JISでは「すりわり付き」と呼ぶ
今日は仕事の合間にルーカスマグネトーの子ねじ類の製作・・・と言う投稿をしながら小型CNC機の宣伝をしているのだから、これも仕事と言って良い気がする。
昨日の夜中に作った丸頭にマイナスの溝を掘る。普通は「マイナス頭」とか「マイナスのドライバー」と言うけど、JIS規格では「すりわり付き」と呼ぶことに成っている。だから厳格な工具屋では「マイナスのドライバー」と注文しては駄目で、「すりわり付きねじ用のねじ回し」を下さいと注文しないといけない(笑)。
1.4mmのエンドミルが有ったので、幅1.4mmに深さ2.0mmの溝を掘ることにした。不安なので深さは0.5mmずつ4段階に掘った。この辺りもGコードを数行書けば済むから楽だ。仕事をしながら時々セットを繰り返せば勝手に加工が済んでいる。
2枚目はまだバリ取りが済んでない。何時も感じるけどこのバリ取りが意外と面倒で見た目にも影響する。最近思うのはダイヤモンドヤスリが使いやすいかな?と。
3枚目は夜中にほぼ手作業で作った別の子ねじ。これは特殊な用途でコイル2次側の過電圧による絶縁破壊を防ぐ為の安全隙間を確保する為の「放電電極」の役目をする。
普通に使って居ればコイル2次電圧はプラグの要求電圧以上に上がらないし、プラグにトラブルが起これば要求電圧は下がる方向で最悪はリークする。
でも何も考えずにプラグコードを外してキックしたりすると、コイルは100mmもの隙間に火花を飛ばそうとして健気にも2万V、3万V、4万Vと電圧が上がってくる。ハイテンションコード側で放電が起これば良いけど、運悪くコイル側で絶縁破壊が起こって放電してしまう事も有る。そうなると後は癖が付いたようにより低電圧でもそこからリークする様になってしまう。
そうなるのを防ぐために、マグネトー内部に3枚目のような突起が設けてあり、この機器の場合は7mmから8mm程度の隙間が安全隙間をして設定されている。だからこのネジが痛んでいたり外れた状態で運転したら致命的な故障を引き起こす可能性が高いわけ。意外と重要なネジ。
ずーっと雨なので風呂の前にエアロバイクを30分ほど漕いでおいた。カボス君みたいに280Wとかとうてい無理なので150Wとか120Wあたりをチンタラと。やらんよりも良いでしょ。それに歳だから無理して壊れてもいかんしね。
バイク 12km
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コメント
プラグコードを外してキックする際、100mmも離してキックすると電圧が上がるとは、恐ろしい話ですね。ところで、「、マグネトー内部に3枚目のような突起」とは、具体的にはどの部位にあるのでしょうか?
投稿: ラモ | 2015年11月18日 (水) 10時03分
気が向いたら今日の記事に写真を載せますが、スリップリングというか2気筒用はディストリビュータ的な部分が有って、そこに正規のプラグコードへ行く経路と並列にこの突起物が付いてます。
プラグコード側の電圧が過剰に高くなると、突起側に火花が飛んでコイルを守る仕組みです。
詳しく知りたい時は「マグネトー セーフティーギャップ」で検索してください。グーグル様は日本人をバカにしているので、アクセサリーの「キャップ」に変換して表示してくれます(笑)。英語モードに切り換えてから英語で入力すれば、「safety」まで入力したら「gap」が候補として出てきます。
技術立国って日本人だけが思っている幻想みたいですね。
投稿: みつやす | 2015年11月18日 (水) 11時50分