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2011年9月14日 (水)

Pa'linka

0914 次男が帰省してきている。爺さんの手術が少しは気になっていたのか、旅行から帰ったので報告の意味が有ったのか解らないけれど。
 ヤツには平均的な額よりもずーーーっと少ない額しか仕送りはしていないのだけど、2週間ほどハンガリーに行ってきたらしい。
 どうやりくりしたのか解らない。それ以上に初めての一人での海外旅行が何故ハンガリーなのかも、全然解らない。
 で、向こうでお世話になった人に貰ったからと不思議な酒を差し出した。アプリコットがベースのブランデーでパーリンカと言うらしい。
 私は基本的に水と低脂肪乳しか飲まないので知らないけれど、空けてみたらエチルアルコールの匂いがしたのでキツそうな酒だ。
 ラベルを見ろと言うから見てみると「Tribute to Mitsuyasu-san」と書かれている。こういう感じで贈り物とかお土産にするやり方がブダペストあたりでは流行っているのだろうか?
 丁度よいタイミングだったので、砂糖を入れて煮詰めていたいちじくジャムの最後の仕上げに振りかけた。そしてヨーグルトに入れてグルグルかき混ぜて食べたら美味かった。
 ちょっと幸せ。

 夕方からは手術だった爺さんの所に行ってみた。ちょうど手術が終わる頃で、終わった後の執刀医の説明が聞けた。
 銀色の皿に内臓の一部を乗せて先生がやって来た。「なんか焼き肉屋みたいですね(笑)」と言いかけたけど踏みとどまった。
 直径が2cmの小腸と6cmくらいある大腸を接合する話が面白い。チャンバーみたいにテーパーに加工してから繋ぐのかと思っていたら、今回は両方に蓋をして円筒の側面をくっつけて、接合面に穴を空けて側面経由で通過させる工法にしたらしい。
 「どれが良いという事は無くて、その時の状況に応じて一番良さそうな方法を採用するだけです。」と言う先生の言葉は、工学系の人が言いそうな言葉で意外だったけど納得できる。
 前回の手術で癒着していた大腸を切り離していく作業に1時間半くらいかかったらしく、そのあたりも部品交換の前に錆を落としたり変形を修正する方が大変だったりする事に似ている様な気がする。
 外科医の作業も機械を弄るのも同じような物かも知れない。と思いかけたけど、一つしかない部品を触るときでも緊張するのに、相手が人間の体だと思うと私には作業は出来そうに無い。
 医者という仕事は相当根性が座っているか、適度にいい加減で過去を吹っ切れるような人種じゃ無いと勤まらんのじゃ無かろうか?。婆さんを乗せた帰りの車の中で考えた。

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コメント

世の中に一つしかないものを、日常的に触る人の気持ちは、サバサバしていると思います。失敗して、いちいちクヨクヨしていたら、やってられないはずです。

投稿: スパイクのいず | 2011年9月15日 (木) 20時20分

*養老 孟司さん(解剖学者、東京大学名誉教授)の「自分は死なないと思っている人」という本を読んだことがありますが、解剖学者にとっては、バケツに入った人間の頭部や、手足は、単にバイクのパーツにしか見えないようです。彼らのお陰で手術の技術が発展するなら何も言えません、ただよろしくお願いしますとだけですね。

投稿: ラ・モート | 2011年9月15日 (木) 20時59分

 そうかもしれませんね、毎日の事ですから気にしていたら自分の気持ちが持ちません。
 私には出来そうに無いけど。

投稿: みつやす | 2011年9月15日 (木) 21時00分

 あっ、入れ違いに成ってしまいました。

 解剖の方がまだ出来そうな気がします。既に生命が無いわけですから。
 そう考えていくと、無事が普通の産婦人科とかが一番プレッシャーかかって成りたくない感じです。学力的にどの科で有っても成れませんけど(笑)。

投稿: みつやす | 2011年9月15日 (木) 21時52分

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