2025年7月16日 (水)

Siglent SDS804X HD

07161_20250717201401 新しいオシロが来た。うちはまともな電気電子の会社じゃ無いけど、使う時はほぼ毎日オシロを使って居るから無いと仕事に成らん。
 ゆっくりと悩む時間は無かったけど、それなりに悩んで決めたのはSiglentの SDS804X HD と言う機種。前に少し書いたけどSiglentの任意波形発振機が壊れずに働き続けて居るので信頼感があった。そこで会社はここから選ぶ事にした。
07162_20250717201401 そりゃテクトロとかアジレントの営業を呼びつける事が出来る環境なら別の選択肢もあるけど、うちは違うので中華の中でまともそうなヤツを選ぶしか無い。
 チャンネルは4ch欲しい。帯域は一番低いヤツで良い。昨日も低いヤツで良いけど脆弱なヤツは困る。その程度の条件で選んだ。
 別の普通っぽいシリーズと悩んだけど、こっちの方が新しくて気合いが入っているような気がしたのが決め手となった。
 レクロイとかの大型の筐体をイメージしていたら、以前のヤツよりもかなり小さくてびっくり。老眼の私はメガネ無しだとギリギリ文字が読める位。
 ch毎に操作つまみが無いのは気に入らんけど、今の時代はこのクラスだと見つける事が出来なかった。しばらく使って居たら慣れたのでまあ良いか・・・と言った感じ。
07163_20250717201401 最初なので良く解らんけど感動したのはノイズの少なさ。左の波形は点火コイルのデータを取っているところ。
 上からコレクタ電圧、コレクタ電流、放電部電圧、と成る。こんなバチバチ言っている環境下でこんな綺麗なデータが取れるとは驚きだ。古いオシロだと昨日の波形だったのだから雲泥の差がある。
07164_20250717201401 あと、このオシロにUSBメモリーを挿しておけば画面コピーが保存されるのも使いやすい。ずーっと前に使って居たHPのブラウン管式デジタルはフロッピーに保存で便利に使って居たけどそれの現代版だ。
 PCに繋いで便利な事が出来たり、単体でもかなりの機能が有るみたいだけど私は使わんと思う。ああ、あと重さはこっちの方が重い。今の時代に重いほど良いと言う判断基準は無いと思うけど、軽いよりはちゃんとしてそうな感じが有る。
 直ぐ欲しかったので国内から買おうかと思ったけど、最安値のアマゾンでも税込み71,060円だったのでアリエクスプレスにした。こっちだと55,387円とかなり違う。税金を3,000円取られたけどそれでも1万円以上安い。それに元が中国製なんだから本国から買うのが自然な気もする。
 到着後に起動したら中国語だった。クイックスタートガイドが入って居たけどそれも中国語。想像力を駆使してなんとか言語を切り替えた。この部分が一番苦労した所かも知れない。アマゾンで買ったら英語か日本語なんだろうか?。

 最後の波形は閉磁路コイルの電流特性を見ている所。理屈通りに閉磁路コイルは効率は良いけど磁気飽和が速い。古い時代のドエルタイムが長目のECUには使いにくい特性かもしれない。

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2025年7月15日 (火)

It can be used as it is, but it would be even better if it were modified.

07151_20250717182301 白骨号のインジェクタ駆動部を改造した。インジェクタをボクスターのインジェクタに交換して使って居るけど、先日検討したようにハイインピーダンスタイプに変更した方が負担するエネルギが大きい対策。
 内容は大きく分けて二つ。一つはインジェクタ駆動の14番ピンと15番ピンがDME内で一つに纏めて有り、それを1個のダーリントントランジスタで駆動してある。それを別々に切り分けてそれぞれをFETで駆動する様にした。
07152_20250717182301 もう一つは電流制御が不要になったので電流検出の抵抗を削除した。これら二つの改造に依って電力ロスが減少した事と、1個のダーリントントランジスタを2個のFETに分けた事に依る熱的な楽さを期待して居る。


07153_20250717182301 汚い裏面は、ゲートの保護とか逆起電力のアクティブクランプで悩んでいるところ。
 最終的にオリジナルのDMEに倣って47Vでアクティブにクランプする様にした。最後の砦?の600Vツェナーは残して居る。
 クランプする電圧が高ければ高いほどスパッと噴射が切れる訳だけど、それだと過電圧や過大なアバランシェエネルギに依ってパワー素子が破壊されるかもしれない。今は秋月で売っていた60Vの素子を47Vでクランプして居る。
07154_20250717182301 時間軸が壊れたオシロで確認。下の段がコレクタ電圧で上の段がインジェクタ3個分の電流。
 これは卓上の試験なので14ΩくらいあるBMWのインジェクタを付けている。印加電圧が13Vなのでロスが無ければ計算上は2.8A位に落ち着く予定。まあ近い所にサチレートしようとして居る感じ。
 この状態で試運転してみたら、触れないくらいだった放熱器の温度が十分触れる位まで下がった、効果があるという事だ。しばらく検証した後は耐久性がありそうな感じに配線をまとめよう。

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2025年7月14日 (月)

Replacement of protective sponge rubber

07141_20250717093801 2柱リフトの保護用スポンジゴムを交換した。これは純正では付いて無いけど時々ドアを当ててしまうから自分で追加して居たヤツ。
 写真でも解る様に劣化して居る。劣化だけなら放置して居たけど問題は黒い塗装。虎ロープみたいな感じで黒黄のシマシマになって居たけど、黄色は退色して黒は風化して黒い粉というか液体になって表面に溜まっている。
07142_20250717093801 2枚目は白骨号のドア。黒っぽい縦染みは前記の保護材に当たった跡。保護材表面の黒い汚れが転写されてしまう訳。
 薄いのは水垢だけど濃いめのは転写された汚れでこれが結構目立つ。以前なら良かったけど全塗装したので人並みに気になる訳。
 今回は黒の塗装が無い白一色にした。これなら塗装が風化して転写される可能性が低いし、もし転写されても同じ白系だから目立たない筈。

 このリフトを設置する時に幅を広げて設置すれば良かったと悔やまれる。これは大昔の初代サニーとかカローラの時代のヤツなので幅が狭い。5ナンバーサイズの白骨号ですらこんな感じなので、嫁さんのルーテシアとか上げるときはドアからの出入りが超困難。
 かと言って今更リフトを再設置するモチベーションは湧かない。こんな感じで騙し騙し使うしか何だろうなと思う。

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2025年7月13日 (日)

What should we believe?

07131_20250717092001 BOSCH製燃料ポンプの点検依頼。圧が上がらないと言うかガソリンが出てこないらしい。
 電源を繋いだら回転はして居る。回転の雰囲気も電流値も特に問題無い感じ。吸入口を指で塞いだら吸い込んで居ない感じ。
 何回か試して居たら「プシュッ」みたいな音がして指に吸込みの感触が出るようになった。
07132_20250717092001 吐出側にチェックバルブが付いているタイプなので外して確認して見た。どこから出たのか解らんけど、人差し指に乗っているビニールの破片が出て来た。
 減圧弁とエアを使って調べて見るとクラッキング圧が2キロくらい有る。まともな工学的表現をするなら200kPaとなる。
 流石におかしいような気がするけど、後で話したら使用圧が600kPaくらい有るシステムらしいので良いのかな?と言う感じ。それに交換以外に修理の手も無いし。
07133_20250717092001 その過程で同パッキンに変な圧痕を発見。もし600kPaレベルの圧がかかったら間違い無く漏れて居たと思う。
 同じサイスはアルミパッキンしか無かったのでそれを装着して置いた。最終的な試験では吐出が出来る様に成ったけど、なんか不安な製品だ。

 新品燃料ポンプの不具合は以前にも有った。ネットでも修理屋さんが書いて居た記事を読んだことがある。BOSCHの質が下がったのか低品質の偽物が流通しているのか。
 白骨号のインジェクタでも体験しているけど、型番と見た目は一緒でも性能が違う新品が売られて居る。私が買うのはアリエクスプレスだから気持ちの準備もあるし(笑)諦めも付くけど、ほぼ同じ商品と思われる物が国内のショップで売られて居るのを見たりする。
 自分で買ってないから確証は無いけど、写真がアリエクスプレスと一緒に見えるから非常に怪しい。そして我々ユーザーは型番とか箱まで偽装されたら見分けが付かないからタチが悪い。
 買うまではどうにも成らないから、買った後で試験してから使うしか無いのかな?。

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2025年7月11日 (金)

He bought an unexpected car.

07115_20250711201201 昼前に作業をしていたら見慣れない車が上がって来た。ロードスターのハードトップバージョンだ、RFだったか?。
 お客さんかな?と思って出て行くと広島の変なオジサンだった。以前はフォードのピックアップトラックに乗っていたから、えらく路線変更したモンだ。
07116_20250711201201 乗っても良いと言われたけど壊したら行かんので今日は辞めて置いた。
 シフトレバーが短い、ショートシフトじゃ無くて純正らしい。運転席廻りは最近の軽よりもコンパクトだ。BOSEのスピーカが付いたレカロだったけど、蝶々マークから解る様にオジサンは耳が聞こえないので 意味が無い装備(笑)。
 昔は紙で筆談をして居たけど今はスマホの音声認識で普通に会話が出来る。技術の進化が目に見える形で人の役に立った一例だ。
07117 私は屋根が開くとは思って居なかったけど、自動で開閉出来てタルガトップみたいな形に収まる。幌は幌で良いけどこっちの方が実用上は便利な気がする。
 歳取って面白そうな車に乗るのは悪く無いと思う。MTなのも惚け始めた我々にとって安全側の選択だ。 
 急な訪問でこちらの時間が無かったけど、懐かしい顔と変な車を見られて嬉しかった。

07111_20250711201201 speeduinoの関係でドエルアングルってクランク角か?それともデスビ角か?と思ったので調べようとした。そしたら・・・。
 グーグルのAI纏まとめはポイントが「開いて」いる角度と宣う。 
07112_20250711201201 ヤレヤレと思って最近よくある初心者向けの会話形式で教えるサイトを見ると同じく接点が「開いて」いる角度だと書いて有る。 

07113_20250711201201 これは困った(笑)と思いながら自動車雑誌のサイトに行くと断続器のコンタクトポイントが「開いて」いる角度のこと、と有る。モーターファンって専門誌じゃ無いのか?、専門用語的な 言葉が前後にちりばめて有るぶん一番罪が深いな。

07114_20250711201201 試しに「dwell angle」で検索した結果が最後の画像。英語だとちゃんと「closed」に成っている。 
 ポルシェの減速機の軸間距離を調べた時の事を思い出した。日本語サイトは全て間違った数値が掲載してあり英語サイトでは正しい数値だった。
 馬鹿らしいから見てないけど、知恵袋とかで「専門家」が「断続器が開いた角度の事です」とか説明して居るんだろう。そしてそれをグーグルが集めて正しい情報として学習する。
 頭が痛くなるな。。。そして自分の得意じゃ無い分野の検索結果が怖くなる。まともに知識を得ようとするなら最低でも著者が明確な書籍とか見ないと駄目な時代だ。

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2025年7月10日 (木)

You are imitating without understanding the function.

07101_20250710205901 ポルシェ356用の社外品デスビ。中国製で全く進角しないらしい。
 BOSCHの型番とかは入ってないのでメチャ厚かましい訳じゃ無い。でも動作しないのは良く無い。


07102_20250710205901 中を見るとバネが1個しか付いて無い。落ちたのか最初からそういう思想なのか?。
 プレスの感じが安っぽい。部材の厚みも1段階薄いような気がする。まあ動けば良いのだけど。


07103_20250710205901 外からスプリングを交換する位では治りそうに無いので分解した。
 なんか見た目が変。手で重りを動かして見たらやっぱり変。アンバランスというか左右の形状が違っている感じが有るし、そのせいかストロークも出て居ない感じ。

07104_20250710205901
 一番縮めたというか進角していない時の配置。片方の重り側から見た写真。





07105_20250710205901 同じ状態で反対側の重りから見たらこんな感じ。やっぱり取り合いが違う。
 デスビはクランクの1/2の回転数で回って居る。別の言い方をすれば、クランク軸ではデスビの精度や変化の2倍影響が出てくる。
 そんな部分なのにこんな状態で良いわけが無い。実際に動かないんだし。
07106_20250710205901 色々見ていくと変な所が一杯有ったけど、一番の犯人はこの部分。プレスで打ち抜いた部品とカム軸が固定して有るのだけど、その中心がズレて居る。固定の時にずれたのかプレスがいい加減でずれたのか解らない。どっちにしろ左右で形状が違う。
 捨てようかと思ったけど捨てたら工賃が発生しないので削って形状を合わせ込む。これで無理矢理修理工賃が発生する(笑)。
07107 ミニグラインダの後はダイヤモンドヤスリで修正して組立てた。これでようやく左右がほぼ対象に動く様に成った。
 あとは手持ちのバネの中からそれっぽいのを探し出し、試験機に乗せて適当にバネの張力を調整したらできあがり。
 型番が無いのでどのデスビを目標にすれば良いか解らない。356用に数種類有るデスビの中央値辺りで進角するように適当に合わせておいた。
 一つ不安なのはカムが均等かどうか。うちで試験的に取ってみた中国製デスビは軸に対してカムがずれて加工されて居た。シリンダ毎にポイントギャップが違うという素敵な仕様。うちのは酷くて当然使い物にならないけど、軽度なら調子が悪い程度でエンジンは回るからタチが悪い。
07108 うーん。コピー品を作るにしてもこう言う製品を作っていては行かんなと思う。内容を理解してコピーすれば次はそれの改善版を出せるかも知れないし、新しい製品に繋がるかも知れない。でも見た目をコピーするだけでは先が無いし、今回の様にウンコみたいな製品を作る事に成る。
 「ああ、やっぱり中国はダメだわ」と考えて置けば美味い酒を飲んで良い気分で眠る事が出来る。でも中国は広い。もっと頭の良いヤツらが必死で作業して居る会社も沢山有る。
 そういう中国や途上国のポジティブな部分に目を背けてニッポン凄いYouTubeばかり見ていると、失われた30年どころか取り返しの付かない40年、50年に成るんだろうな。。。と憂鬱な気分で今日の作業は終わり。

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2025年7月 9日 (水)

My oscilloscope is broken.

07091_20250710213601 解りにくい画像で申し訳無いけど、白骨号にハイインピーダンスインジェクタを装着した時の電流と電圧波形。それっぽい波形だけど時間軸を詳細に見ていくと????と成る。
 これはアイドリング時なのでインジェクタがオンの時間は2ms以上は有る。ところがオシロの波形からは730us(=0.73ms)位しか無いと読めてしまう。
 えええ?と言う感じで何回もやり直し、他の部分を測定しても変わらずにおかしい。それならきちんとした信号を見たら良いと考えてオシロ本体の基準信号を見た。そしたらそれもおかしい。
07092_20250710213601 オシロが正常かどうかを判断するのにオシロの基準信号を使うのは正しく無い気がする。「プリウスのコンピュータに異常が保存されて居ないから異常動作は無かったです。」 と主張するのにちかい。
 航空機なら別のデータロガーが積んで有る訳だから、私も別の信号発生器を使ってオシロを検証して見る事にした。
 任意信号発生器から100Hzで10%のパルス波をだした。100Hzなので周期は10msとなり、パルスの幅は1msと成る。これを見たら一発だ。
07093_20250710213601 結果はこれでやっぱりおかしい事が確定した。右下の数値だけは100Hzと成っているけどこれはトリガ回路から来た数値。トリガ回路は生きているけどそのほかの時間軸は変になってしまった感じだ。
 ちょっと前に3chと4chを修理して気分良く使って居たのに一気に奈落の底に落とされた感が有る。日を置いて何回も試したけどダメだ。ファクトリーリセットやセルフキャリブレーションも何回もやった。電源を抜いて放置もやった。あとは中を開けるしか無いけど、このオシロは何回も中を開けているのでモチベーションが出ない。
 いよいよ買い換えか?。ヤフオクの中古高級品か、中華の激安品か、中華の入門機種か、中華の中位機種か、うーん。悩ましい。でも低レベルな作業とは言えオシロが無いと仕事に成らんのは確か。

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2025年7月 8日 (火)

The Lukas family came to our house.

07081_20250709213901 ルーカスが嫁さんと子供を連れて遊びに来た。3週間くらい実家に滞在していたらしいけど明日にはアメリカに帰るらしい。ルーカスがハーフなので子供は1/4だけ日本の血、この位だとパッと見は解らん。
 奥さんの実家が有ると言う理由で今はフィラデルフィアに住んでいるらしい。新聞記事とかYouTubeの動画で見たゾンビの街を思い出した。聞いて見ると「北九州」とか「筑豊」をイメージしたら良いと。そういう面も有るけど普通に住んでいる人も居る。良く解る説明だった。

 彼らが帰ったら入れ違いに三男と彼女が来た。両方とも休みでドライブがてら寄ってくれたらしい。また三男の仕事が変わった報告かとヒヤヒヤしたけど変わって無かった。その代わり?車が更にボロのヤツに変わって居た。はぁ。。。
 こんなに一緒に居るならどうして結婚しないんだろう?と思ってしまう。私は爺さんなので結婚する気が無いなら一緒に住む事も無いと思うし、しっかりしてから結婚と考えて居るなら大きな考え違いだと思う。
 自分の周りの大人達を見たら良い。しっかりした大人なんで皆無に近いはずだ(笑)。時間が経っても年齢を重ねても人間なんてしっかりしない。若者の方が若い分だけ偉い。
 その点ルーカスはアメリカの血が半分入って居るから?素晴らしい。嫁さんが働いて居るから今は彼が主夫をして居る。「ちゃんとしてから結婚・出産」の考えで行けば無責任な生き方かも知れない。
 ただ、殆どの事は後からでも何とか成る。何とも成らないのは時間軸に密接に関連して居る事だけで、出産とか育児が数少ない該当項。まあこういうことを書きたく成るのも私が爺さんだからだ。

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2025年7月 7日 (月)

Work with many restrictions

07051_20250709213001 空冷VWか356のオイルホース。リターン側?らしいので大した圧はかからない筈だけど古すぎて漏れて居るらしい。
 この手のヤツは以前にも何回かした事があるけど、M10x1.0のテーパみたいなインチで無い不思議なネジが使われて居たりして好きな作業じゃ無い。
07052_20250709213001 金具が使えるなら使った方が良いのでカシメ部を分解した。分解の途中でゴムがボロボロになって崩壊する。これでシールできる訳が無いわ・・・。



07053_20250709213001 メモを取りながら分解するけど不可解な部分が多い。どうも純正部品ではなくて、苦労して誰かが作ったヤツみたい。
 この継手だってどういう理由で2ピースになっているか訳が解らん。


07054_20250709213001 極力オリジナルと同じ材質を探して互換品をでっち上げた。クランク形状になっていた部分はストレートにして欲しいらしいけど、ストレートにしたら遊びが無いからキッチリじゃ無いと付かない気がする。
 まあいいや(笑)。もう1回分くらいは材料があるからダメなら作り直そう。

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2025年7月 4日 (金)

High-impedance type has higher energy.

07041_20250709114401 3.2Lカレラのインジェクタは低インピーダンスタイプだけど、実験的にボクスターの高インピーダンスタイプを付けてみたらそれなりに動作した。
 あとはこれで煮詰めて行きたいけどDME内のドライブ回路が少し不安。何故ならオリジナルの回路は低インピーダンスタイプ用に設計された電流をコントロールするタイプだから。
 同じバッテリ電圧で駆動するなら高インピーダンスの方が電流は少なくなるはず。と言う事は安全側の改造という気もするけど、低インピーダンスタイプの場合は電流を低減させて使って居る。実際はどうなるだろう?と言う話。

 まずはどのくらい逆起電力が発生するか確認する為に、インジェクタをIGコイル試験機に繋いでみた。この試験機はIGコイル用で逆起電力をクランプして居ないので、IGBTの耐圧までは電圧が上がる。
 高インピーダンスタイプのインジェクタで実験してみると320Vくらいまで電圧が発生している事が解った。3.2LカレラのDMEは内部で47Vにクランプされているので、もし60Vとか100V耐圧のFETをここに使うなら確実にクランプ回路が必要に成る。

07042_20250709114401 次にコイルに溜まったエネルギを考えてみる。スイッチングするトランジスタとかFETから見ると、OFFの瞬間に印加されるアバランシェエネルギとも言い換えられる量。
 装着したボクスターのインジェクタは12.5Ωに13.1mH。3.2Lの場合はこれが6個全て並列に接続されて居るので、全体では2.08Ωに2.18mHと成る。
 計算でも解るけど実際の試験電流が2枚目の赤いグラフ。後半はサチレートして6Aくらいで一定となっている。試験電圧の13.5Vと高温で抵抗が上昇した事を考慮すると間違っては居ないデータだと思われる。
 ここでエネルギを計算して見ると1/2x2.18x6^2=39.2mJと成る。今風に1個ずつ駆動すれば1/6の6.54mJだ。
07043_20250709114401 次にオリジナルの場合を見てみる。オリジナルは電流制御された回路だけど、実際のデータを見ると後半は3.9A位でPWM制御されて居る事が解る。
 オリジナルインジェクタのデータは2.23Ωに3.10mH。これが6こ並列なので全体では0.372Ωに0.517mHと成る。この場合サチレートさせずに使うので抵抗値は関係無い。
 実測値からエネルギを計算して見ると、1/2x0.517x3.9^2=3.93mJとなる。驚くことに低インピーダンスタイプの方が蓄えられたエネルギが大きいと言う結果に成った。本当か??。

 と言う事は、高インピーダンスタイプに交換するんだから安全側とは言えないという事。アバランシェエネルギ的にはキツくなっているのだから、もしボクスターのインジェクタを長期的に使う積もりならそれなりの対策をしないとロードサービスのお世話に成る可能性がある。
 3.2Lのオリジナルはダーリントントランジスタを1個使って6個のインジェクタを駆動している。実験的には上手く行って居るしBOSCH様の設計はその程度の余裕は有るかも知れないけど、ちょっと不安なので改造するか別にドライブ回路を設けるかの検討を始めよう。

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