トラクタのダイナモとレギュレータ
時々ここに紹介しているイセキの古いトラクタのダイナモとレギュレータ、修理と試験が完了したので今日発送した。
調べてみるとレギュレータのケースに関しては3月に書いている。穴が開いていたのでTIGと半田で埋めた。
レギュレータはカットインリレーがバラバラに成っていたので、その部分だけ半導体化して他は生かして完成した。
その次はダイナモの方で、コンミュテータの切削とマイカ深さの調整に関しては8月の始めに書いていた。
その他の作業としては、写真のようにフィールドコイルの外装と一部の素線が痛んでいたので修理した。古いのは紙テープみたいな材質だけど、補修用にはガラスクロスのテープを使っている。
写真は細かい部分の補修をしながら、右側だけ巻き終わった状態。
次の画像はレギュレータ。ダイナモが完成して組み合わせて試験していると、行けると思ったボルテージリレーのコイルが焼け死んでしまった。仕方ないので全部を半導体式に作り直し。
DCダイナモの場合は、オルタネータの様な自分で過電流を制限するような性質が無い。その為にレギュレータで過電流が流れないように制御してやらないと行けない。だからオルタネータ用の半導体式レギュレータよりも、DCダイナモ用の方が回路が複雑に成る。
電流検出用の抵抗とか、スイッチング用のトランジスタなどはフレームに直接取り付けて放熱しやすくする。
その他の部品は振動で破損しないように、接着剤でポッティングしておく。放熱の事も有るので最低限の量にしたほうが具合が良い感じ。
そんな感じで出来上がったセットが最後の写真。カバーの固定や端子台の螺子は、在庫として持っているマイナス頭のビスが合ったのでそれに交換した。たったこれだけの事で部品の見栄えが締まるけど、在庫しているのは特定のサイズだけなので無いときは現物を使うしかない。
オマケとして、先日「ぶどうの樹」で見かけた古いトラクター。イセキのT-20型でカワサキの空冷エンジンが搭載してあった。
今回のダイナモとレギュレータも、これと同じ時代のトラクタに付くのだろうと思う。ポルシェという話だったから、イセキが輸入した物かライセンス生産したヤツだろう。
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コメント
レギュレーターに メタルクラッド使うなんぞは、、
なんと 贅沢な事でしょう!!
耐熱 放熱とかも 考えての事でしょうけど、
あなたの場合 たまたま そこに転がってたから。。
と言うのが 本当なところなんでしょ!!??
投稿: MASA | 2013年8月21日 (水) 01時13分
これは以前の残りというか、外国製の道路舗装機械用をプチ量産したとき、纏めて買っておいたヤツなんですよ。
メタル外装をフレームに接触させて取り付けるのが、一番具合よく放熱してくれるみたいです。
これは電流検出用なので内装でも行けますが、メカ式レギュレータの電流制限抵抗辺りになると、ニクロム線むき出しで、外に付けて、外気を当てて、それでもアチチに成りますねえ。
投稿: みつやす | 2013年8月21日 (水) 08時16分
>イセキのT-20型でカワサキの空冷エンジンが搭載してあった
2スト3気筒ではないでしょうねえ。
というか、内容が難しくて、くいつくところがここしか無かった(^_^;)
投稿: ihatovo | 2013年8月21日 (水) 10時54分
Wikipediaによると「圃場のマッハ」と呼ばれて恐れられていた・・・(笑)。
ディーゼルみたいなので、2stだとしたらUD方式?。でも湿式と思われるエアフィルターから直接ヘッドに入っていたような気がするので、残念ながら4stでしょうね。
投稿: みつやす | 2013年8月21日 (水) 12時46分
最近ヤンマーがフェラーリのデザイナーだった人にデザインさせてました。
カッコよさ? って必要なんでしょうー。
キット。
ロゴも変えてましたネ。新撰組みたいなのに。
sonyやphilipsを彷彿するのは自分だけでしょうか?
philipsは、フナイになりまたケド・・・・。
投稿: そクラテす | 2013年8月21日 (水) 21時03分
私の好きなデザインではありませんが、普段からトラクタに乗っていたら心を動かされる形なんでしょうかね?
500万のトラクタを250万にすると言うよりも、大事に使っているから古いのを250万で下取りします、と言った方がお爺ちゃん達は買い換えるみたいです。
投稿: みつやす | 2013年8月21日 (水) 21時34分