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2013年2月 5日 (火)

最低限の品質

02051 スイマー改め高周波屋の光安です(笑)。今日も引き続きプアマンズ・ネットワークアナライザで遊ぶネタを。
 最初の写真はこいつを買ったときに自作したキャリブレーションキットの50Ω負荷。秋月のSMAオス-オス・アダプタを半分に切ってチップ抵抗を付けた。100Ωは1005サイズしか無かったので、2012サイズの150Ωを3個並列。そして今回はこいつの特性に驚いた話。
02054  こんな物を作ったと書いていたら、何処かの奇特な方が本物の50Ω負荷を2個も不法投棄してくれた。なんでも書いてみるもんだ。
 2個は同じ製品なので特性もメーカが想定した範囲では等しいはず。と言うことでAでキャリブレーションした後で、AとBの特性を測定してみたのが左のグラフ。AもBもほとんど同じデータが取れる。手元のVNWAでは見分けがつかない程度の同一性が確保できていると言う事だ。素晴らしい・・・と言うか当たり前か。
02055  そしてこいつが、上記のAでキャリブレーションした後で、自作の50Ω負荷を測定したデータ。
 貧弱なプアマンズ・ネットワークアナライザですら、明確に特性の悪さを指摘できるくらいの低性能ぶりが見事だ(笑)。
 最初は抵抗の廻りが空気だから駄目なのかな?とか思って、同軸の充填物を半田鏝で溶かして廻りに塗り込んでみたりした。でも結果は変わらなかった。これが4個並んだ次の写真の右から2番目に成る。
02052  ここまで試して何か基本的な問題なんじゃ無いか?と考え初めた。抵抗の性能が悪い可能性も有るけど、抵抗は釜屋だったかススムだったか、それなりのメーカ製。と言うことはコネクタのほう?
 と思っていろいろ眺めてみると、ピン側から見たときの内部寸法が貰い物の50Ω負荷と秋月製では違う事が解った。
 参考用として手持ちのSMAコネクタを持ってきてみると、貰い物の50Ω負荷に近い。と言うことは秋月のヤツだけが仲間はずれ。
02053  横の写真は左端が貰い物の「正しい」50Ω負荷。中の2個が秋月のアダプタ改造品。そして右端が新たに作ったRSコンポーネンツから買ったコネクタで作った50Ω負荷。
 RSのヤツも台湾製と書いてあったけど、寸法が「正しい」ヤツに近かったので期待して作業。秋月製の充填物の誘電率が違うという可能性も有るけど、同じ時代に同じような技術で作れば同じような形状になるんじゃ無かろうか?
02056  そんな気持ちで作業して、測定してみたのが最後のグラフ。素晴らしい。「正しい」50Ω負荷と見分けがつかない位の「正しい」データに成っている。
 今回のヤツは抵抗が違う。気合いを入れて1005サイズの100Ωを2個使った。だからこの部分の差という可能性も否定できないけど、秋月のコネクタの特性が良くない可能性が高い気がする。
 低い周波数で使うなら問題ないと思うけど、そんな時はSMAとか使わないような気もするので、やっぱり中途半端な製品なのかな?と言う感じ。
 秋月の商品はよく使うし存在も有りがたいと思っている。でも時々こんな風に素人の私ですらイマイチ感を感じてしまう物も有る。さて、正解は何処に有るのだろう?

 今日は仕事がビッチリ有ったのと、その後は直ぐに組合長会議で時間だけが過ぎていったりした。と言うことで体は疲れずに頭がお疲れ気味なわけで、結果的に文章が長くなる訳だ。ハハハ。

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コメント

瓢箪から駒

引き出しの片隅に何年も放置され今後も使われることは無かった
物を不法投棄したことにより貴重な情報を得ることができました。

あわてて職場のSMA接線類を確認してみますと
40Gスペアナの付属品に「APC-3.5」を見つけました。
でも秋月SMA類は見つからず一安心ほっとしました。

【妄想】市販の無線LAN装置などの低価格品用に
SMAの外観だけを模して製造された物が秋月に流れた?

投稿: 山向こうの住人 | 2013年2月 6日 (水) 15時37分

 ありがとうございます。あの基準が有ったから今回の疑問がスタートしたわけで、無ければ今でも秋月の改造品をこねくり回して居たことでしょう。

 今日はナットを割って分解してみたのですが、プラグの外側電極が明らかに小さいです。ジャックの穴と線でしか接さないと思います。そして直径が小さいので正面の全周は密着しないでしょう。
 そして、後の方の充填物が無い部分の寸法も違いました。充填物が無ければ機械的な寸法だけで特性が決まる筈なので、やっぱり何か変だなあ・・・と言う感じです。

 4個有ったのですが、どれも出来は悪くありません。寸法も一定だと感じます。しっかりした技術を持っているのに、どうして微妙に違う物を作る必要が有ったのか??疑問です。

投稿: みつやす | 2013年2月 6日 (水) 19時14分

SMAコネクタを作ることはできるけど、設計はできないと言うことではないでしょうか。特性インピーダンスって何?って感じで、見よう見まねで導通さえあれば良いコネクタを作ってみましたという製品でしょう。

投稿: Nori-chan | 2013年2月 6日 (水) 22時15分

 RSの台湾製に比べて工作自体は悪くないので、そんな感じで形状の意味とか理解せずに図面を書いたのかもしれませんね。
 ジャックの方は寸法が近い感じなので、樹脂の誘電率が近ければ悪くないデータに成るかもしれません。

投稿: みつやす | 2013年2月 6日 (水) 22時31分

先頭の画像をよく見るとはんだの盛跡が溶接のビードみたいになってますね。
すでにはんだもTIGなみの世界か?半田鍍金のハンドルはこの世界を予見していたようです。

投稿: 楽々園の秀 | 2013年2月 8日 (金) 07時17分

 確かにアーク溶接とTIGよりも、半田付とTIGの方が作業の感じが似ていると感じます。
 左側は最初に半田鍍金してから付けたのですが、次のチップを付けるときに別の半田が溶けてやりにくかったです。右側は1個ずつその場所だけで処理したら上手く行きました。

投稿: みつやす | 2013年2月 8日 (金) 08時09分

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