は縁故採用を自慢するような家に対しては、ずるくて汚い家族だと地道にバカにする行為を続けるくらいか。
バイク 20km
| 固定リンク
コメント