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2011年10月 2日 (日)

出来の悪い中国娘

10021 昨日今日と、金曜日に引き取ってきた箱の中身に翻弄されていた。週末だというのにツナギを着て、削ったり測定したり調べたり悩んだりの繰り返し。
 今回のはエンドユーザーの元で使い込まれたボロだという話だったので覚悟はしていた。ボロばかり触ってきた私にとってはボロじゃ無かったけど、それでも最低限の機能を満足させるまでに丸々2日かかった事になる。
 中国製のこのシリーズは何台か触ってきたので雰囲気は解っていた。最初に刃物台とか摺動部を少しだけ弄り、それらしく動くように調整をした。でも切削面が宜しくない。
 振動が酷いので主軸廻りを測定したら信じられないくらいぶれている。やりたくなかったけど主軸を抜いてチェックした。ベアリングには致命的な異常は無い。手持ちも無いのでそのまま組んだ。ネックがテーパーローラでテールがボールなのは何故だろう?
 ネックのテーパーローラだけど、オイルシールも何も装備していないのに給脂が無いのが気に入らない。スペース的に面倒な作業に成ったけどグリースニップルを追加した。このグリースのはみ出る感じが何とも良い。変態だ(笑)。

10022  音と手回しの感触は良くなったけど、組み直しでは振れは治らなかった。しばらく悩んだけど主軸端を削ることにした。たぶん激しい干渉をさせてしまったか、落下とかとんでも無い事をしたのだと思う。調整とか見て見ぬふりの範囲を超えていたし。
 削った後で再度測定をしてみると、安物の0.01のダイヤルでは解らない程度の振れに収まった。
 この後で調整しながら間座とチャックを装着した。チャックの外周面でもP-Pで0.01位の範囲に入るように成った。回転させたら振動が劇的に減った。

10023  その後で削ってみたのがこれ。材料はS45Cでユンボのピンを作った残り。右側の光っているのが改修後の切削面。
 チャック側の2箇所は改修前。どうしてもこんな感じで曇ったというか、微小な目で見るとビビリというか、納得のいかない切削にしか成らなかった。
 光沢面に成っただけではない。送るときの切れ味というか切りくずの状態というか、なんかもう全然違う。もしかしたら調子よく使っている勝倉の小型旋盤よりも良いかも?と感じる位。

 デカいだけのとんでも無い中国娘が来たなあと思っていたけど、良く見たら美人でスタイルも良いし気の効いた事も言う。凄く荒れているその娘と2日ほど苦労して暮らしてみたら、メチャ良い娘に成ってしまって、びっくりニヤニヤという感じ。
 今まではこれよりも小さいのを何台か触ってきた。その度に世間で言われるほど"中国娘"も悪くないじゃないかと感じてきたけど、今回のこれは一番良いと思う。
 他の機種と比べると基本切削能力に関するコストパフォーマンスが突出している。この機械をベースにした新しいオモチャの開発はこれからに成るけど、なかなか楽しみな気分に成ってきた。
 重さが150kgくらい有るという部分さえ許容できれば、自分用の旋盤が欲しい人はこれを第一希望として考えるべきだと思う。まともな設計なら質量≒剛性とも言えるから。
 そしてこのシリーズを買うときには、私がいつもお世話になっている旋盤市場での購入を検討して欲しい。他社の詳細は知らないけれど、ここは安いけど最低限の確認と整備をしてから出荷している事は知っているから。
 などと、最後はPRモードでした(笑)。いや、マジでまともな人です。旋盤市場の社長は。そしてちょっとだけメカ的な意味で変態です。

 今日もウォーキング。なかなか順調でよろしいと思う。

ラン (7km)

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コメント

グリースのはみ出る感じが何とも良い。変態だ(笑)。
って
手で押さえた ケツの穴から ウ〇コが
漏れる感じに似てます???

そりゃ~~ 変態だ!!(笑)

投稿: MASA | 2011年10月 3日 (月) 14時47分

 そりゃ違う方面の変態になってしまいますが(笑)。

 締まりの悪いニップルのボールから、少しだけ戻ってくるのは似てるかも。。。

投稿: みつやす | 2011年10月 3日 (月) 15時16分

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