都合の悪いことは控えめに
先日からポツポツ書いている変なPWMみたいな回路。それのOPアンプを交換したら妙なことに成ってしまったので、その顛末を書いておこうと思う。
この回路はOPアンプで三角波を作り、余ったOPアンプをコンパレータとして使って三角波と指令電圧を比較して任意のデューティー比を持った信号を作ろうと言う物。
で、出力信号として±12Vが必要で、元電源が±12Vしか手持ちが無くて、じゃあレイルトゥーレイルのアンプでも使ったら良かろうと考えたわけ。
でも実際に探してみたら電源電圧の±12Vを許容していてレイルトゥーレイルでそれなりの出力電流が出せるヤツはなかなか見つからない。±15Vくらいの電源を用意した方が早かったのに、なんかムキになって探した。
探し出したのはマルツの通販でLT1490というアンプ。3枚目に示すようにスペックは申し分ない。流石名門のリニアテクノロジーだ。値段は1個が500円くらいと高いけど目を瞑って注文した。
で、到着してTL072と交換した波形が2枚目の赤い三角波。TL072の時はピーク電圧こそ低かったけど綺麗なパルス波形になっていた。何処がおかしいのだろう?と思って調べてみて、データシートの最後の方にとんでも無い数値を発見してしまった。
スペックの表の一番最後、控えめにスルーレートが0.07V/usと書いて有るでは無いか。はあ??の世界だ。汎用の代表みたいなTL072だって10以上は有ったはず。それが0.07??。
そう思ってオシロの波形から逆算してみると、24Vを300usくらいかかっているから24/300=0.08V/usと出た。ほぼスペック通りか。ハハハ。
値段の高いOPアンプならTL072と同等程度の性能が有ると勝手に思いこんだ私が悪いんだけど、名門リニアテクノロジーの技術者で有っても、桁違いに悪いスペックの部分は最後の方にこそっと書いて置きたい事に対してニヤニヤしてしまった。
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コメント
スルーレートが0.07V/usってすごいスペックですね。想定している用途は何なんでしょうか。
投稿: Nori-chan | 2017年10月 3日 (火) 06時23分
何なんでしょうね?。電流と電圧のスペックは素晴らしいので、速度が遅くても良い全ての用途とでも成るのでしょうか。
私はしばらく使い道が有りませんけど(笑)。
投稿: みつやす | 2017年10月 3日 (火) 08時46分