盛夏のフラップモータ祭り
先月の中頃だったかポルシェ964系エアコンフラップモータを修理した話を書いた。そのせいか今は3台のフラップモータが入ってきている。
外から見た症状は「動かない」で同じだけど、今日のは3台全部がモータの動きが悪く、更にその中の2台はパターンが損傷していると言うものだった。1台のパターンは生きていた。
リンクの調整が悪くて無理をし続けてもパターンは痛むけど、モータの動きが悪くなって電流が増大してもパターンは痛んで燃えたりする。ここのモータは12V印加時に精々100mA程度が正常なのに、動きが悪いのは1.5A以上流れたりする。設計の15倍も流れたら各部が燃えたりしてもおかしくない。
うちは内部のスモールパーツとか入手できないので、破損していたら誤魔化して再生するかゼロから作るしかない。だから全ての物を修理できるとは限らないのだけど、今日の3台は全部生き返ったので良かった。
で、新品を買った人も含めて取付時の注意点を書いておこうと思う。中を開けて修理したからこそ強く言える注意点を。
このモータはポテンショメータが併設されたサーボだけど、モータの全電流はプリント基板に印刷された導体と摺動子経由で流れる。そして両端のエンド位置に来たら導体が切れてその部分でモータが止まる仕組みに成っている。
しかし、リンクの調整不良やゴミや動作の重さなどでモータがエンドまで行かない場合、何時までもモータが唸ってパターンにも電流が流れ続ける事に成る。直流モータだから動作点の電流が100mAで有っても拘束電流は10倍、20倍は簡単に流れてしまう。結果的にモータも傷むしパターンも痛んだり燃えたりするという訳。新品でも。
気の効いたメカニックなら言われなくてもやると思うけど、この状態を防ぐにはモータを両端まで動かしてリンクの調整をする必要が有る。具体的には2枚目の画像の2本のピンに12Vを印加するとモータはどちらかに回ってエンドで自動停止する。それがモータの素直な動作限界と言うわけ。それに合わせてリンクやフラップを無理が無いように調整したらOK。
当然動作は両方向なので、電池を逆向きに繋いでモータを逆転させ、両方のエンドで無理が無いようにリンクの調整をする必要が有る。もしかしたら各部の変形が進んでいて、一部を削ったりスポンジを薄いのに替えたりする事も必要かもしれない。そのあたりは古い車なら臨機応変に。
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コメント
うむぅ、♪分かんない、マブチモーターしか分かんない。胃の上用水でした(o^-^o)
投稿: ラモ | 2015年8月 7日 (金) 17時16分
このモータはほぼマブチモータですね。軸が長くて専用品なので入れ替えが困難ですが。気持ち的にはマブチモータに入れ替えたいです。
投稿: みつやす | 2015年8月 7日 (金) 20時01分