« ねじ穴ピッチゲージ | トップページ | 重大ニュース »

2013年3月11日 (月)

バイトよりも刃物台

0311 別のことを書こうかと思っていたけど、バイトのことを書く事にしていたような気がしたのでそっちを書こう・・・と思ったけど、それより先に刃物台の事を書いておくべきだと思ったのでそっちを。

 写真の旋盤本体は良くある心間が350mmタイプのミニ旋盤。ただ刃物台の部分が違っていて複式刃物台を撤去して削り出しのブロックに変更してある。
 XZ軸をNCで制御するのだから、ゼロから設計するなら複式刃物台は必要ない。でも最初から付いている場合は撤去したり交換すると余分な費用がかかってしまう。それなのになぜ交換してあるかと言えば、剛性が全く違うから。
 機械の設計者じゃなくても、段々重ねの構造やスライド機構が間に入っているのを見ると、何となく「弱そう」と感じると思う。手動のテーパ削りのために必要な機構とは言え、実際に剛性が低いし変位の方向が良くない。
 剛性が低いだけなら切り込みを少なくすれば或る程度はカバーできる。でも切削中の変位の方向が、被切削物に対して近寄るような倒れ方をするのが良くない。
 何故ならバイトの刃先が食い込む方向に成るから。これは切り込み量に正のフィードバックが掛かって居るようなもので、きっかけが有れば振動を始めたり振幅が増大してしまう事を意味する。実際に突切りとかねじきりなどの厳しい作業時にはそのような状況に成る。
 これをバイト側で対処しようとしたのがヘールバイトで、切削力に依って刃先位置は被切削物から遠ざかるように動く。トータルの変位量は機械側との総合的な物になるけど、ビビリとか食い込みが軽減される方向に改善される事が多い。

 今回のミニ旋盤でもヘールバイトの試作品を作ったりしていたけど、機械側の改善が先だろうと思って複式刃物台に変わる高剛性刃物台を作ってみた。
 効果は劇的で・・・と書くと大げさだけど(笑)、誰にでもはっきり解るほどの効果が有った。特に大型の心間550mmのタイプは改善の度合いが凄かった(悪い言い方をすればオリジナルの複式刃物台の剛性が低い)。こちらはトータル価格が高めという事もあり、最初から高剛性刃物台を標準にした。
 心間350mmの方は低価格路線なので、標準にして価格が上がる事のデメリットを考慮してオプション扱いに成っている。でもはっきりと解る変化が有るので、変な物を買う位ならこの刃物台を最初に買うのが良いと思う。単純な外径切削で有っても仕上がり具合がはっきり解るくらい変化するから。
 ああ、それともう一つメリットが。このタイプは刃高が8mmのバイトしか使えない事が多いけど、高さを下げることで10mmのバイトが使える様に成っているので、選択肢が相当広がる。

 今日も気温がかなり上がっていたので、タイツと長袖ジャージで走りに行った。気温が高いと気分も盛り上がるのか?、長い方のルミエール経由のコースにしてみた。
 全般的な体調は良いのだけど、何故か脚の疲労感が抜けない。負荷が掛かりすぎて居るのか、栄養とか休養的な問題なのか、年齢的にどうにもならない事なのか?。
 去年まではこのコースをよく走っていた。ここを走ると長濱に良く会うんだ・・・と思っていたら今日も会った。アイツは毎日走っているのかもしれない。錦帯マラソンにも申し込んだみたいだし。困った。
 少し疲労感が有ったのと暗くなってきたので、室木に抜ける峠道は止めにした。「迷ったら楽な方」だ(笑)。そのまま平地で倉久の方をぐるっと回って帰ってきた。

ラン 18km

|

« ねじ穴ピッチゲージ | トップページ | 重大ニュース »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ねじ穴ピッチゲージ | トップページ | 重大ニュース »